ザタワー 映画。 えげつない!タワー・マンション格差と映画『ハイ・ライズ』

ザ・タワー 超高層ビル大火災

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~「タワーリング・インフェルノ」へのオマージュか!? ~ 誰にでも100パーセント分かる、超高層ビル火災のパニック映画である。 そして、救助側と被災側を中心に描いていく群像劇タッチが、当たり前のように展開していく。 振り返れば、この種の自然災害、もしくは、人為的ミスによるパニック映画は、1970年代のハリウッド産パニック・ムービーが、ほぼ原型をなしていると言っていいだろう。 無論、それ以前にも、災害パニック映画はあったが、本格化したのが1970年代という意味である。 さて、高層ビル火災パニックといえば、思い出されるのは「タワーリング・インフェルノ」 1974年製作 だろう。 というか、それしか思い出せないのは、筆者の不徳の致すところだが、しかし、本作は、かの作品を超えたと、ポスターにコピーまで入れて、堂々たる自己主張をしている。 うーん、これをどう捉えるかが、本作の評価のポイントの1つになるだろう。 パニック映画でオリジナリティーを出すのは、今や難しい領域に入っている。 自然災害系は現実の方が過酷だし、人災の多い火災となればどうなのだろう。 但し、韓国のパニック映画は、ハリウッド映画をパクるって言ったら聞こえは悪いが、そういう方向性が、日本映画と同じく多いのが現状としてあると思う。 例えば、だ。 火災・消防関係でいくと、「リ・ベラメ」 2000年 は「バックドラフト」 1991年 を、80パーセント近く意識していたし、「ユリョン」 1999年 の「クリムゾン・タイド」 1995年 、「ツナミ」 2010年 の「デイ・アフター・トゥモロー」 2004年 、「第7鉱区」 2010年 の「アビス」 1989年 など、ちょっと列挙してみたら、これが結構あるので驚いた。 しかし、そんな中でも、やはりオリジナルなところは、少なくとも主張していきたいところだ。 では、本作の場合は…。 バージョン・アップしたと言いたいところだが、「タワーリング・インフェルノ」的にするために、火災発生源さえ無理にこじつけて、強引にお話を進めていく。 自然災害と人為災害が合わさったものとなっているが、何とかみんなの満足度は、呼べるラインにはなっている。 さらに、「ポセイドン・アドベンチャー」 1972年 を嚆矢とする、パニック映画における犠牲精神の描写もそれなりになされて、いちおうの体裁は整えられている。 おろおろして、泣き叫ぶだけのソン・イェジン。 これは彼女の一つの持ち味と言えるのかもしれない。 妻とのシークエンスはもうワンカット欲しかったけど、犠牲精神という名のヒロイズムへといくソル・ギョング。 カッコいいことはいいのだが…。 「タワーリング・インフェルノ」はこの前、テレビでカット版が放送されたけども、レンタルではノーカットなので、借りて見てみて本作と比較するのも、面白いかもしれない。 その比較や評価のほどは、もちろん、みなさんにお任せ。 でも、21世紀的な技術向上の上で作り上げた本作は、映画館で見てこその臨場感仕上げになっています。 みなさん、映画館へ行って、ぜひご確認ください。

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ザ・タワー 超高層ビル大火災のレビュー・感想・評価

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映画のストーリー 結末の記載を含むものもあります。 韓国経済の中心地、汝矣島にそびえ立つ地上108階建ての超高層複合ビル「タワースカイ」。 1700世帯5700人の居住者と展望レストランなどの商業施設を併せ持ち、二棟のタワーの70階部分が渡り廊下で結ばれた巨大ランドマークだ。 その日、クリスマスイブを迎える大勢の客をもてなすため、フードモール・マネージャーのユニ ソン・イェジン は準備を進めていた。 施設管理チーフのデホ キム・サンギョン とイブを過ごすためにやって来た一人娘ハナ チョ・ミナ は、シングルファーザーのデホがユニに恋していると知り、急務に追われる父の代わりにユニに遊び相手になってもらう。 美しいホワイト・クリスマスの出現に誰もが大歓声をあげるが、次の瞬間、上昇気流にあおられた一機のヘリがコントロール不能となり、高層階の内部に墜落、大規模火災が発生する。 燃え広がる炎に対し全く作動しないスプリンクラー。 炎は非常階段を容赦なく呑み込んでいく。 全消防士が緊急出動し、カン隊長は現場で消火活動の指揮を執る。 ヘリのガソリンが燃え続けている火元の場所はA棟63階だが、ハシゴが届くのは19階までだった。 そこからは自力で火元に近づくしか消火手段はない。 鎮火より退避に専念しようと部下の身を案じる署長だったが、カン隊長は突入を指示。 消防隊は大爆発に幾度も襲われながら火元を目指す。 一方、恐怖に泣き叫ぶハナを庇いながら逃げ惑うユニは、燃えさかる60階と70階に逃げ道をふさがれ、65階のレストラン街に避難。 ハナとユニを捜していたデホもようやくここに辿り着く。 しかし、正常な判断能力を欠いた会長が防火シャッターを作動、救出を待っていた大勢の人々は65階に閉じ込められてしまう。 さらに長時間にわたり灼熱火災にさらされたタワースカイでは、鉄骨が折れ曲がり床や壁や天井が崩壊する爆裂現象が起きていた……。

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えげつない!タワー・マンション格差と映画『ハイ・ライズ』

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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019にて日本初上映 【原題】 The Tower(別題:Waldi) 【監督・脚本】 マッツ・グルードゥ 【声のキャスト】 ポーリーヌ・ジアデ、サイード・アマディス、スリマヌ・ダジ 【作品概要】 祖国パレスチナを追われ、70年もの間レバノンの難民キャンプで暮らす曽祖父シディと、彼を愛する孫娘ワルディの深い絆を軸に、4世代に渡る歴史を綴ったアニメーション映画。 ワルディとシディが登場する現在パートは、クレイのストップ・モーション、シディや彼の家族の若き頃の回想パートは2Dと、2つのアニメーション手法を分けて活用。 監督はノルウェー人のアニメーション作家マッツ・グルードゥで、レバノンの首都ベイルート郊外のブルジュ・バラジネの難民キャンプでアニメーションの教師をしていた際に見聞きした体験を元に自ら脚本を執筆、長編デビューを果たしました。 本作は2018年のアヌシー国際アニメーション映画祭でプレミア上映され、埼玉県川口市で開かれたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019では、国際コンペティション最優秀作品賞(グランプリ)&観客賞のW受賞に輝いています。 ここに暮らす11歳のパレスチナ出身の少女ワルディは、通っている小学校の成績も良く、そのまま中学に進むことを夢見ていました。 ワルディたち難民の住まいは、決して清潔とは言えない雑居ビルで、彼らは住居スペースを確保するために、積み木を上へ重ねるようにバラック小屋を作って生活しています。 彼女は曽祖父シディのことが大好きで、心臓が弱っている彼にずっと付き添っています。 そのシディは診療所で、医師に「もう薬はいらない」と告げていました。 「ひ孫のワルディの学費として充てたい」と言うシディに、「ワルディっていい名前ね」と答える医師。 シディは今から70年前、長らくイギリスの委任統治下にあったパレスチナの北部ガリラヤの農家で平和に暮らしていました。 しかし1948年5月14日、国内にユダヤ人国家イスラエルが樹立、それにより発生した第1次中東戦争で住まいを追われ、一家総出でベイルートに逃げていたのです。 その日のことを「アン・ナクバ(大災害)」と呼ぶシディは、いつかパレスチナに戻れる日が来ることを願い、生家の鍵を肌身離さず持っていました。 しかしワルディは、シディから大切に持っていた鍵を託されたことで、彼が帰郷の夢をあきらめてしまったのではと不安になります。 美容師をしているワルディの姉ヤサールは、外国に嫁いで難民キャンプを出ていく準備をしています。 実は本来の恋人がいるヤサールですが、よりよい暮らしや将来のために外国人と結婚する道を選ぶことにしたのです。 家に帰ったワルディは、母と叔母ハナンの会話から、ワルディを中学校に通わせるお金がないことを知り、ショックを受けます。 そんな彼女をなぐさめるハナンは、「暗い場にいる時は光のある場を求めていた」と、暗い防空壕で戦火を逃れていた体験を語るのでした。 そして、ワルディの祖父(シディの息子)も、パレスチナ解放を求めイスラエル軍と戦って捕虜となった辛い記憶を思い出していました。 家族以外にも、上階に暮らす紛争で足を失ったシリア難民ヤヒヤとの会話で、各々が抱える過去や未来への希望に触れていくワルディ。 そしてワルディはハナンの代わりに、住まいの最上部で無数の鳩を飼っている青年にコーヒーを届けることに。 青年は、子供時に目の前で友だちが射殺されたトラウマを抱えており、「階下には辛い過去しかない」と、最上部から降りようとしません。 そんな中、日が暮れて強風となり、シディが寝ている階下の小屋を覆っていたシートが破れて飛んでしまいます。 階上から、シディが心臓を抑えて苦しんでいる姿を見たワルディは、急いで彼の元に。 「一緒にパレスチナへ帰ろう」と言うワルディに見守られ、安らかに息を引き取るシディ。 すると、頂上の鳩たちが舞い降り、シディを運んで空へと旅立っていきます。 その光景を見て、「おじいちゃんはパレスチナへ帰っていったんだ」とつぶやくワルディは…。 成長してアニメーターとなった彼は、レバノンのベイルート・アメリカン大学に通いつつ、難民キャンプで英語とアニメを教えることとなり、そこで見聞した難民の話を元に本作の脚本を執筆しました。 そのため、本作に登場するワルディの家族は、監督自身の友人家族がモデルになっており、セリフも実際に難民キャンプで行ったインタビューがベースになっているとのこと。 また、作品に登場する写真は実際のキャンプのそれを使用するなど、難民の生態を忠実に伝えることに尽力し、構想開始から完成まで8年もの月日を費やしました。 民族闘争がもたらす様々な負のスパイラル 参考映像:『存在のない子供たち』予告 本作の主人公である少女ワルディたちパレスチナ難民が生まれた背景には、1948年にパレスチナ国内に建国されたユダヤ人国家イスラエルがあります。 イスラエルの建国宣言を受けて第1次中東戦争(イスラエル側は「独立戦争」、アラブ側は「アン・ナクバ(大災害)」と呼称)が勃発したことで200以上の村が破壊され、70万人以上のパレスチナ人が故郷と家を失うこととなります。 ワルディの曽祖父シディのようにパレスチナを追われた者たちは、隣国レバノンの首都ベイルートにある劣悪なキャンプに住まわざるを得なくなり、『存在のない子供たち』(2019)では、そこで生まれ育った子供たちに降りかかる厳しい実態が描かれます。 その一方で、シディの息子のように、パレスチナ解放を求める難民たちが武装組織を立ち上げ、世界各地でテロ行為を敢行。 10月4日に日本公開される『エンテベ空港の7日間』(2019)は、そうしたテロリストと化した者たちによる1976年の空港ハイジャック事件が題材です。 シディのように「いつかは故郷へ帰る」という切望を持つ者は後を絶たないばかりか、それによって負のスパイラルも途切れることはないのです。 参考映像:『エンテベ空港の7日間』予告 まとめ 参考画像:ノルウェー大使館のツイッター ㊗️ 🇳🇴Mats Grorud監督の アニメーション作品『ザ・タワー The Tower』が最優秀作品賞と観客賞のW受賞!70 年もの間レバノンのパレスチナ人難民キャ ンプで暮らす曽祖父と、彼を愛する少女の絆を軸に4 世代に渡る家族の歴史をクレイ・手描きアニメ両方で描いています。 — ノルウェー大使館 NorwayinJapan 7月に開かれたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019で、見事に国際コンペティション最優秀作品賞と観客賞に輝いた本作『ザ・タワー』ですが、残念ながら劇場での一般公開が決まっていません(2019年9月現在)。 しかしながら、内容はもちろんのこと、ストップ・モーションや2Dを巧みに使ったアニメーション手法は目を見張るものがあります。 過酷な状況に置かれながらも、祖国への帰還という希望と可能性を見出そうとする難民たちの思いを、本作を観て多くの人に知ってもらう場が増えることを切に願います。

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