頚 椎間板 ヘルニア。 頸椎椎間板ヘルニアとは(原因・症状・診断検査・治療法など)

首のヘルニア(頚椎椎間板ヘルニア)の症状

頚 椎間板 ヘルニア

神経所見を診察し、頚椎単純写真(いわゆるレントゲン写真)を正面像・左右それぞれの斜位像・前後屈正位側面像を撮影し、椎体自体の変形、椎間の幅、骨棘の有無、脊柱管の前後径、後縦靱帯骨化症の有無、不安定性などをチェックします。 CTでは後縦靱帯骨化症の有無や脊柱管の前後径等をチェックし、さらに MRIでは脊髄損傷の有無、椎間板ヘルニアの有無、黄色靱帯のたわみによる影響、くも膜下腔の広さ、さらには椎間孔の広さなどをみます。 その他腰椎から造影剤を注入する脊髄造影や、ミエロCTがあり、全例施行するよう提唱している施設もありますが、当施設では必要に応じて行っているに過ぎません。 神経所見と画像所見を十分に検討し障害の高位を決定する必要があります。 保存的加療と外科的加療とがあります。 症状が軽微なときは頚椎カラー(ポリネック)などの外固定具を用いて症状の変化をみ、症状が改善するか消失すればそのまま継続とします。 一方頚髄の圧迫所見が明らかな場合や、症状が患者さんご本人にとって日常生活に支障を来すような場合で手術のリスクを理解している場合には外科的加療を選択します。 外科的手術方法には大きく分けて前方アプローチと後方アプローチが存在します。 アプローチの選択は術者の方針が大きく関与しており、同一患者 さんでも術者により前方アプローチを選択する場合と後方アプローチを選択する場合があります。 当施設では好んで前方からのアプローチを選択しております。 これは、頚椎の変形、椎間板ヘルニアにしろ、また後述する後縦靱帯骨化症にしても前方より脊髄を圧迫しております。 したがって前方からアプローチすることにより、直接圧迫しているものを取り除くことが出来るためです。 しかし、脊柱管狭窄症が頚椎全体に認められ頚椎の変形も多椎間にわたる場合、前方からのアプローチには限界があり、後方からアプローチして椎弓形成術を行います。 骨化している部分が連続不連続にかかわらず多椎体にわたるのか、1椎体あるいは数椎体で終わるのかによって異なってきます。 多椎体にわたる場合は後方からのアプローチを選択することが多く、1椎体あるいは数椎体で終わる場合には前方からアプローチすることが多くあります。 特に前方からアプローチして椎体を除去した場合には私たちの施設ではその固定するものとしてチタン製のケージと、同様にチタン製のプレートを使用し、より固定を確実にするように努めており、良好な成績をおさめております。 変形性頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、後縦靱帯骨化症などは、単独で存在し、症状を呈することもありますが、これらがいくつか組み合わさり複雑に症状を呈する場合もあります。 診断をするためには、神経所見を丁寧に診察することが重要と考えております。 また、元来これらが存在するが症状を呈しないために気がつかず、転倒などの外傷により脊髄や神経根に圧迫を来たし発症することもまれではありません。 やはり保存的加療と外科的加療とがあります。 症状が軽微なときは腰椎ベルト、コルセットなどの外固定具を用いて症状の変化をみ、症状が改善するか消失すればそのまま継続とします。 一方症状が患者 さん本人にとって日常生活に支障をきたすような場合で手術のリスクを理解している場合には外科的加療を選択します。 外科的手術方法は変形がある場合や脊柱管狭窄症の場合には責任病巣の椎弓切除術、ヘルニアの場合には椎間板除去術を行っております。 また、不安定性やすべり症があるときにはスクリュウを用いての腰椎の固定を行います。 他施設では内視鏡を用いての手術をしているところもありますが、当施設では上記により、良好な成績をおさめているため、現時点では内視鏡の導入はしておりません。 脊髄の疾患は加齢も原因として大きな要因となっておりますので脊髄の検査をすることにより、画像上の悪さを指摘出来る方は数多く存在するものと予想されます。 それらの方々をすべて病的と判断し治療に結びつけることは論外のことであります。 脊髄疾患の手術を含めた治療の適応としては症状が重要と考えており、症状がなければそのまま経過観察することで充分と思われますし、軽度であれば画像上の悪さとのバランスもありますが、まずは保存的に加療することとし、保存的加療に抵抗性なもの、脊髄の損傷を来たしているもの、症状が日常生活に支障が生じている場合に外科的治療を選択しております。 私たちは治療にあたっては充分に説明をさせていただき、その利点・欠点を理解していただいた上で治療法の選択をしていただいております。

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頚椎椎間板ヘルニアの手術、効果と危険はどのくらい?―合併症と手術後について

頚 椎間板 ヘルニア

首のヘルニア(頚椎椎間板ヘルニア)の主な症状 頚椎椎間板ヘルニアの主な症状 頚椎ヘルニアの代表的な症状は、頚椎を傾けた時に走るピリピリとした痛みです。 首の後ろ側から背中にかけて、寝違いによく似たしびれや鈍い痛みが走ります。 進行すると、徐々に首を自由に動かすことができなくなり、腕や手も痛み・しびれが発症。 症状が進むと、下半身にも症状がみられ、歩行が不自由になります。 症状が軽い場合は、数週間から数か月で改善しますが、症状が悪化していき手術が必要になってくる場合もあります。 デリケートな組織の為、早期発見・早期治療が大切です。 頚椎椎間板ヘルニアの症状3段階 頚椎椎間板ヘルニアの症状は多岐にわたり、段階的に症状が進行していきます。 初期・中期・後期の3段階に分けて症状をみていきましょう。 初期 椎間板の動きの低下・変形が生じると、頸の後頭部から背中・胸の前方にかけて、痛みや凝り・だるさといった違和感を覚えるように。 しかし、だるさや違和感は疲れがたまっているときにも出やすく、頚椎椎間板ヘルニアと気づかない人がほとんどです。 気づかずに症状が進むと、腕や手の痛み・しびれ・握力低下・背中に痛みが走る症状があらわれます。 特に首は、後ろに伸ばしただけで激痛を感じるようになります。 初期症状の治療 初期の治療法は、と呼ばれる痛みなどの症状に対する対処療法が主です。 姿勢を整える・長時間重いものを片手で持たない、といった首の負担になる生活習慣を見直します。 他にも・によって症状が改善するケースも。 最近では、メスを入れないで手術ができる「」を行い、神経を圧迫している椎間板を取り除くという方法もあります。 体への負担が最小限ですむため、高齢者の方でもすぐに症状を改善できるようになりました。 中期 頚椎椎間板ヘルニアが初期から進行すると、頭や脚といった首から離れた場所に症状が出現。 頸部の後ろから、後頭部・側頭部にかけて痛みが走り、目の奥が痛くなったり、充血しやすくなります。 骨が変形することで脳への血流が悪くなり、めまい・ふらつき・耳鳴り・吐き気が生じるのです。 治療をせず血管が圧迫されたままの状態が続いて動脈硬化が重なると、血管内部が狭くなり椎骨動脈狭窄症になるおそれも。 さらに症状が悪化していくと、脳梗塞に発展する可能性がでてきます。 中期症状での治療 頭痛・めまいの症状がみられる場合の治療法は、か後頭部・頸部ブロック注射による痛みの緩和、血管の収縮・筋肉の緊張を抑えることが有効です。 症状が進み、椎骨動脈狭窄症や脳梗塞の恐れがある場合は血液拡張剤・星状神経ブロックを行い、全身の血流改善を行います。 後期 頸部脊椎が圧迫を受けると、上半身と下半身に神経障害が現れます。 初期症状に見られた手のしびれがひどくなり、手足の痛み・歩行障害・筋委縮・筋力低下といった様々な症状が発生。 日常生活に支障をきたし始め、手術を必要とする状態です。 さらにヘルニアが大きくなると、排便・排尿に関わってきます。 膀胱直腸障害を起こし、尿や便が出にくくなり、ひどくなると完全に出なくなる(尿閉・排便障害)か、反対に、頻尿や尿失禁がみられるようになります。 このような症状が現れた場合には、早期の治療が必要です。 後期症状での治療 障害が複数出てきている場合でも、症状が軽いのであれば、リハビリでの回復が見込めます。 基礎体力を向上させ、体のバランスを作ることが重要です。 しかし、膀胱直腸障害を起こしているときや、足が動かない・曲げることができないといった際には緊急手術(、)を受ける場合があります。 手術には高度な技術を必要とするため、熟練した技術を持った整形外科医を選びましょう。

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頚椎椎間板ヘルニアとお風呂の関係

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ヒトの神経には、脳からの命令を手足に伝える役目を担っている運動神経と、手足や体の各部からの知覚情報(熱い・痛いなどの感覚)を脳に伝える知覚神経があります。 これらの神経は人体の中心部では背骨の中の空間(脊柱管とよばれます)に保護されるような形で存在しています(図1)。 腰部の神経を入れている脊柱管は5個の腰椎という骨から成り立っており、これらは幾つかの靱帯組織により連結されています。 また、第二腰椎より下の部分では、神経は馬の尻尾のようになっています(脊髄馬尾と呼ばれます)。 この脊髄馬尾神経は、それぞれの腰椎で左右一対ずつ枝分かれしており、神経根と呼ばれています。 各神経根は、比較的狭い骨の間隙(椎間孔と呼ばれます)を通って下肢に向かっています。 (図1)腰椎の構造 5個の腰椎は、幾つかの靱帯や、椎間板と呼ばれる一種のクッションのような働きをする組織によりつながれています。 この椎間板は正常は弾性を有しており、上下の腰椎を支えるとともに、前後左右に運動することが可能になっています(図2)。 椎間板は、外縁部分を構成する線維輪という靱帯様の構造物と、中心部に含まれる軟らかい髄核という構造物から成り立っていますが、外縁部分の椎間板の線維輪が弱くなって膨隆したり、線維輪が断裂して中心部の髄核が脱出したりすると、近傍にある神経を圧迫するようになってきます。 これが腰椎椎間板ヘルニアと呼ばれるものです。 (図2)腰椎椎間板の構造 椎間板が損傷してしまう理由は様々ですが、椎間板が加齢とともに早期から老化しやすい組織であることや、二本足歩行により下位腰椎への負担が強くなっていることが、大きな原因であろうと考えられています。 椎間板ヘルニアの患者さんの年齢は50歳代にピークがあり、男性は女性の約2倍の頻度でみられ、20歳以前と70歳以降では比較的に稀な病気です。 (図3)腰椎椎間板ヘルニアのシェーマ 腰椎椎間板ヘルニアの約80-85%は自然経過で軽快するとされ、いわゆる保存的療法と呼ばれる治療法を行うことを原則とします。 保存的療法としては、安静・腰椎コルセットの装着・腰椎牽引療法・腰部のマッサージなどの理学的療法などがあります。 また、痛みが高度の場合には、腰部硬膜外神経ブロックなどの鎮痛を目的とした治療法も行われます。 内服薬としては、筋弛緩剤・消炎鎮痛剤・ビタミンB剤などが用いられます。 これらの各種の保存的療法を2-3ヶ月行っても効果のない場合や、痛みの発作が繰り返す場合、痛みが激烈な場合、下肢の運動麻痺が著名な場合などには、手術的治療法が行われます。 手術的治療法には、経皮的髄核摘出術(レーザーを使用するもの、内視鏡的に行うものなど)も開発されていますが、ここでは、手術用顕微鏡下での腰椎椎間板ヘルニア切除術について説明します。 全身麻酔下に、腹臥位(うつ伏せの姿勢)で行います。 腰部の真ん中に皮膚切開を行い、腰椎の後方(椎弓)に付着している筋肉を剥離します。 次に手術用顕微鏡下に、腰椎の後方部分の一部の骨を削除し脊柱管内に入り、黄色靭帯を切除後、圧迫されている神経根を確認します。 その後、この神経を保護しながら、圧迫原因となっている椎間板ヘルニア塊を摘出します。 これらの手術操作は手術用顕微鏡下に慎重に行われます。 神経根に対する圧迫を除去できたことを確認後、創部ドレナージと呼ばれる細い排液用の管を留置して手術を終えます。 ヘルニアの部位・大きさにより手術時間は異なりますが、通常は1-3時間程度の手術です。 (図4) (図4)腰椎椎間板ヘルニア摘出術 神経根への圧迫を取り除くことが目的となります。 手術の大部分は手術用顕微鏡を用い、明るい術野のもとに、神経や血管などの色々なものを大きく拡大しつつ慎重に行いますので、手術用顕微鏡を使用しない場合と比べて安全ですが、以下に述べるような合併症があり得ます。 神経損傷による下肢麻痺、下肢知覚鈍麻、排尿排便障害 これらの神経損傷は、腰椎を高速回転のドリルで削除する際やヘルニア塊を摘出する操作の際に生じやすいとされています。 創部感染あるいは椎間板に炎症がみられる術後椎間板炎• 神経を包んでいる膜(硬膜)の損傷による脊髄液の漏出、およびこれに引き続き生じる髄膜炎• 創部の血腫形成による神経麻痺・下肢痛• 腹部の大血管の損傷による術中の大出血• その他の稀な合併症として深部静脈血栓症、肺炎などの感染症などが生じることがあります。

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