点訳 ナビゲーター。 点訳テキスト

点訳校正委員会報告

点訳 ナビゲーター

その2 複合語 1 短い複合語・接頭語・接尾語など 1.p63 1.短い複合語・略語 江戸時代の時刻に関する質問です。 「てびき」p38 2. 1 の用例に「明け六つ」がありますが、「暮れ六つ」「夕七つ」など他の言い方の分かち書きはどうなりますか。 【A】 「明け六つ」「暮れ六つ」は辞書の見出し語にもありますが、これに比べ、他の言い方は、一語として熟しているとはいいにくいので、点訳ナビゲーターでは「アケムツ」「クレムツ」だけを一続きにしています。 「夕七つ」「宵五つ」「夜九つ」「暁七つ」「朝五つ」「昼四つ」など、他の言い方は区切って書きます。 辞書の見出し語にもなっています。 【A】 「内部に助詞などを含んでいても、1語として熟している短い複合語は一続きに書く」に該当するかどうかがポイントです。 分かち書きの本則にあたるか、p63 1.の【備考】にあたるかの区別は、p63の[参考]を参照していただきたいのですが、その上で、できるだけ本則のルールに従う方をお勧めしています。 「虎の巻」や「息の根」などと異なり、この場合の「火の玉」は「火」の「玉」のことを指していますので、区切って書くと判断しました。 しかし、「火の玉投手」のように全体で複合語になっている場合は続けて書きます。 なお、辞書に見出し語としてあっても、必ずしも一続きに書くとはかぎりません。 「木(き)の葉」「世の常」なども、辞書によっては見出し語としてありますが、区切って書いています。 3.p63 1.短い複合語・略語 【備考】 p223「古文の分かち書き」に「老ノ坂」をひと続きに書く例が挙げられていますが、現代文の中でも同様に考えてよいでしょうか。 辞書には、「老年になるのを上り坂にたとえた語」などとあります。 p223の例は固有名詞 京都府にある峠 ですので続けて書きます。 実や木は1拍でもマスあけすると考えてよろしいですか。 後ろに「漬け」「茶」「紋」などの2拍以下の語が付いて、しかも、区切ると元の意味がわかりにくくなる場合にだけ続けて書きます。 【A】 「足らず」は基本的には数詞に付く接尾語で、「十日足らず」「10人足らず」などと使われ、そこから派生して「舌足らず」「月足らず」などの使い方があります。 「言葉足らず」は、おっしゃるように 「言葉」の後ろに「足る(動詞)」+「ず(助動詞)」が付いたと判断しました。 6.p64 2.接頭語・接尾語など 「洞窟の中が蜘蛛の巣でいっぱい」という文があります。 「蜘蛛の巣状」「蜂の巣状」「網の目状」「碁盤の目状」などは、慣用的に用いられなじみ深い語ですので、一続きに書いた方が分かりやすいと判断して続けています。 7.p64 2.接頭語・接尾語など 「要介護」「要介護者」「要支援」「要支援者」「要援護」「要援護者」の分かち書きについてお尋ねします。 しかし、要介護者は「介護者が必要」という意味ではなく「要介護の状態にある人」という意味ですから、ヨーカイゴシャと続けて書いてよいのではないでしょうか。 要支援者も同様に続けて書いてよいと思います。 【A】 語頭に付く1字漢語の造語要素の中で「要」は基本的に自立性が高いと考えられますが、「要介護」「要支援」は介護保険の開始により「要支援1」「要介護5」のように、介護度の尺度として用いられるので続けることにしました。 しかし、それを、「要保護」「要援護」などにまで広げることは避けたいと考えています。 これは、複合名詞の切れ続きの原則「複合名詞の内部に3拍以上の自立可能な意味のまとまりが二つ以上あればその境目で区切って書き、2拍以下の意味のまとまりは続けて書くことを原則とする」によります。 「てびき」のこれに該当する用例として、「身体障害者手帳」や「事故報告書」「ビル管理人」などがあります。 接頭語や語頭に付く造語要素には、「てびき」p68【備考2】の例外規定がありますが、接尾語や語尾に付く造語要素にはこの例外規定がありません。 短い語で、あまりに不自然な場合や一語として感じられるような場合(「いい子ぶる」「蜘蛛の巣状」など)はひと続きに書いている場合もありますが、原則はこのようになります。 8.p64 2.接頭語・接尾語など 【備考】 接頭語を含む複合名詞のマスあけについて質問いたします。 超高速鉄道、超自然現象、超党派決議、超弩級作品は超高速、超自然、超党派、超弩級、がひと続きであるので超は後ろと続くと理解しています。 【A】 語頭にある造語要素はそれに続く自立語との間を続けて書くことが原則ですが、「要・各・前」などのように、後ろの語と区切って書くことが多い語もあります。 「超」もその中に入ります。 一語としてのまとまりが強い場合は続けて書きますが、発音上の切れ目などを考慮して区切って書く語も多くあります。 「超高速」「超自然」「超党派」「超弩級」などは、一語としてのまとまりが強く、それだけでも用いますし、後ろにいろいろな言葉が付くことが可能ですが、「超国家」や「超現実」などは、発音上の切れ目もあり、一語としての結びつきが弱い語です。 2 複合名詞 1.p67 1.3拍以上の意味のまとまり 自立性とか、区切る成分、前の語の意味を強調するとかが判断出来ません。 理解するにはなにかよい方法がありますでしょうか。 旅雑誌、旅気分、奥深く、奥深い、右半分、右半身など。 名詞で2拍+3拍なのに、マス開けだったり続けたりなのが分かりません 「歩き易く」は、名詞+形容詞で1語でよいですか。 調べると「歩き易さ」は、名詞+名詞なのに一続きなのですがそれはどうしてでしょうか。 【A】 「旅雑誌」「旅気分」など、複合名詞内部の切れ続きの基本は、「3拍以上の意味のまとまりが二つ以上ある」ことです。 この「3拍以上の意味のまとまり」を「区切る成分」といい、相手も「区切る成分」であればマスあけします。 それに対して「松並木」は、「まつ」が2拍で「3拍以上の意味のまとまり」ではないので、「なみき」が区切る成分でも、マスあけすることはできません。 「マツナミキ」と一続きになります。 「てびき4版」p68の「参考」にありますので確認してください。 ただ、「区切る成分」は「3拍以上の意味のまとまり」だけではなく「2字2拍の漢語」や「ある条件下での2拍の外来語」なども含まれますのでそれらも確認していただくことが必要になります。 「奥深い」「歩きやすい」は「深い」「やすい」が形容詞ですので、複合形容詞となり、一続きに書きます。 この「複合形容詞」の語尾が変化して名詞になった語は一続きに書きます。 「奥深さ」「歩きやすさ」などです。 「てびき」p67の【備考1】になります。 「複合形容詞」については、点訳フォーラムの「用語解説」の「複合語」などで確認してください。 「旅雑誌」「旅気分」「右半身」などは、上の基本にしたがって「2拍+3拍」 で一続きに書いてよいと思います。 「右半分」については、「てびき」p69【備考】で説明しています。 この【備考】にはいろいろな要素が含まれていて迷いやすいところですが、1語としての結びつきが強いかどうか、発音上の切れ目がないか、「2拍」の相手の拍数が多いかなどを考えて判断します。 「半分・自身・自体・全体・平均」などは、相手の語と複合語を作らずに、ほとんどの場合区切って書きます。 点訳フォーラムの語例集で「半分」「自身」 「自体」などと入れて検索をし、相手が2拍でも区切って書いてあるかなども参考にしながら判断してください。 【A】 「増」「減」が名詞の後ろに付くときは、一般に区切って書きます。 しかし、それも含めて1語としての意味合いが強い場合は、発音なども考慮して、例外的に一続きに書きます。 一続きに書くのは極めて限定的で、社会学関係の用語として定着している「自然増」「自然減」「社会増」「社会減」などに絞られます。 「負担増」は、「負担増が強いられる」のように、文脈上複合語的に使うことが多い言葉ですが、上記の判断基準から、区切って書いた方がよいと思われます。 3.p69 2.2拍以下の意味のまとまり 【備考】 相撲の「西前頭」はマスあけが必要でしょうか? 右・西・北、2拍の方向を表わす言葉の切れ続きに迷います。 区切る場合は発音上の切れ目以外の判断基準がありますか? 【A】 「右」「左」は、迷うことも多いのですが、拍数から判断して、「ミギ」は後ろの語と続け、「ヒダリ」は区切って書くのが原則になります。 ただし医学用語は異なった判断をすることも多いので、点訳ナビゲーターを参考にしてください。 方角を表す「東・西・南・北」も原則に従い、2拍は続け、3拍は区切って書きます。 けれども「前頭」の前は方向を表すわけではないので、これには該当しません。 4.p69 2.2拍以下の意味のまとまり 【備考】 点訳ナビゲーターで2拍の和語でも区切って書いてある、「和風だし」「冷え対策」などは、区切る理由をどのように考えたらよいでしょうか。 【A】 p69【備考】に該当すると判断しました。 この部分は、「ハンドブック3章編」p31で、少し詳しく説明をしていますが、複合名詞を作る相手との関係で切れ続きを考えることになります。 「だし」は2拍の和語ですが、「和風」は「和」に「風」という造語要素が付いて、後ろの語の連体修飾語のような働きをしていますので、「中華風」「西洋風」などと同様に、区切って書きます。 ただ、「汗対策」「風対策」「雨対策」「冬対策」など、2拍の和語名詞の場合は、続けた方がよいと思います。 5.p69 2.2拍以下の意味のまとまり 【備考】 「核」について教えて下さい。 【A】 「核武装」という語は、小型の国語辞典にも載っているように一語としての結びつきの強い複合名詞と判断できますし、「核武装論」は、複合名詞「核武装」に2拍の「論」が付いたと考えて、「カクブソーロン」でいいと思います。 「核抑止」は、一語としての結びつきがそれほど強くない語なので区切って書いた方がよいと判断しました。 「核の抑止」のように「の」を入れて使用した方が分かりやすい語です。 6.p69 2.2拍以下の意味のまとまり 【備考】 分かち書きについて質問いたします。 次の語の分かち書きは正しいでしょうか。 「基盤校費」は、「教育研究基盤校費」のように使用されるようです。 「利用客数」は、やはり、p67 1.の「点字用紙、経済学者、会計課長、結婚式場」などと、同じ例となります。 違いは何でしょうか。 また、「飼育舎内」の場合はどうなりますか。 【A】 点訳ナビゲーターでは、「事務+所+内」の場合、後ろの「所内」という語に自立性があると判断して区切って書くようにしています。 「格納庫内」も同じです。 ですが、後ろの2字が1語として自立しているとは思われない場合や、最初の3文字が「2字+1字」とは分かちがたいような場合は、ひと続きに書いた方がよいという判断をしています。 「てびき」p70 3. 2 を参照してください。 「被災地内」は、区切ると後ろが「地内」となります。 これは単独では「ジナイ」の読みしかありませんし、別の意味になりますので、続けて書くと判断しました。 「保健所内」は「ホケンジョ」と連濁していますので、区切って書くことができないと判断しました。 「飛行機」は、「自転車」「自動車」などと同じく分かちがたいと思いますので、「ヒコーキナイ」としました。 ただ、「飛行機」については、判断に幅のあるところだと思います。 この違いは何でしょうか。 【A】 「表記法2018年版」では、複合名詞の切れ続きに幅があります。 また、漢語・和語などの語種についてもある程度言及しています。 ですので、「てびき3版」までは、「表記法」の用例にも慎重に対処していましたが、このたびは、「表記法」のルールのうち幅のあるところは、「てびき」の立場で選択しています。 複合名詞の切れ続きの判断の基本(本則)は、「てびき」p67 1.「複合名詞の内部に3拍以上の意味のまとまりが二つ以上あれば、その境目で区切って書く」ことです。 ここの「点字用紙、経済学者、会計課長、結婚式場、管弦楽団、同窓会長」が、該当する用例になります。 これらの語は、4字の漢語からなる語で漢字2字の名詞の後ろに1字ずつの語が付いてできていますが、後ろの2字が自立した意味のまとまり(区切る成分)になりますので、区切って書きます。 「2+1+1」の漢語からなる複合名詞の場合、以下のように考えます。 「作曲者名、女子大生、外国人客、消耗品費、自家用車、保護者会」の例になります。 「者名、大生、人客、品費、用車、者会」は、「自立した意味のまとまり(区切る成分)」とは言えませんので、すべて一続きに書きます。 幼稚園児は、「幼稚+園+児」で後ろの「園児」に意味のまとまりがありますから、区切って書いてよいと考えます。 「保育園児」「動物園長」「植物園長」などと同じ扱いになります。 「格納庫内」も「格納+庫+内」で後ろの「庫内」に意味のまとまりがありますので、区切って書きます。 「自転車」「自動車」としてできた語で、「自転」と「車」、「自動」と「車」を切り離すと不安定な形になりますので、このような場合は、例外として一続きに書くこととしました。 このような言葉は少なく、ここを広げて考えることは「てびき」のルールから外れてしまうと考えた方がよいと思います。 9.p70 3.2字以上の漢語 「師会」のつく言葉の切れ続きを教えて下さい。 鍼灸師会、別府師会(別府鍼灸マッサージ師会の略)、県師会、当師会 「師会」が辞書に掲載されていないので、自立性がないと思われるのですが、「師会」がつく言葉が沢山出てくると迷います。 【A】 「師会」は国語辞書には掲載されていませんが、「鍼・灸・按摩・マッサージ・指圧師会」の略称として、三療の業界では、単独でよく用いられています。 「師会」だけで自立した3拍の語として扱ってよいと思います。 切れ続きの判断としては、「議会」と同じように考えてよいと思います。 10.p70 3.2字以上の漢語 中国の歴史書『資治通鑑』のマスあけについてお尋ねします。 辞書では通鑑にも資治通鑑の略称と記載があります。 通鑑には他にも、『本朝通鑑』という日本の歴史書もあるようです。 【A】 「資治通鑑」はひと続きに書いてよいと思います。 全体として「君主の政治に資する編年体の鑑」という意味です。 「資治」と「通鑑」のそれぞれに自立性があれば区切って書く事ができますが、「資治」だけ独立して使われることはないようです。 また、「通鑑」だけで「資治通鑑」の略として使われますが、それ以外の用法はないようです。 11.p70 3.2字以上の漢語 「てびき」p102に「政・官・財界」の例がありますが、原文に中点がなく続けて書いてあっても、1字ずつマスあけして書きますか。 複合語の中で、漢字1字の略称が二つ並ぶ場合、多くは4拍になるので短い略語として続けて書きますが、三つ並ぶ場合は、区切り目の分かりやすさを考えて、区切って書くのが一般的です。 ただし、「農山漁村」のように一語としての結びつきが強いと考えられる語は、一続きに書かれている場合もあります。 辞書にも2字ずつの形では出ていませんが、区切ってよいのでしょうか? 【A】 「臥薪嘗胆」のような4字漢語も、2字ずつの形で使われることはないのですが、「薪の上で臥し、肝を嘗める」の意味で、漢字2字ずつにまとまった意味を読み取ることができます。 意味のまとまりごとに区切ってある方が読み取りやすいこともありますので、近年できた言葉も同じように考えて、まとまりごとに区切って書くこととしました。 これに対して「傍若無人」は、「傍らに人無きが若し」の読み下し文で「傍」と「若」は最初と最後に分かれますので、「傍若」・「無人」と分けることはできません。 13.p71 5.外来語 「オールマイティー」の切れ続きについてお尋ねします。 「mighty」が日本語として定着していないこと、語源の「almighty」 全能の)から考えると区切りにくいのではないかと思いますが。 【A】 「almighty」は、英語本来の意味では「全能の神」を表すようですが、日本では、英語本来の意味ではなく、「なんでもできる人」という意味で使われています。 和製英語的に、「オール」は「すべて」、「マイティー」は「力がある」のように解釈されて使われているように思います。 元の意味と現在使われている意味合が違うからですか。 【A】 「フリーランス」は、もとをたどれば、「フリー」+「ランス」らしいのですが、そこから、新たな意味を生じた現在の使いかたでは、区切ることができないと判断しました。 現代の用例としての自由契約者、自由論客、専属でない記者、俳優などは、「フリーランス」と続けて書きます。 厳密に中世の「雇い兵」を指す場合、「free(フリー) lance(槍騎兵)」と分けて書くという考えもあると思いますが、「ランス」がなじみのない、一般的でない語ですので、これも続けて書いた方がよいと思われます。 【A】 「オン+ザ+ロック」の成り立ちですが、このような場合は、1拍や2拍の語をいつも区切って書くわけではなく、区切って書くか、一続きに書くかを判断することになります。 「オンザマーク」は文字通りの意味ですが、「オンザロック」は熟した複合語として使われ、「オン」「ザ」の英単語としての意味は薄れているようですので、一続きに書きます。 16.p73 5.外来語 3 「2拍以下の和語は、外来語が長くても一続きに書く」とありますが、2拍以下の漢語は一続きに書かないのでしょうか。 例.新チャンピオン、猛スピード、昨シーズン、チェーン錠、金メダル、スカウト連、フィジカル面、ラガーマン像 【A】 これらの語はすべて一続きに書きます。 2字2拍の漢語は自立した意味のまとまりになりますが、1字の漢語は、p64 2.p68 2.に「続けて書くことが原則」とありますので、ここであらためて取り上げることはしませんでした。 和語の場合は、1字や2字2拍でも、「胸、壁、海老、蕎麦、屋根」など、迷われる場合が多いので、ここに取り上げています。 この違いをどう考えればよいのか悩んでいます。 【A】 「ノーヒット、ノーラン、ノー残業デー、ノーゲーム」などは、後ろの語の表す状態が「無い」という意味の「no」ですので、複合名詞の切れ続きの原則に従って書きますが、「ノー ワーク ノー ペイ」は英語の表現をそのままカタカナにしたような使用法で、「働かなければ、支払わない」という意味ですので、単に日本語の複合名詞とは捉えにくいと考え、点訳ナビゲーターでは区切って書くことにしました。 「ノー家出・ノーライフ」は、寺山修二の『家出のすすめ』という本に対する感想文としてこの表現がネットに出ていました。 18.p74 5.外来語 「コラム18」 最近よく使われている、「アイサポート」という言葉があります。 眼科医さんが使われている言葉は、「アイサポート」、自治体等で使われている言葉は、「あいサポート」(愛情・出会い)とあります。 意味が変わるとマスあけも異なるのでしょうか? 【A】 「アイ」が「愛」であれば1字漢語、「eye」の「アイ」であれば2拍の外来語になります。 英文が仮名書きされている場合は、元の英語の1単語ずつ区切って書くのが原則になります。 ただ、「チェックイン」「インコース」「オンザロック」など、日本語の中で日常使われるようになった語は、外来語の切れ続きで判断しますので、そのどちらに属するかの判断が必要になります。 20.p74 5.外来語 「コラム18」 略された2拍の外来語についてお尋ねします。 プラ プラスチック …プラ素材、プラ鍼管、プラユニット、資源プラ、プラゴミ、プラマーク ナビ ナビゲーション …ナビアプリ、ナビシステム、絵本ナビ、データナビ、 デリ デリカテッセン・デリバリー …デリ専門店、デリコーナー、こんがりデリ、和デリ、こめデリ 前後の語で切れ続きが変わりますが、上記の3語は自立していると判断してもよいのでしょうか。 その基準は「辞書に見出し語として掲載されていること」でしょうか。 【A】 省略された外来語についても、その語が日本語の中で一語として使われているかどうかが判断基準となります。 「辞書に見出し語として掲載されているかどうか」で判断するのがあくまでも基本ですが、外来語が省略されるスピードは早く、省略形が相当に広まっても、多くの辞書に載っているとは言えないことがありますので、表記には幅が出てくるのもやむを得ないと思います。 また、省略形の方が一般的な語もあります。 「プラ」「ナビ」「デリ」は、省略形がよく用いられる、なじみのある語ですので、自立した成分として扱っていいと思います。 p74 「コラム18」も参照してください。 【A】 「第195国会」や「第1分科会」は複合語ですので、3拍以上の自立可能な意味の成分が二つ以上あればその境目で区切って書きます。 「第1人者」「第一声」などは、「人者」「声」が、自立可能な意味の成分ではないので、一続きになります。 3 複合動詞・複合形容詞など 1.p77 2.「する」 江戸川乱歩全集に「印した」という言葉が出てきます。 また、点訳ナビゲーターで「倍する」が一続きになっています。 この言葉も迷うことが多いので、説明してください。 【A】 「印する」も「倍する」も共に1字漢語に「する」が付いたものですから、一続きに書いてよいと思います。 「てびき」では、1字漢語と「する」の間に、「を」をはさむことができれば区切って書くとしています。 「倍をする」とは言いませんので、その点からも「倍する」はひと続きとなります。 「印する」は、現在では「跡を残す」「印(しるし)を残す」「印刷する」「印(しるし)が付く」などの意味で用いられていて、「印をする」とは言いませんので、ひと続きでいいと思います。 ただ、「印する」も「倍する」も、連体修飾語が付く場合は区切って書きます。 なお、「てびきQ&A」Q55も参照してください。 例外はほぼ「与する・閲する・嘉する」の3語と考えてよいようで、これらはもっぱら「する」を付けた形で使われ、「与・閲・嘉」だけを単独で使うことはほとんどありません。 切り離して単独で使うことがないことを、「自立性が弱い」と表現しています。 4 その他の注意すべき切れ続き 【新】 p81 1.接続詞句・副詞句 時代小説の会話の応酬の場面です。 「てことは、何だ、…」という会話文のはじまりの「てことは」の切れ続きを教えてください。 併せて、「ってことは」、「てこたあ」などなら、どのようになるでしょうか。 話し言葉調で、「それってことは」の「それ」の部分が省略された形ですので、「てびき」p81 接続詞句の「というのは」「とはいえ」などと同じように考えます。 意味のまとまりを考えると、「ワガコビイキ」とすべて続けたくなるのですが。 後ろに連濁の語が続く場合もそうですが、接尾語や造語要素、2拍以下の自立性の弱い語が付く場合なども、そこだけを取り出すとなじまない言葉になる場合がありますが、多くは分かち書きの原則に従います。 ただ、短い語からなる慣用句や意味のまとまりが強い場合などは、すべて続けて書く場合もあります。 「てびき」p82 3.の「ある時払い」「いいことずくめ」「その日ぐらし」などは、よく使われていて意味のまとまりが強い語と言えます。 「わが子びいき」「我が師頼り」「悪い子ぶる」などは、慣用的に使われている言葉ではないので、原則に従って区切って書くことになります。 2.p81 2.連濁 「読本」をドクホンと読む場合は、連濁と考えるのでしょうか。 小学館の『日本国語大辞典』第二版には、「とく」は漢音、「どく」は呉音という説明があります。 【A】 「てびき」並びに点訳ナビゲーターでは、「読本」は「トクホン」が本来の読みであり、「ドクホン」の読みは、連濁という立場を取っています。 『日本国語大辞典』には確かに、「とく」は漢音、「どく」は呉音と書かれていて、「補注」として語義説明の最後に、《「読書」「読者」など呉音読みの「どく」が一般的になったため、「読本」も近年、「どくほん」とも読まれる》とあります。 ここから、『日本国語大辞典』も本来の読みは「とくほん」であることを認めていることが分かります。 現在、殆どの辞書が、「とくほん」の読みに語義を載せていますので、「ジンセイドクホン」は一続きに書くことをお勧めします。 3.p82 3.慣用句 百人一首の一字札を表す「むすめふさほせ」の分かち書きを教えて下さい。 1.覚え方の俗な意味「娘 房 干せ」とマスあけ 2.一文字ずつ切る 3.一続き で迷っています。 どのように書くのがよいでしょうか。 【A】 文脈によって書き方に配慮が必要かと思いますが、基本的には、2.の「一文字ずつ区切る」ことになると思います。 百人一首の札の最初の文字を並べただけですので、意味のある名詞や複合語にはなっていません。 お経を唱える場合の点訳と同じような処理になります。 【A】 「繰り返し言葉」の規則は、今回の改訂で全く変更がありませんので、これまで通りの判断をしてください。 p83 5.を本則とし、【備考2】に続けて書く場合を示しています。 「参考」もご覧ください。 「新年早々、帰る早々、錚々たる顔ぶれ、早々に退散する」のように、繰り返すことによって新たな意味が生じる場合は続けて書きます。 5.p83 5.繰り返し言葉 繰り返し言葉の「泣き泣き」ですが「泣く泣く」の意味で使われている時(例「泣き泣きあきらめる」)、続けてもいいのでしょうか。 【A】 「泣く泣く」と「泣き泣き」の用法を厳密に分けることはできないと思います。 6.p83 5.繰り返し言葉 繰り返し言葉について、「Q&A」Q61に「『そも・もし・ゆめ』のように、現在は単独では用いないような語も続けて書いてよいでしょう」とありますが、単独で用いるか用いないかの判断が難しいです。 「どれどれ」「やれやれ」は該当しますか。 【A】 「そも」「もし」「ゆめ」は文語的表現で、小型の国語辞典には掲載されていなかったり、または「文語表現」と断りがついていますので、現在では単独ではまず用いないと考え、「そもそも」「もしもし」「ゆめゆめ」は続けて書いてよいとしました。 7.p83 5.繰り返し言葉 繰り返し言葉「まだまだ」に、ついてです。 【A】 「まだまだ」「そうそう」「まあまあ」など繰り返される部分だけで成り立っている場合は、区切って書くことが原則で、「てびき4版」p83【備考2】に該当する場合にだけ続けて書きますが、 「まだまだだ」「そうそうに」「まあまあの」などのように後ろに自立しない付属語が付いて意味が異なってきたり、区切ると不自然な形になったりする場合は一続きに書きます。 」と続けて書きます。 8.p83 5.繰り返し言葉 「え? ええっ!? そそそれって!?」の分かち書きを教えてください。 」 などのような文もあります。 【A】 1音が重なる場合は、「ええっ」「おおっ」のように1語になる場合を除き、マスあけして書きます。 」 となります。 9.p83 5.繰り返し言葉 繰り返し言葉の切り方について質問します。 ゴクゴクゴクッ ズルズルズルッ のように、最後に促音がついた場合はどうなるか教えてください。 「塩泉」は塩類の含有量の多い鉱泉の総称ですので、それだけで自立性はありますが、「硫酸塩」「炭酸水素塩」は、一つの物質名として「塩」を続けて書きますので、後ろの「泉」もそれに続けて書きます。 泉質には、以下のようなものがあるようです。 【A】 「デオキシリボ核酸」は、「デオキシ」と「リボ(ース)」と「核酸」からなっている語のようです。 専門書では、「点字理科記号解説暫定改訂版」p48を参照し、「デオキシ=リボカクサン」(=は第1つなぎ符)と書くのがよいと思います。 一般書では、「リボース」の「リボ」を自立可能な意味の成分と考えるかどうかで、切れ続きが異なってくると思いますが、専門用語ですので「リボ」だけを区切って書くのは、危ないような気がします。 「リボ核酸」(RNA)は一続きに書いた方がいいのではないでしょうか。 「デオキシ」は「酸素(オキシ)が欠落(デ)している」という意味のようですので、「デオキシ」で区切って書いてよいと思います。 【A】 医学用語については、一般の語より2拍で自立性があると判断することも多い(右、脳、心、肺などなど)のですが、「高・低」に関しては、医学用語と一般の語の違いは無いと思います。 「高・低」とも後ろの語と続けて書くことが原則です。 後ろにマスあけを含む複合語が来る場合は「高・低」の後ろを一マスあけます。 「高病原性鳥インフルエンザ」も「低病原性鳥インフルエンザ」も、「コービョーゲンセイ」「テイビョーゲンセイ」と続けて書いてよいと思います。

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《必須暗記法則ベスト20》 【. この文に出てくる助詞と助動詞を下の表から、まず探してみましょう。 そして、見つけたら、その助詞や助動詞の後ろをマスあけしたらOKということになります。 「で」と「こそ」と「が」の3つが助詞の仲間、「られ」と「そう」と「です」の3つが助動詞の仲間にありましたか。 これらの助詞・助動詞の後ろをマスあけするのですから、分かち書きはこうなります。 この場合は、助詞・助動詞の後ろをマスあけしようとしても、また続けて後ろに助詞・助動詞がきているのですから、あけるわけにはいきません。 後ろに連続している助詞・助動詞がなくなった時点ではじめてマスあけとなります。 上の文では、「でこそ」というところが助詞が2つ連続しています。 また、「られそうです」のところは助動詞が3つ連続していました。 このように、助詞・助動詞の後ろをマスあけしようとしても、後ろにまだ助詞や助動詞が続く場合は、連続するすべての助詞・助動詞がおわった時点ではじめてマスあけとなるのです。 ご注意下さい。 2 自分さえがよければいいとはおもいませんか。 3 彼女は風のように生きたいというのでした。 4 暑いけれど若いのだから我慢しましょう。 5 あれくらいにぶいんだから、嫌われてるみたいだなんて気づかないでしょうねえ。 長音符を使うとき】 仮名にして、「う」と「ー」なら、長音符 《 解説》 〔長音符を使う場所〕 点字では基本的には漢字はありません。 よって、漢字に仮名でふりがながうてないと点訳はできません。 ふりがなをうつ時に悩むのがのばす音(長音)の仮名表記です。 そして、その長音箇所のふりがなに、「う」またはカタカナ語では「ー(ここではぼうと読む)」がくる箇所に限り、点字では長音符の 2・5 の点を用います。 〔辞典を必ず用意〕 では、下の例語を自分でも仮名にしてみましょう。 仮名にする時には必ず国語辞典や漢和辞典を手元に置き、その見出し語の表記通りに仮名になおしましょう。 絶対に辞典を引く手間を惜しんで思いこみでしてはいけません。 ( )内が仮名表記です。 その仮名のカタカナ部分がその例語の長音の箇所です。 この長音箇所が「う」もしくは「ー」の時だけ、その箇所を点字で書くときは、長音符 2・5 の点を用いるのです。 仮名通りに、「う」を書いてはいけないのです。 悩むことはありません。 「う」と「ー」以外の「あ」「い」「え」「お」なら、その仮名表記通りに「あ」「い」「え」「お」を書けばいいのです。 例) 矢印の先の文字が、長音箇所に用いる文字です。 従って動詞の語尾には長音符は用いません。 ただし、助動詞の語尾の「う」は長音符でかまいません。 例1) 動詞の語尾(カタカナ部分)は、例外だから「う」を書くこと。 数字を数符で表わすとき】 その数が、置き換えられれば、数符です 《 解説》 〔数字の箇所に違う数を入れてみる〕 点字では、数字を含むことばの書き方として、数符を用いる書き方と仮名で表す書き方の2種類を使い分けることで表現力をつけようとしています。 このどちらの書き方を使うかの調べ方は、原文の数字の箇所に、違う数を入れてみます。 そして、違う数に置き換えても意味が成り立つ場合は、その数字箇所を数符を用いた表記とするのです。 例えば、「一杯」という語を含む文を考えてみましょう。 そうです。 アの文ですね。 従って、アの文は数符で「1ぱい」と書き、イは仮名で「いっぱい」と書くことになるのです。 〔置き換え不可能でも数字の意味が強ければ数符〕 違う数で置き換えられなくても、その数字の箇所が数字の意味を強くもっていれば数符での表記とする場合があります。 「世界一」や「一大事件」などの「一」がそれにあたります。 これらは「世界二」とか「二大事件」とはあまりいいませんが、「一」が数字の意味を表していることには変わりありませんので、数符で書かれます。 特に漢熟語にはよく「する」がつきます。 この「する」のことを「サ変動詞」ともいいます。 そして、このサ変動詞「する」がくっつく時は、ふつうは「する」の前を区切って書きます。 区切るのがふつうと覚えましょう。 ただ、何でも例外というのはあるもので、ここでは、「する」がついているにもかかわらず、区切って書く例外4パターンを覚えましょう。 〔「〜する」の4パターン〔 1 連濁を起こした「ずる」の場合は続ける。 例) 応ずる 生ずる 論ずる 命ずる 信ずる 2 「〜っする」とか「〜んずる」などのように音韻変化をおこしている「する」の場合は続ける。 例) (〜っする)… 発する 決する 罰する 達する 接する 失する (〜んずる)… 軽んずる 重んずる 疎んずる 3 サ変動詞の「する」ではなくて、語段活用の「する」と考えられる場合の「する」は続ける。 この見分け方は、「する」の前の語句に「〜さない」をつけてみましょう。 「…さない」という言い方が存在するような場合は、サ変動詞の「する」ではなくて、五段活用の「する」という動詞がついていると判断できます。 例) 愛する 訳する 略する 適する 4 自立性の弱い1語漢語に「する」が続くものの場合は続ける。 例) 関する 反する 抗する 比する 労する 有する 《 注意》 〔「する」は活用して七変化〕 「〜する」は活用したり、助動詞がついたりして、次のように七色の顔をもつので注意が必要です。 どんなに活用して変装しても「する」は「する」ですので、だまされることなくみやぶって、「する」に関する法則4を適用しちゃいましょう。 次のように、「する」はサ行の「さしすせ」に変化しますので、サ変動 詞と呼ばれているのです。 アルファベットが入ってきたとき】 英単語、そのまま書くなら、引用符 《 解説》 〔外字符と外国語引用符の使い分け〕 文字や略称なら外字符(5. 6 の点)、英単語や英文なら外国語引用符(2. 6 の点と3. 6 の点で囲む)を使います。 外字符と外国語引用符の両方を同じ個所に使うことはできません。 この場合、外字符を用いて書かれた箇所はまだ日本語の一部とみなされますが、外国語引用符の中は、完全な外国語モードとみなされます。 従って、外国語引用符の中で使える記号類は、日本文で使っているものは使えませんので注意してください。 また、アルファベットは原文の通り書きましょう。 特に、大文字小文字の区別を点訳者の判断で省略しないようにしましょう。 《 注意》 〔疑問符の使い分け〕 日本語では疑問符は、2・6 の点ですが、外国語引用符の中では、これは使えません。 この中では英文でもちいる疑問符 2・3・6 の点を用いなければなりません。 日本語と英語で疑問符に違いがあることに注意しましょう。 (英文) 【. アルファベットの後ろがくっつく例外】 カッコいい、でも引用符のみ、開きダメ 《 解説》 〔アルファベットの後ろが続く方が例外〕 普通、アルファベットが出てきたら、その後ろが助詞であろうが助動詞であろうが絶対にひとマスあけなければなりません。 しかし、続いてもいいものが例外的にあります。 それが囲い類です。 したがって、覚え方も囲い類は続いてもいいので、「カッコいい」となります。 でも、ひとつだけ注意しましょう。 囲いには開きと閉じがありますね。 外字符の後ろなら、囲い記号は開きも閉じも両方つつけてかくことができますが、外国語引用符の場合は、閉じ囲い記号のみ続けて書いてもOKとなっており、開き記号は続けられません。 引用符の後ろで新しく開き記号を用いる時は、ひとマスあける必要があります。 《 注意》 〔アルファベット+仮名で1語ができている場合〕 アルファベットの後ろは絶対にひとマスあけますといいましたが、アルファベットと仮名が組合わさってひとつの語ができている場合はどうしたらいいでしょう。 この場合、ハイフンは第1つなぎ符(3・6 の点、ここでの表記は「_」)を書きます。 外字符の語注の斜線(/)の後ろは】 外字符は、斜線の後ろにゃ、しやせんの 《 解説》 〔斜線(スラッシュ)の後ろは外字符は略せます〕 斜線(スラッシュ)がはさまった2つ以上の略称に限り、先頭にのみ外字符をつけるだけでよいのです。 「/」記号の直後にもう一度外字符をつけなおす必要はありません。 これは、ハイフンが出てきた時の対応とは違いますので区別して覚えましょう。 なお、斜線(スラッシュ)の記号はは「ヤ」の文字を用います。 インターネットなどのアドレスの書き方は】 情報点字、かこみは左右、非対称 《 解説》 〔アドレスには情報点字の挿入符を〕 ホームページやメールアドレスは、情報処理用点字の囲み符号(情報処理用点字挿入符)で囲むことにします。 開き記号は、6 の点+2・3・6 の点です。 閉じ記号は、6 の点+3・5・6 の点です。 つまり日本文でよく使う囲み記号類のように開き記号と閉じ記号は左右対称形をしてませんので注意してください。 この囲みの扱いは外国語引用符と同じとなります。 またメールアドレスの「 」はその前でくぎることを標準とします。 その際、2行目の先頭には4の点(行継続符)をつけることにします。 」のダブルピリオドがくれば、そこで数字フラグの効力はきれます。 よって、これ以降は小文字フラグ状態に自然ともどることとなります。 でも、これらの補助用言は短いため、つい続けて書いてしまいます。 続けてはいけないのです。 気をつけましょう。

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点訳校正委員会報告(「点訳のてびき 第4版」)

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《必須暗記法則ベスト20》 【. この文に出てくる助詞と助動詞を下の表から、まず探してみましょう。 そして、見つけたら、その助詞や助動詞の後ろをマスあけしたらOKということになります。 「で」と「こそ」と「が」の3つが助詞の仲間、「られ」と「そう」と「です」の3つが助動詞の仲間にありましたか。 これらの助詞・助動詞の後ろをマスあけするのですから、分かち書きはこうなります。 この場合は、助詞・助動詞の後ろをマスあけしようとしても、また続けて後ろに助詞・助動詞がきているのですから、あけるわけにはいきません。 後ろに連続している助詞・助動詞がなくなった時点ではじめてマスあけとなります。 上の文では、「でこそ」というところが助詞が2つ連続しています。 また、「られそうです」のところは助動詞が3つ連続していました。 このように、助詞・助動詞の後ろをマスあけしようとしても、後ろにまだ助詞や助動詞が続く場合は、連続するすべての助詞・助動詞がおわった時点ではじめてマスあけとなるのです。 ご注意下さい。 2 自分さえがよければいいとはおもいませんか。 3 彼女は風のように生きたいというのでした。 4 暑いけれど若いのだから我慢しましょう。 5 あれくらいにぶいんだから、嫌われてるみたいだなんて気づかないでしょうねえ。 長音符を使うとき】 仮名にして、「う」と「ー」なら、長音符 《 解説》 〔長音符を使う場所〕 点字では基本的には漢字はありません。 よって、漢字に仮名でふりがながうてないと点訳はできません。 ふりがなをうつ時に悩むのがのばす音(長音)の仮名表記です。 そして、その長音箇所のふりがなに、「う」またはカタカナ語では「ー(ここではぼうと読む)」がくる箇所に限り、点字では長音符の 2・5 の点を用います。 〔辞典を必ず用意〕 では、下の例語を自分でも仮名にしてみましょう。 仮名にする時には必ず国語辞典や漢和辞典を手元に置き、その見出し語の表記通りに仮名になおしましょう。 絶対に辞典を引く手間を惜しんで思いこみでしてはいけません。 ( )内が仮名表記です。 その仮名のカタカナ部分がその例語の長音の箇所です。 この長音箇所が「う」もしくは「ー」の時だけ、その箇所を点字で書くときは、長音符 2・5 の点を用いるのです。 仮名通りに、「う」を書いてはいけないのです。 悩むことはありません。 「う」と「ー」以外の「あ」「い」「え」「お」なら、その仮名表記通りに「あ」「い」「え」「お」を書けばいいのです。 例) 矢印の先の文字が、長音箇所に用いる文字です。 従って動詞の語尾には長音符は用いません。 ただし、助動詞の語尾の「う」は長音符でかまいません。 例1) 動詞の語尾(カタカナ部分)は、例外だから「う」を書くこと。 数字を数符で表わすとき】 その数が、置き換えられれば、数符です 《 解説》 〔数字の箇所に違う数を入れてみる〕 点字では、数字を含むことばの書き方として、数符を用いる書き方と仮名で表す書き方の2種類を使い分けることで表現力をつけようとしています。 このどちらの書き方を使うかの調べ方は、原文の数字の箇所に、違う数を入れてみます。 そして、違う数に置き換えても意味が成り立つ場合は、その数字箇所を数符を用いた表記とするのです。 例えば、「一杯」という語を含む文を考えてみましょう。 そうです。 アの文ですね。 従って、アの文は数符で「1ぱい」と書き、イは仮名で「いっぱい」と書くことになるのです。 〔置き換え不可能でも数字の意味が強ければ数符〕 違う数で置き換えられなくても、その数字の箇所が数字の意味を強くもっていれば数符での表記とする場合があります。 「世界一」や「一大事件」などの「一」がそれにあたります。 これらは「世界二」とか「二大事件」とはあまりいいませんが、「一」が数字の意味を表していることには変わりありませんので、数符で書かれます。 特に漢熟語にはよく「する」がつきます。 この「する」のことを「サ変動詞」ともいいます。 そして、このサ変動詞「する」がくっつく時は、ふつうは「する」の前を区切って書きます。 区切るのがふつうと覚えましょう。 ただ、何でも例外というのはあるもので、ここでは、「する」がついているにもかかわらず、区切って書く例外4パターンを覚えましょう。 〔「〜する」の4パターン〔 1 連濁を起こした「ずる」の場合は続ける。 例) 応ずる 生ずる 論ずる 命ずる 信ずる 2 「〜っする」とか「〜んずる」などのように音韻変化をおこしている「する」の場合は続ける。 例) (〜っする)… 発する 決する 罰する 達する 接する 失する (〜んずる)… 軽んずる 重んずる 疎んずる 3 サ変動詞の「する」ではなくて、語段活用の「する」と考えられる場合の「する」は続ける。 この見分け方は、「する」の前の語句に「〜さない」をつけてみましょう。 「…さない」という言い方が存在するような場合は、サ変動詞の「する」ではなくて、五段活用の「する」という動詞がついていると判断できます。 例) 愛する 訳する 略する 適する 4 自立性の弱い1語漢語に「する」が続くものの場合は続ける。 例) 関する 反する 抗する 比する 労する 有する 《 注意》 〔「する」は活用して七変化〕 「〜する」は活用したり、助動詞がついたりして、次のように七色の顔をもつので注意が必要です。 どんなに活用して変装しても「する」は「する」ですので、だまされることなくみやぶって、「する」に関する法則4を適用しちゃいましょう。 次のように、「する」はサ行の「さしすせ」に変化しますので、サ変動 詞と呼ばれているのです。 アルファベットが入ってきたとき】 英単語、そのまま書くなら、引用符 《 解説》 〔外字符と外国語引用符の使い分け〕 文字や略称なら外字符(5. 6 の点)、英単語や英文なら外国語引用符(2. 6 の点と3. 6 の点で囲む)を使います。 外字符と外国語引用符の両方を同じ個所に使うことはできません。 この場合、外字符を用いて書かれた箇所はまだ日本語の一部とみなされますが、外国語引用符の中は、完全な外国語モードとみなされます。 従って、外国語引用符の中で使える記号類は、日本文で使っているものは使えませんので注意してください。 また、アルファベットは原文の通り書きましょう。 特に、大文字小文字の区別を点訳者の判断で省略しないようにしましょう。 《 注意》 〔疑問符の使い分け〕 日本語では疑問符は、2・6 の点ですが、外国語引用符の中では、これは使えません。 この中では英文でもちいる疑問符 2・3・6 の点を用いなければなりません。 日本語と英語で疑問符に違いがあることに注意しましょう。 (英文) 【. アルファベットの後ろがくっつく例外】 カッコいい、でも引用符のみ、開きダメ 《 解説》 〔アルファベットの後ろが続く方が例外〕 普通、アルファベットが出てきたら、その後ろが助詞であろうが助動詞であろうが絶対にひとマスあけなければなりません。 しかし、続いてもいいものが例外的にあります。 それが囲い類です。 したがって、覚え方も囲い類は続いてもいいので、「カッコいい」となります。 でも、ひとつだけ注意しましょう。 囲いには開きと閉じがありますね。 外字符の後ろなら、囲い記号は開きも閉じも両方つつけてかくことができますが、外国語引用符の場合は、閉じ囲い記号のみ続けて書いてもOKとなっており、開き記号は続けられません。 引用符の後ろで新しく開き記号を用いる時は、ひとマスあける必要があります。 《 注意》 〔アルファベット+仮名で1語ができている場合〕 アルファベットの後ろは絶対にひとマスあけますといいましたが、アルファベットと仮名が組合わさってひとつの語ができている場合はどうしたらいいでしょう。 この場合、ハイフンは第1つなぎ符(3・6 の点、ここでの表記は「_」)を書きます。 外字符の語注の斜線(/)の後ろは】 外字符は、斜線の後ろにゃ、しやせんの 《 解説》 〔斜線(スラッシュ)の後ろは外字符は略せます〕 斜線(スラッシュ)がはさまった2つ以上の略称に限り、先頭にのみ外字符をつけるだけでよいのです。 「/」記号の直後にもう一度外字符をつけなおす必要はありません。 これは、ハイフンが出てきた時の対応とは違いますので区別して覚えましょう。 なお、斜線(スラッシュ)の記号はは「ヤ」の文字を用います。 インターネットなどのアドレスの書き方は】 情報点字、かこみは左右、非対称 《 解説》 〔アドレスには情報点字の挿入符を〕 ホームページやメールアドレスは、情報処理用点字の囲み符号(情報処理用点字挿入符)で囲むことにします。 開き記号は、6 の点+2・3・6 の点です。 閉じ記号は、6 の点+3・5・6 の点です。 つまり日本文でよく使う囲み記号類のように開き記号と閉じ記号は左右対称形をしてませんので注意してください。 この囲みの扱いは外国語引用符と同じとなります。 またメールアドレスの「 」はその前でくぎることを標準とします。 その際、2行目の先頭には4の点(行継続符)をつけることにします。 」のダブルピリオドがくれば、そこで数字フラグの効力はきれます。 よって、これ以降は小文字フラグ状態に自然ともどることとなります。 でも、これらの補助用言は短いため、つい続けて書いてしまいます。 続けてはいけないのです。 気をつけましょう。

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