パウサニアス ヒストリエ。 パウサニアスって誰?「ヒストリエ」第11巻ついに発売!

パウサニアスって誰?「ヒストリエ」第11巻ついに発売!

パウサニアス ヒストリエ

本記事は、2018年10月25日発売の月刊アフタヌーン掲載漫画『ヒストリエ』最新107話のネタバレ・感想をご紹介していきます。 前回は、フィリッポスに促され、処刑台代わりの馬車に乗ったオリュンピアスの道中の話でした。 表向きは穏便な流れながら、裏では自分の暗殺を悟りつつも堂々としているオリュンピアスが印象的な回でした。 いざ、暗殺の場面になると、彼女を守るネオプトレモスが活躍していました。 今回は、そのネオプトレモスを凌ぐ相手が登場します! それでは早速、2018年10月25日発売の月刊アフタヌーン掲載漫画『ヒストリエ』最新107話のネタバレ・感想をお届けしていきますので、最後までしっかりとご覧下さい。 スポンサーリンク Contents• 前回の要点まとめ ヒストリエの新しいの出てたーよー。 道中、フィリッポスと話したことを思い出しています。 フィリッポスは、表立ってはオリュンピアスを処刑しなかったのです。 「お前は、気持ちの余裕がなくなっているのではないか?マケドニアの領土が広大になったことで、なにかと気苦労をかけたのだろう」 と、建前上の労いの言葉をかけました。 その上で、 「しばらく、故郷に戻って休養を取ったらどうか」と言いました。 「そなたの弟であるエペイロス王に、私の娘であるクレオパトラを娶らせることにした。 これでマケドニアとエペイロスの結びつきはさらに強固になる。 そなたも好きな時に故国の弟や娘、本国の息子の顔が見られるようになるだろう」 と、穏やかに言います。 オリュンピアスは、覚悟を決めました。 おそらく、自分はもう弟たちの顔を見ることはできない。 フィリッポスは、自分が故郷へ帰る道中で暗殺するつもりだ、と思いました。 オリュンピアスの疑問 「それにしても、手回しがよすぎるな」 オリュンピアスは疑問に思いました。 今回の件。 まるで、全てが計画通りかのように手際がよすぎます。 いったいどこで、この企てがバレたのか。 オリュンピアスは、首を傾げます。 オリュンピアスの運命 そうこうしている内に、馬車はオレスティス郡とテュンファイア郡の境界までやって来ました。 護衛隊長の命令で、部隊は休憩に入ります。 オリュンピアスは、馬車の外へ出て体を休めています。 「ここで処分されるのか」 全てを察していたオリュンピアスでしたが、次の瞬間、少し離れたところから悲鳴が起こりました。 どうやら、護衛や使用人が襲われています。 要するに、賊などに襲われたていで、オリュンピアスを殺すつもりということなんでしょうか。 そして、その護衛たちを殺す役目を担っているのは、護送隊長を含める5人のよう。 これだけの数を5人で…。 それ程の実力者ということ。 暗殺者は、少しずつオリュンピアスがいるほうへと向かってきます。 御者の男が、剣を構えてオリュンピアスを守るように暗殺者の前へ立ちはだかりました。 この男の名前は、ネオプトレモス。 もともとは王妃の護衛兵だった者です。 こんなこともあろうかと、オリュンピアスが紛れ込ませておいた、数少ない味方です。 「どうぞご安心を」 ネオプトレモスは自信たっぷりの表情で、暗殺者と向かい合います。 感想 エウリュディケ暗殺未遂からの絶体絶命のオリュンピアスですが、追い込まれているのにもかかわらず、その態度は感嘆に値するものですね。 強大な国の王妃は、どんな場面でも大物っぷりを見せてくれます。 歴史上、オリュンピアスはこの危機を回避するのでしょう。 ネオプトレモスが守りきるのかもしれません。 多分、フィリッポスの策は失敗に終わりそうなので、その後のオリュンピアスの動向に注目ですね。 スポンサーリンク 107話『オリュンピアス処分・2』 久々にヒストリエを読もうと思う — きい mokustage 最後の1人! 王妃暗殺部隊に単身挑むネオプトレモスですが、その実力はかなりのものらしく、次々と敵を屠っていきます。 合間にオリュンピアスに返答するほど、余裕を見せながら敵を倒していく実力があるようです。 その隙をついて、オリュンピアスが見届け役と見られる護送隊長を殺ったことで、残る敵はあと一人になりました。 しかし、それまで余裕を見せていたネオプトレモスですが、その最後の一人を前に、突然オリュンピアスに逃げるようにと促します。 その前に姿を見せたのは、王宮護衛兵の一人であるパウサニアスでした。 ネオプトレモスと切り結ぶ中、パウサニアスはオリュンピアスから声をかけられ、兜を脱いで顔を露わにします。 パウサニアスの顔を見たオリュンピアスは… 大きな爪痕が残るその顔を見た瞬間、その美しさにオリュンピアスは思わず声を漏らしていました。 アレキサンドロスそっくりで澄んだ瞳を持つパウサニアス。 その彼に、オリュンピアスは戦いの最中であるのに、出身はどこだと問いかけ、その者の出身がオレスティスだと知ります。 そして、その地がここから少し離れた場所にあることを聞き出しました。 感想 腕に自信のあるネオプトレモスですが、パウサニアス相手には分が悪いようです。 実力があるが故に、相手の力量もわかるのでしょうか。 ネオプトレモスが必死に戦っているのに、オリュンピアスの問いにパウサニアスが軽々と答えるのは、力の差をしっかりと見せつける演出なんでしょうね。 どこかでオリュンピアスとパウサニアスとの出会いがあると思っていましたが、ここだったんですね。 この2人の出会いは、これからの展開にかなり影響すると思うので、この先が楽しみです。 若者の間では、電子書籍アプリ利用者が増えてきているので、すでにご存じの方もいるかもしれませんね。 何にせよ、現在 31日無料お試しキャンペーン実施中という事が最大のオススメする理由になります。 私も無料トライアル期間という事で登録してみました! そして、31日以内に解約したのですが、お金は一切かかりませんでした。 ただ、31日間の無料トライアル期間がいつ終わるのかについては分からないので、この機会にお早めに利用してみて下さいね。 パウサニアスに興味を覚えるオリュンピアスは、なにを思うのでしょうか……。 次回以降は、予告にありましたが、単行本作業が始まるとのことで、当分の間休載になるのでしょうか。 じりじりしながら、再開を待つことになりそうです(苦笑) それでは最後まで読んで頂き、ありがとうございました。 スポンサーリンク.

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カルディアのエウメネス

パウサニアス ヒストリエ

本記事は、2018年10月25日発売の月刊アフタヌーン掲載漫画『ヒストリエ』最新107話のネタバレ・感想をご紹介していきます。 前回は、フィリッポスに促され、処刑台代わりの馬車に乗ったオリュンピアスの道中の話でした。 表向きは穏便な流れながら、裏では自分の暗殺を悟りつつも堂々としているオリュンピアスが印象的な回でした。 いざ、暗殺の場面になると、彼女を守るネオプトレモスが活躍していました。 今回は、そのネオプトレモスを凌ぐ相手が登場します! それでは早速、2018年10月25日発売の月刊アフタヌーン掲載漫画『ヒストリエ』最新107話のネタバレ・感想をお届けしていきますので、最後までしっかりとご覧下さい。 スポンサーリンク Contents• 前回の要点まとめ ヒストリエの新しいの出てたーよー。 道中、フィリッポスと話したことを思い出しています。 フィリッポスは、表立ってはオリュンピアスを処刑しなかったのです。 「お前は、気持ちの余裕がなくなっているのではないか?マケドニアの領土が広大になったことで、なにかと気苦労をかけたのだろう」 と、建前上の労いの言葉をかけました。 その上で、 「しばらく、故郷に戻って休養を取ったらどうか」と言いました。 「そなたの弟であるエペイロス王に、私の娘であるクレオパトラを娶らせることにした。 これでマケドニアとエペイロスの結びつきはさらに強固になる。 そなたも好きな時に故国の弟や娘、本国の息子の顔が見られるようになるだろう」 と、穏やかに言います。 オリュンピアスは、覚悟を決めました。 おそらく、自分はもう弟たちの顔を見ることはできない。 フィリッポスは、自分が故郷へ帰る道中で暗殺するつもりだ、と思いました。 オリュンピアスの疑問 「それにしても、手回しがよすぎるな」 オリュンピアスは疑問に思いました。 今回の件。 まるで、全てが計画通りかのように手際がよすぎます。 いったいどこで、この企てがバレたのか。 オリュンピアスは、首を傾げます。 オリュンピアスの運命 そうこうしている内に、馬車はオレスティス郡とテュンファイア郡の境界までやって来ました。 護衛隊長の命令で、部隊は休憩に入ります。 オリュンピアスは、馬車の外へ出て体を休めています。 「ここで処分されるのか」 全てを察していたオリュンピアスでしたが、次の瞬間、少し離れたところから悲鳴が起こりました。 どうやら、護衛や使用人が襲われています。 要するに、賊などに襲われたていで、オリュンピアスを殺すつもりということなんでしょうか。 そして、その護衛たちを殺す役目を担っているのは、護送隊長を含める5人のよう。 これだけの数を5人で…。 それ程の実力者ということ。 暗殺者は、少しずつオリュンピアスがいるほうへと向かってきます。 御者の男が、剣を構えてオリュンピアスを守るように暗殺者の前へ立ちはだかりました。 この男の名前は、ネオプトレモス。 もともとは王妃の護衛兵だった者です。 こんなこともあろうかと、オリュンピアスが紛れ込ませておいた、数少ない味方です。 「どうぞご安心を」 ネオプトレモスは自信たっぷりの表情で、暗殺者と向かい合います。 感想 エウリュディケ暗殺未遂からの絶体絶命のオリュンピアスですが、追い込まれているのにもかかわらず、その態度は感嘆に値するものですね。 強大な国の王妃は、どんな場面でも大物っぷりを見せてくれます。 歴史上、オリュンピアスはこの危機を回避するのでしょう。 ネオプトレモスが守りきるのかもしれません。 多分、フィリッポスの策は失敗に終わりそうなので、その後のオリュンピアスの動向に注目ですね。 スポンサーリンク 107話『オリュンピアス処分・2』 久々にヒストリエを読もうと思う — きい mokustage 最後の1人! 王妃暗殺部隊に単身挑むネオプトレモスですが、その実力はかなりのものらしく、次々と敵を屠っていきます。 合間にオリュンピアスに返答するほど、余裕を見せながら敵を倒していく実力があるようです。 その隙をついて、オリュンピアスが見届け役と見られる護送隊長を殺ったことで、残る敵はあと一人になりました。 しかし、それまで余裕を見せていたネオプトレモスですが、その最後の一人を前に、突然オリュンピアスに逃げるようにと促します。 その前に姿を見せたのは、王宮護衛兵の一人であるパウサニアスでした。 ネオプトレモスと切り結ぶ中、パウサニアスはオリュンピアスから声をかけられ、兜を脱いで顔を露わにします。 パウサニアスの顔を見たオリュンピアスは… 大きな爪痕が残るその顔を見た瞬間、その美しさにオリュンピアスは思わず声を漏らしていました。 アレキサンドロスそっくりで澄んだ瞳を持つパウサニアス。 その彼に、オリュンピアスは戦いの最中であるのに、出身はどこだと問いかけ、その者の出身がオレスティスだと知ります。 そして、その地がここから少し離れた場所にあることを聞き出しました。 感想 腕に自信のあるネオプトレモスですが、パウサニアス相手には分が悪いようです。 実力があるが故に、相手の力量もわかるのでしょうか。 ネオプトレモスが必死に戦っているのに、オリュンピアスの問いにパウサニアスが軽々と答えるのは、力の差をしっかりと見せつける演出なんでしょうね。 どこかでオリュンピアスとパウサニアスとの出会いがあると思っていましたが、ここだったんですね。 この2人の出会いは、これからの展開にかなり影響すると思うので、この先が楽しみです。 若者の間では、電子書籍アプリ利用者が増えてきているので、すでにご存じの方もいるかもしれませんね。 何にせよ、現在 31日無料お試しキャンペーン実施中という事が最大のオススメする理由になります。 私も無料トライアル期間という事で登録してみました! そして、31日以内に解約したのですが、お金は一切かかりませんでした。 ただ、31日間の無料トライアル期間がいつ終わるのかについては分からないので、この機会にお早めに利用してみて下さいね。 パウサニアスに興味を覚えるオリュンピアスは、なにを思うのでしょうか……。 次回以降は、予告にありましたが、単行本作業が始まるとのことで、当分の間休載になるのでしょうか。 じりじりしながら、再開を待つことになりそうです(苦笑) それでは最後まで読んで頂き、ありがとうございました。 スポンサーリンク.

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読書感想文『ヒストリエ11巻』を読んで|ホラズム|note

パウサニアス ヒストリエ

概要 [ ] 紀元前4世紀の世界を舞台に、の(アレキサンダー大王)に仕えた書記官・の波乱の生涯を描いている。 エウメネスはの『英雄伝』()などにも登場する実在の人物である。 2006年ごろから『アフタヌーン』本誌で休載が目立つようになっているが、2008年2月号掲載分(第43話)までを第1部とし、同3月号からは第2部として連載中である。 あらすじ [ ] 序章 [ ] 紀元前343年、北東ギリシアの地方に位置する・は、北西の強国・マケドニア王国の軍勢の包囲を受けていた。 全ギリシア統一を目論む国王・ フィリッポス2世によって鍛えられた団は整然とした隊列を作り、城塞都市を十重二十重に取り囲んでいた。 重厚な軍勢に囲まれた街には到底立ち入る隙がないように見えたが、一人の青年が隊列の間を平然とくぐり抜け城門まで辿り着く。 青年の名は エウメネス。 エウメネスはギリシア世界を取り巻く政治情勢の分析から包囲は恭順を迫る示威行動に過ぎないことを見抜き、さらに巧みな弁舌を振るって固く閉じられていた城門を開けさせ、見事に街に入ることに成功する。 同じく街へ入ろうとしていた隻眼の商人・ アンティゴノスはエウメネスの機転に感嘆し、自分の下で働く気はないかと彼を勧誘する。 アンティゴノスは商用で街の顔役であるヒエロニュモスに会うためにカルディアに来たという。 奇遇にも、エウメネスがカルディアに来た理由も同様で、ヒエロニュモス邸を訪うことにあった。 ただしエウメネスの目的は商用ではなく、少年時代以来久しく離れていた「我が家」への里帰りのためであった。 第1部 [ ] エウメネス少年期-青年期 [ ] エウメネスは、カルディアの顔役であるヒエロニュモス家の次男として幼少期を過ごした。 エウメネスは子供の頃から並外れて利発で、その頭の良さは大人も舌を巻くほどのものだった。 恵まれた家庭環境の下、大好きなの英雄譚やの歴史書に読みふけりながら、何ひとつ不自由のない幸福な少年時代を過ごした。 (第1巻) しかし、ある日脱走したスキタイ人奴隷が常人離れした剣の腕で市民兵を次々と殺傷し、カルディアの街を震撼させる事件が起こる。 ヒエロニュモスの部下のヘカタイオスとゲラダスはこの混乱に乗じて主を殺し、逃げ切れず死んだ奴隷にその罪を着せようとする。 もの聡くその企みを見抜いたエウメネスは査問会で邪な陰謀を告発するが、ヘカタイオスは疑いをそらすためにエウメネスがヒエロニュモス家の子ではなく、拾われたスキタイ人の奴隷であったというエウメネスも知らなかった出自の秘密を暴露する。 ヘカタイオスは父に代わって街の実権を握り、エウメネスは再び奴隷身分に墜とされることになる。 (第2巻) エウメネスは旅の商人に大金で買われてカルディアを去ることとなる。 ところが航海の最中に奴隷達の反乱が起こって船は沈没し、エウメネスは南岸の () にあるボアの村の人々に助けられ、思わぬことで自由の身となる。 エウメネスは自身の蓄積したギリシアの知識を伝えることで村人達に受け入れられ、当初はエウメネスを胡散臭げに見ていた居候先の少女・ サテュラも次第に彼に好意を寄せるようになってゆく。 ボアの村は近隣のギリシア人都市・ティオス市の庇護を受けていた。 ティオスとの関係は良好なものであったが、エウメネスが青年に成長した頃、ティオスの顔役の息子・ダイマコスが父が病臥したことを機に私兵を率いてボアの村を征服しようと企てる。 (第3巻) ダイマコスの行動を見かねた弟のテレマコスは内密にボアの村を訪れて退去を薦めるが、村人達は村を捨てることを拒み、エウメネスの提案で籠城戦を決断する。 エウメネスは鮮やかな智慧で村人を指揮してダイマコスの私兵を迎え撃ち、戦いはボアの勝利に終わる。 ダイマコスの死によりボアとティオスの和睦は成るものの、不意なことから村人達が謀略を仕掛けてダイマコスを陥れたことが露見してしまう。 テレマコスは激昂するものの、エウメネスは村とティオスとの関係を損ねぬために一人でテレマコスの怒りを被って村を去ることになる。 恋仲になっていたサテュラとも別れて村を出たエウメネスは、行く宛てもないまま「故郷」・カルディアへの帰途についたのだった。 (第4巻) すでに廃屋となっていたヒエロニュモス邸に佇みながら、エウメネスは過去の追憶に思いを馳せる。 やがて旧友達とも再会を果たしたものの、復讐に戻ってきたと早合点して襲ってきたゲラダスを返り討ちにしたことで、ヘカタイオスに追われる身となる。 もはやカルディアにもいられなくなったエウメネスは、アンティゴノスの誘いに乗ることを決める。 エウメネスはアンティゴノスに導かれて街を出るが、城門の外には包囲を解いたマケドニア兵が列を整え、開城交渉を終えた主の帰還を待っていた。 兵達に恭しく迎えられた隻眼の商人の正体は、彼らを統べるマケドニア国王その人であった。 紀元前343年、カルディアはマケドニアの軍門に降った。 第2部 [ ] 紀元前343年 マケドニア [ ] マケドニア王・フィリッポスにその才能を見込まれたエウメネスは、書記官見習いとして王に仕えることとなる。 マケドニアの首都・ペラでは名門貴族・アッタロスの邸に身を寄せることとなり、姪の エウリュディケとも懇意となる。 新たな生活にも落ち着き、書記官の仕事にも慣れてきた頃、エウメネスは王宮で額にヘビのような奇妙なあざを持った少年を見かける。 彼こそがフィリッポス王の後継者、王子・ アレクサンドロスであった。 (第5巻) 哲学者・アリストテレスを招いてフィリッポスが創設した「ミエザの学校」は、マケドニア貴族の子弟を集めた幹部養成校である。 ギリシア世界を代表する大賢人の薫陶を受け、若者達は「マケドニアの両輪」と称される将軍パルメニオンと宰相アンティパトロスの如く、王国の将来を担う存在となるべく日々学業に邁進していた。 中でも王子たるアレクサンドロスは、年少ながらすでに文武共に余人にない才能を示している。 かといって傲ることのない謙虚で誠実な人柄は、王の後継者として非の打ち所のないものであった。 が、その精神の深層には凶暴な別人格「ヘファイスティオン」が潜んでいた。 (第6巻) 「ヘファイスティオン」はアレクサンドロスの実母・フィリッポスの第4王妃 オリュンピアスが作り出した。 淫蕩な王妃はたびたび間男を寝所に引き込んでいたが、アレクサンドロスがまだ幼かったある夜、この母と愛人との情事を目撃してしまう。 が、オリュンピアスは物怖じもせずに愛人を刺し殺すと、「心の友を授ける」という言葉とともに衝撃を受ける息子に手鏡を差し出す。 鏡には化粧でヘビのあざを隠されたアレクサンドロスが映っていた。 もう一人のアレクサンドロス、「ヘファイスティオン」はこのようにして誕生した。 以後、折にふれてアレクサンドロスの精神を乗っ取る別人格を作り出したオリュンピアスは、二つの心を持つ我が子をフィリッポスをも踏み超える存在に育てるべく、野心を燃やすようになる。 紀元前340年 ペリントス・ビザンティオン攻囲戦 [ ] 紀元前340年、フィリッポスはペリントス・二都市への攻略に乗り出した。 ギリシア世界の中心都市であると同盟を結ぶ両都市を陥落させることは、マケドニアによるギリシア統一に頑強に抵抗する宿敵アテネを屈服させる足がかりとなる。 正式に書記官となったエウメネスも、フィリッポスに従いこの遠征に従軍することになる。 (第7巻) マケドニア軍は二都市を包囲するも、アテネの支援を受けたその守りは思いのほか堅牢だった。 アテネは因縁深いペルシアとも手を結んでおり、二都市にペルシアからの軍事援助まで受けさせていた。 やがて将軍フォーキオン率いるアテネ艦隊が両都市の周辺海域を制圧すると、フィリッポスはやむなく撤退を決意する。 攻略戦は失敗したものの、退却中に勝利したマケドニア軍は本国への帰途につくが、蛮族の強襲に不意を突かれフィリッポスが重傷を負ってしまう。 フィリッポスに代わって指揮を執ったエウメネスは敵を退散させることには成功するものの、しかしマケドニア軍は大きな損害を被り、結局今般の遠征は散々な結果に終わることとなった。 勢いづいたアテネではマケドニアとの決戦を望む強硬論が沸騰し、反マケドニアに燃え上がるその様子を耳にしたフィリッポスもついに決戦を決断する。 一方、ペラに戻ったエウメネスは恋仲になったエウリュディケの接吻によって迎えられる。 (第8巻) 紀元前338年 カイロネイアの戦い [ ] 決戦に先立ってアンティパトロスから密命を受けたエウメネスは、商人を装ってアテネに潜入する。 密命とは来るべき戦において最も難渋する敵将となるであろうフォーキオンを将軍職から追い落とす政治工作を謀ることにあったが、しかしすでにアテネは指導者デモステネスの唱える主戦論一色に染まっており、反戦を訴えるフォーキオンは世論の中で孤立していた。 やがてフォーキオンは将軍職から退き、近隣の有力都市・などとの軍事同盟を成立させたアテネは、いよいよマケドニアとの決戦に打って出る。 紀元前338年、マケドニア軍とアテネ・テーベの連合軍は中央ギリシアのした。 を引いて連合軍に対峙したマケドニア軍は、戦端が開かれてほどなく後退の姿勢を見せる。 勢いづいたアテネ軍はここぞとばかりに攻勢をかけようとするが、しかしこの後退はフィリッポスの策略であった。 テーベ軍との間に生じた綻びに部隊を突き入れて攪乱させることを企図した戦術であったが、副将のアレクサンドロスは自らが部隊を率いて敵陣に突入することを志願する。 (第9巻) アレクサンドロスには不思議な能力があった。 父のフィリッポスも持たぬその能力とは、物事のほんの数瞬先の未来を「見る」ことができるという力だった。 この時もアレクサンドロスは戦場の動きを見定め、敵陣の綻びを認めるや一気呵成にこれを突破し、テーベ軍の後背に回り込んだ。 後続する部下がついてこれずに単身敵陣の中で孤立するものの、しかし臆することもなく白刃をかざすと、一騎駆けで戦場を疾駆してテーベ兵の首を撫で斬りに刎ねていった。 悪鬼の如く戦場を駆け回るその姿は敵軍の端々までを戦慄恐懼させ、テーベ兵はろくな抵抗もできぬまま殺到したマケドニア兵に包囲される。 アレクサンドロスの一騎駆けがきっかけとなり戦の趨勢は決まった。 テーベ軍は壊滅し、アテネ軍も四分五裂して戦場から遁走し、戦いはマケドニアの完勝に終わる。 テーベは占領され、アテネは辛うじて自治を許されたもののマケドニアの属邦に下り、長きに渡ってエーゲ海を支配した「海上帝国・アテネ」はここに消滅した。 ついに累年の宿敵を滅ぼしたマケドニア軍はペラへと凱旋することになるものの、しかしエウメネスを待っていたのは恋人のエウリュディケがフィリッポスの第7王妃として王宮に入るという報せだった。 (第10巻) 紀元前337年 マケドニア [ ] マケドニアを去る決意をしたエウメネスであったが、婚儀を控えて王宮に召されたエウリュディケの身辺にオリュンピアスの魔の手が伸びていることを察知する。 自らの息子であるアレクサンドロスの王太子としての地位が脅かされることを危惧したオリュンピアスは、エウリュディケを害するべく毒殺を試みるものの、すんでの所でエウメネスに見破られて露見する。 事の次第を知ったフィリッポスは故国モロッシアへの帰郷を命じ、オリュンピアスは護送部隊とともにペラを立つが、しかしフィリッポスは道中で賊に襲われた体を装ってオリュンピアスを葬る算段であった。 護送部隊には暗殺団も加えられており、一員には王宮護衛兵・パウサニアスもいた。 フィリッポスに近侍する手練れの兵士で、「心が無い」と評されるほどの冷血漢であり、アレクサンドロスに酷似した面相を持つ男である。 カルディアの有力者ヒエロニュモスの次男として育つ。 幼少の頃より飛び抜けて利発で、周囲の大人達から神童のように目されて成長した。 恵まれた家庭環境のおかげで幼い時期から書物を読みふけり、知略を駆使して逆境を切り抜ける英雄オデュッセウスに憧れ、実録物に興味が移ってからはヘロドトスらの書物から豊かな教養を身につけた。 その出自は人であり、後にそれが暴露されたことで奴隷身分に墜ちる。 商人に買われてカルディアを去るが、様々な流転を経た事でその抜きん出た資質を開花させて故郷のカルディアに帰還したとき、出会ったアンティゴノス(フィリッポス2世)にその器量を認められ、王国へ招聘された後にマケドニアの書記官となる。 身体能力も高く、殊に剣術を得意としてその腕は並の兵士では束になっても敵わないほどの腕前で、戦場全体を見渡して的確な作戦指揮を下すことが出来るなど将才にも恵まれている。 また手先も器用で、身の回りにある物を工夫して便利な道具を作ったり、壊れた物を直したりもするなど、様々な分野で天才的な技量を見せる。 史実では、エウメネスの出自はカルディア出身という以外は記録が残っておらず不明であり、「スキタイ人の奴隷だった」という設定は本作の創作である。 ペリントスの商人「アンティノゴス」を名乗ってカルディアの開城交渉に出向いた際にエウメネスと出遭い、その弁舌・機略の縦横ぶりにいたく感心して家臣として召し抱えた。 政略・軍略ともに卓抜した能力の持ち主で、マケドニアを一代でギリシア世界を席巻する強大国に育て上げた英傑。 エウメネスはその威容を一つ眼の巨人に喩える。 エウメネスが様々な分野で高度な才能を見せ、将才も豊かなものがあると知ると王家の将来を担う「王の左腕」の有力候補に指名するが、大きな権限を与える以上、政治的に過度な後ろ盾まで得させるのは危険と判断し、アッタロス家との血縁関係構築を阻止する意味でエウメネスとエウリュディケの仲を裂いてしまう。 実在したという名の人物は、史実では特ににてエウメネスの人生に大きく関わることになるが、第11巻時点では作中未登場。 史実では両者は同年の生まれで共に「隻眼王」とあだ名されたという共通点があるが、フィリッポスが右目を失っていたのに対し、アンティゴノスは左目を失っていたと推測されている。 文武ともに優れた才能を発揮し、家臣たちにも強く慕われるマケドニアの王子。 周囲からの賞賛の声にもまだまだ父には及ばないと考える謙虚な性格の持ち主で、同年代の少年たちと一緒にミエザの学校で学んで自己を錬磨しようと真摯に努力する。 品行方正で領民達にも思いやりがあり、王国の後継者として全く申し分のない王子であるが、「ヘファイスティオン」という別人格を持つ者である。 知性が高いばかりでなく、直観力にも優れており、王の左腕(副司令官)に選ばれたエウメネスの才能を一目で見抜いて評価している。 伝承に残されている通り、。 左目の上あたりにヘビのような形をした奇妙なあざがあるが、本人はそれを気に入っている。 愛馬は。 フィリッポスのトラキア遠征に乗じて蜂起した反乱都市を寡兵を率いて見事に鎮圧し、「軍神の化身」と讃えられた。 続くカイロネイアの戦いでは一騎駆けで敵陣を攪乱し、マケドニア軍大勝の契機となった。 フィリッポスはその才能を高く評価しながらも、精神面での問題から将来を危ぶんでいる。 ヘファイスティオン アレクサンドロスので、時折入れ替わる。 「不良」と称される人格で、通常のアレクサンドロスからは考えられないような問題行動ばかり起こす。 この人格の存在は王宮内では公然の秘密であるがタブーであり、王宮日誌の類にも記載することは許されていない。 この人格が表に出ている間アレクサンドロスの人格は眠っているが、アレクサンドロスが表に出ている間もこちらは覚醒しており、アレクサンドロスの行動を逐一知悉している。 アレクサンドロスとは反対にヘビを酷く嫌悪しており、表に出ている時は顔のあざも化粧で消している。 史実ではなる名前の人物は、アレクサンドロス大王が信頼を寄せていた幕僚で大王の幼少期からの親友とされるが、本作における関連は不明。 機転が利き、女性でありながら有能な軍人。 ギリシア人である夫に合わせて、ギリシア風の男装をして長い髪をにしている。 スパイ容疑をかけられたアリストテレスを追跡していた途中でエウメネスと遭遇する。 バルシネの夫の弟。 かつて祖国の内乱によって一族とともにマケドニアに身を寄せたことがあり、その軍事的才能をフィリッポスに高く評価され、一時はパルメニオンの後継と目されたこともある。 逃亡中にエウメネスと知り合い、カルディアへの道すがらに花を咲かせた。 古代ギリシア文明を代表する大賢人。 フィリッポスとはかねてよりの友人で、マケドニアに招かれて「ミエザの学校」を開設し、王子であるアレクサンドロスと次代の幹部候補生の教育を請け負う。 ギリシア人としての自負心が強く、文明の遅れた異民族を見下す傾向がある。 主体性の乏しい異民族はギリシア人に比べ奴隷に向いていると考えており、これを「適材適所」と評する。 主人に対しても歯に衣着せぬ物言いをする。 正体はマケドニア貴族。 詳しい身分や役職は不明だが、アンティゴノスに扮したフィリッポスの従者としてカルディア市内に随伴したり、フィリッポスの信頼はかなり篤い。 剣術に優れ、その腕前はエウメネスよりも数段上。 また馬術にも長けており、フィリッポスの命でエウメネスに馬術指導をしたこともある。 戦場における全軍の展開時に副将として最左翼を受け持つことから、王の右腕ならぬ「左腕」とも称される。 すでに初老であるが雄偉な体躯を持つ武将で、エウメネスは最初この人物をマケドニア王かもしれないと想像した。 カルディア包囲に参加し、兵士を指揮する最中で街に入ろうとするエウメネスと顔を合わせる。 ミエザの学校が開校した後は、戦場経験のある年長者としてフィリッポスの声がかりで入学する。 かつてフィリッポスがマケドニアの勢力を拡大してゆく中で版図に収めたオレスティス地方の豪族の出身。 父のオロンテスはオレスティスの有力者で、巧みにフィリッポスに取り入りマケドニア貴族に列せられた。 ベルディッカスの名も、父がフィリッポスの関心を得るためににあやかってつけたもの。 エウメネス少年期(カルディア) [ ] ヒエロニュモス(先代) エウメネスの養父。 カルディア一の実力者で、街の顔役であるとともに(野蛮人)であるスキタイ人を捕らえ、あるいは口減らしをしたい親から子供を買い取って、奴隷として売りさばく後ろ暗い商売もしている。 エウメネスと出会ったきっかけもスキタイ人を捕らえる過程でのことで、その当時まだ幼児でありながら実母の惨殺死体を見ても動じなかったエウメネスの胆力に驚嘆し、「英雄の子だ」と惚れ込んで自分の子供として育てることにした。 後に、成長と共にその高い知力と行動力を証明し、武術の才の片鱗さえ見せていたエウメネスを本当の息子のように愛し、頼りないところのある嫡男の補佐役としての成長に家の将来を賭けていた。 スキタイ人奴隷・トラクスの反乱事件のドサクサに、腹心であるヘカタイオスの策謀にかかって暗殺される。 テレシラ エウメネスの養母。 基本的に優しい母親としてエウメネスに接するが、夫が酔狂で拾ってきた息子をその出自から密かに気味悪く感じていた。 しかし共に生活していくうちに母としての情も抱くようになっていたらしく、エウメネスが奴隷に身を墜とされて街を離れる時には、自分の本心に気付いて後悔の涙を流し、その行く末を気に病んで酒に浸るようになる。 やがて病に罹って死の床につくが、忌の際に自身の墓に家族と一緒にエウメネスの姿を刻んでほしいと言い遺して息を引き取る。 エウメネスと比べて出来が悪く、才能に溢れる弟を妬んでいる。 父の死後は当主となるが、エウメネスという有能な人物を失っていた為に、家は没落してしまう。 後日露見した情報などから、ヘカタイオスこそが父の敵(かたき)と薄々感づくものの、自立も出来ないままヘカタイオスの世話になって暮らしていた。 エウメネスに対する悪感情はその生活の中で消えていたらしく、再会したエウメネスに対し温和な態度で接した。 史実上のヒエロニュモスはエウメネスと同じカルディアの出身者で、エウメネスの親族かごく親しい関係だったと推測されているが、義兄という設定は本作の創作である。 トラクス脱走事件に乗じてヒエロニュモスを暗殺し、カルディア市を実質上牛耳る実力者となる。 エウメネスの出自が暴かれるきっかけを作った張本人。 元々は、ヒエロニュモスの部下として、将来、自分のよき後輩となるであろうエウメネスの優れた資質を認め、好意的に接してはいたものの、ヒエロニュモス暗殺事件をきっかけに対立し、少年ではあっても放置するのは危険と見なしたエウメネスを社会的に抹殺した。 成人後のエウメネスとはボアの村を経て帰郷した際に一度再会し、その後カルディアがマケドニアの軍門に下った後に、マケドニアに仕える役人として対面する。 再会直後は復讐者として戻ってきたと見なしたエウメネスの行動力とゲラダスをも倒した武勇に驚嘆し、次に狙われるのは自分だと恐怖したが、マケドニアに恭順した経緯もあって、マケドニア王の側近となったエウメネスにも頭を下げざるをえなくなり、強い屈辱感を感じている。 史実ではカルディアので、によればカルディア時代のエウメネスとは何らかの怨恨があったらしく、政治的に対立していた。 ゲラダス ヒエロニュモスの片腕。 荒くれ者の傭兵達を腕力で取り仕切る豪傑。 ヘカタイオスと共謀し、ヒエロニュモスを暗殺する。 カルディアに帰還したエウメネスを復讐に戻ってきたと早合点し、不意打ちで殺そうとするが、返り討ちにあって死亡する。 死の間際にエウメネスからかけられた暖かい言葉から、彼に復讐の意志がなかったことを感じつつ、息を引き取った。 幼少期のエウメネスに忠実につき従い、従者として彼の面倒を見た。 エウメネスの出自についてはスキタイ人の奴隷狩りに参加していたこともあって当初から知っており、エウメネスが奴隷に身を墜とした後は急に彼に接する態度が冷たくなるが、表には出さないもののエウメネスのことを変わらず気にかけていた。 その気持ちの根底には、奴隷狩りの際にカロンが幼いエウメネスを盾にしたことで、彼の実母が惨殺されるきっかけを作ったという負い目がある。 エウメネスがヒエロニュモス家を去った数年後、地道に貯めていた金で自らを買い取り、解放奴隷となってカルディアを出るが、エウメネスの並外れた力量を信じ、いつか奴隷の境遇から抜け出したエウメネスがあこがれの地であるアテネへ来ることを信じて彼自身もアテネへと足を運ぶ。 その後裏社会で頭角を現し、「メランティオス」と名を変えて アテネに隣接する港町の裏社会の頭目となる。 妻を娶った後も子を儲けることなく、息子のように思っていたエウメネスの行方を気にかけていた。 カイロネイアの戦いに先立ち、エウメネスがアテネに潜入した際についに再会することとなり、残る人生をエウメネスの雄飛に捧げる事を決意する。 トルミデス、ニコゲネス、オルビオス エウメネスの学校での友人たち。 エウメネスとの親交は厚く、エウメネスが奴隷として売りに出された際も友情を忘れること無く、その船出を見送った。 その後トルミデスは市民兵となり、帰郷したエウメネスと再会する。 体格に恵まれたニコゲネスはその後も体を鍛えのカルディア代表選手となったが、体の弱いオルビオスは疫病で命を落とし、再会は叶わなかった。 ペリアラ カルディアの裕福な家の娘。 エウメネスと仲がよく、双方ほのかな恋心を抱いていた。 エウメネスが奴隷として売られた際には、エウメネスとの思い出を振り切るために「私には奴隷の友達なんかいない」と叫んでエウメネスからの贈り物を海へ投げ捨てようとした。 エウメネスが去った後、馬車や荷車を作る「テッサロス車輪」に嫁ぐ。 トラクス スキタイ人奴隷。 主人である高利貸しの息子テオゲイトンに苛烈な虐待を受け続けていた。 剣技に優れた男で、それゆえ鎖に繋がれたままで奴隷として売られていたが、テオゲイドンが知らずにそれを外したことで、カルディアの街を揺さぶる事件が起こることとなる。 スキタイの気配を感じたのか情をかけられたせいかは不明だが、言葉は交わさないもののエウメネスに不思議な親しみを見せた。 ゼラルコス 黒海沿岸のギリシア人都市オルビアの商人。 奴隷の身分に墜ちたエウメネスを大金で買い取った。 少年奴隷を買い取ってし、寵童にする倒錯趣味がある。 そのため奴隷たちの激しい憎しみを買っており、カルディアを離れた直後の航海中に反乱に遭い惨殺される。 そのまま船は難破し、エウメネスは思いがけず自由の身となった。 エウメネス少年期 - 青年期(パフラゴニア) [ ] サテュラ ボアの村の先代村長・ガルドの娘。 両親はすでになく、叔母の家に暮らす。 エウメネスのことは当初は訝しく思っていたが、やがて互いに愛し合うようになる。 両人ともそのまま村で暮らすことを望んでいたが、サテュラの許嫁であるダイマコスと村との争いをきっかけとした一連の騒動の結果、エウメネスは村を離れざるを得なくなり、別離することとなる。 バト ボアの村一番の剣の使い手で、エウメネスに剣技の手ほどきをしてくれた青年。 冷静で観察力に優れた性格で、村の若者のリーダー的存在でもある。 エウメネスに次第に信頼を寄せるようになり、よき理解者となる。 カルディアに戻ったエウメネスは偽名を使う必要に迫られた際に、彼の名前を借用して「バト」と名乗った。 ケイラ サテュラの姪の幼女。 サテュラと姉妹のように暮らしており、サテュラ同様にエウメネスとも親しく、二人が恋人同士の関係にあることを理解し、結ばれることを望んでさえいた。 後にテレマコスがサテュラを嫁に望み、村人達がそれを受け入れて祝福したとき、抗議しようとするも父親に口を封じられてしまう。 最後に村を去るエウメネスに対し、涙ながらにやるせない怒りの声を叩きつけて見送った。 ダイマコス ボアの村の近隣ティオス市の顔役フィレタイロス家の長男で、サテュラの許婚。 野心家で、ボアの村の先代村長との間に深い絆を持っていた父が病に臥ったのを機に、税を納めに来た村人を殺害し、次はボアを支配下に収めようと村に攻め込むが、エウメネスの立てた作戦により惨敗を喫する。 作戦では生け捕りにされる予定であり、実際そうなりかけたが、武器を持った村人に包囲される中でもその傲慢で場をわきまえない言動を抑えられず、すでに抑えがたい怒りを抱いていた村人達の殺意を掻き立ててしまい、その場で殺害される。 テレマコス ダイマコスの弟。 兄に似ず温厚な性格で、兄の野心を見かねて一足早くボアの村を訪れ、村人達に危機を知らせた。 しかし狡猾なところもあり、村を訪れた際に見初めたサテュラを自らのものにするべく、紛争の終結後に「和睦の証」と詭弁を弄して彼女を娶ろうとするが、その際に紛争の中で出会っていたエウメネスの策略に兄と自分がいいように踊らされていた事実を悟らされ、エウメネスに深刻な憎しみを抱く。 その結果、村を護るために全ての泥をかぶったエウメネスは村を去ることになり、サテュラを妻として迎えることが出来た。 紀元前343年 レスボス島 [ ] アルケノル アリストテレスを追っていたバルシネがの生物研究所で出会った奇怪な男。 いかなる理由によってか、素性を隠して訪ねたバルシネがアリストテレスを追跡していたことを見抜いた。 狂気じみた表情で「私には時の波動のようなものが見える」と口にし、バルシネが自分のもとに現れることを以前から待っていたなどと謎めいた言葉を繰り返した。 バルシネはアリストテレスの友人のかと推測したが、その正体はアリストテレスの知人アルケノル。 見た目(肉体年齢)は最盛期の中年そのものだが、その実年齢はかなり高齢な老人であるという奇怪な人物で、実際に不可思議の力を持っているらしくアリストテレスから異常に恐れられている。 淫蕩な性格で、何人もの男を寝所に引き込み密かに交わっている。 アレクサンドロスはまだ幼い頃にこの母と愛人との情事を目撃したことから強い衝撃を受け、人格が分裂することになった。 自らの手でアレクサンドロスの別人格を育て、二つの心を持ったわが子が「フィリッポスを踏み越える」存在になることを望む。 王宮内で好んでヘビを飼っている。 アレクサンドロスが情事を目撃した愛人はオリュンピアスの手によってその場で殺されるが、彼こそがアレクサンドロスの本当の父親である可能性が作中で強く示唆されている。 この愛人の顔は、ののアレクサンドロス大王に酷似した顔として作画されていた。 貴族らしからぬ砕けた性格で親しみやすい人物であるが、先妻との間の息子を戦で失って以来酒乱気味となっている。 後妻はパルメニオンの娘で、真面目な性格の血筋の後妻や義理の弟のフィロータスとは性格が合わず苦手としている。 エウメネスを気に入り、一時は姪のエウリュディケと娶せて養子として家を継がせることも考えたものの、カイロネイアの戦いの後、エウリュディケを王妃に迎えたいというフィリッポスの意向を受け入れる。 英気溌剌とした聡明な娘で、エウメネスと気が合い後に恋仲となる。 エウメネスの考案した「マケドニア式将棋」に興味を持ち、作った当人のエウメネスを上回る才能を見せた。 一時はエウメネスと結婚を誓い合ったものの、カイロネイアの戦い終結後にフィリッポスにより第7王妃として王宮に召されることとなる。 エウメネスに駆け落ちを持ちかけられるが、王妃を出すことを「一族の誉」とするアッタロスの希望に従い、フィリッポスとの縁談を了承した事を話し、泣く泣く別離を選ぶ。 アレクサンドロスと共にミエザの学校に入学し、「気まぐれでお調子者かと思えば意外に義理堅く勇気もある」と評された。 共にオレスティスにルーツを持つペルディッカスとは縁戚に当たり、仲が良い。 パルメニオンの長男で、アッタロスとは親子ほどに年が離れているが義弟になる。 負けず嫌いの性格から、ミエザの学校ではベルディッカスやプトレマイオスなど年長者に対して強い対抗心を燃やす。 カイロネイアの戦いの後にエウメネスがパルメニオンの後継候補に選ばれた際には、息子である自分を差し置いて貴族でもなくマケドニア人ですらないエウメネスが選ばれたことに激しい嫉妬心を抱く。 飾り気がなく率直にものを言う。 エウメネスが王に気に入られていると知るや仲良くしようとするなど調子のいい面もある。 フィロータスの親友で、王国宰相と将軍を務める父親同士の関係と同様に仲が良い。 ミエザの学校へ入学するが、学友たちが議論している最中も黙っているため、アレクサンドロスには何を考えているかわからないと評される。 ペルディッカスと親しく、共に戦場経験のある年長者としてミエザの学校へ入学する。 アレクサンドロスの異母兄に当たるが、知的障害があるためその行動はごく幼い。 フィリッポスに手先の器用さを買われたエウメネスは、このアリダイオスのために幼児用の玩具を制作した。 アレクサンドロスのことは別人格のヘファイスティオンに危害を加えられることもあるため、ひどく恐れている。 パルメニオンとともに「王家の両輪」と讃えられる王国の重鎮で、内政・外交ともに辣腕を振るう老練政治家。 エウメネスは深謀遠慮に富んだその政略眼に驚かされるが、アンティパトロスの方も優れた将才を発揮してマケドニア軍の危機を救ったばかりか、会見時にも自分の目論見を次々と見抜き、理解していくエウメネスの智謀の深さに感心し、元来外国人の登用に積極的であったこともあってエウメネスの存在に強く関心を持つ。 ディオドトス マケドニアの書記官。 エウメネスの最初の上司。 アンティパトロスによって取り立てられた「アンティパトロス派」の一員。 数年前にマケドニアに帰化したばかりだがミエザの学校への入学を許可され、貴族の子弟と顔を合わせる前に乗馬を身に着けたいと考え、エウメネスとともにメナンドロスに馬術を習う。 闊達で誠実な性格の持ち主で、後に「誰よりも信頼できる男」というあだ名がつけられたほどの好青年。 海洋交易に従事するクレタ人の息子であることから、船や海に詳しい。 フィリッポスの後ろ盾により故国モロッシアの王となり、隣接する全土も治めることを命じられる。 後にアレクサンドロスの同母妹で姪に当たるを娶った。 算術の才能があるが、時々人を見下す態度をとることが欠点とアレクサンドロスに評される。 運動があまり得意でなく、アレクサンドロスが馬で滝を飛び越えるのを見て自分も挑戦するものの、馬とともに滝から落下する。 意識を失っていたところを農夫のペウケスタスに救われ、アリストテレスの応急処置で一命を取りとめる。 滝から落ちたハルパロスを助けた縁でアレクサンドロスに目をかけられ、彼の口利きによってミエザの学校に通うこととなる。 寝所の番に立ち、多淫なオリュンピアスの情事の見張り役を務めるが、オリュンピアスのことを密かに慕っている。 役目柄情事の誘いを断るものの、自尊心をくすぐる挑発を受けた末に同衾に至る。 オリュンピアスへの忠誠心は非常に強く、命ぜられれば火の中にでも飛び込まんばかりの情熱をもって近侍する。 優れた軍才を高く評価されパルメニオンの後継者と目されたこともあるが、フィリッポスとパルメニオンとの間柄のような阿吽の呼吸がとれず、話は立ち消えとなった。 トリバロイ族襲撃事件でマケドニア軍が壊走の危機に陥ったとき、アッタロスの指示を名目にエウメネスが下した作戦指揮の的確さから、エウメネスの真意を見抜き、軍規違反の逸脱行為とはいえ、王国の危機を防ぎきった彼の機転と智謀を評価して好意的に接してくる。 ビザンティオンに派遣され、マケドニア軍の攻撃に対して防衛戦の指揮を執る。 かつてペルシアの大軍と戦って大いに破った功績を称えられ、「英雄」と呼ばれることもある。 自己顕示欲が強いらしく当人はその呼ばれ方には抵抗があると謙遜しているが内心は嫌でもないようで、戦闘中に気分が高揚すると自ら「英雄」と口走る場面もある。 とはいえその指揮能力を疑問視する向きもあり、カレスが「英雄」と称えられることに首を傾げる人間も少なくない。 カイロネイアの戦いではアテネ軍の総指揮を執るが、フィリッポスの戦術的後退に騙されて前進を繰り返した挙句に陣形に綻びを生じさせてしまい、アレクサンドロスの部隊につけ込まれる隙を作った。 これが遠因となって全軍がマケドニア軍の猛攻に晒されることとなり、主力の重装歩兵部隊が潰乱させられると戦場から逃亡した。 誠実な人柄で清貧を旨とする質素な暮らしを送っていることから人格者としてアテネ市民達の信頼が篤く、毎年のようにに選出されている。 政治姿勢は基本的に穏健だが、傭兵軍の副官として各地を転戦した豊富な軍務経験があるため軍人としても有能。 地味だが堅実かつ確実な指揮を執って戦局を優位に導く能力があり、アテネ海軍を率いてペリントス・ビザンティオンへ駆けつけマケドニア軍を敗退させた。 カイロネイアの戦いに先立ってアンティパトロスはエウメネスをアテネに潜入させ、優れた軍才を持つフォーキオンを将軍職から退かせる政治工作を図ろうとした。 しかし反戦を主張するフォーキオンは市民の支持をすでに失っており、翌年には将軍選挙で落選し、(その脱落を対戦相手のアレクサンドロスに嘆かれつつ)カイロネイアの戦いに参加することはなかった。 かつてで勉学を修めたため、アリストテレスは同じ学舎の後輩に当たる。 メランティオスと名を変えたカロンとも親交があり、エウメネスと彼が再会するきっかけとなった。 言葉を多く弄さず的確に物事の核心を突くフォーキオンの弁論に対して、時に流麗、時に苛烈な言葉をたたみ掛けて相手を圧倒する弁論術を奮い、「当代一の弁論家」と謳われる。 強硬な反マケドニア主義者でかねてより徹底した抵抗をアテネ市民に呼びかけていたが、ペリントス・ビザンティオンへの遠征が失敗に終わったことを奇貨とし、マケドニアとの決戦を主張して市民の圧倒的支持を得る。 テーベとの軍事同盟を成立させた後、中央ギリシアのカイロネイアにおいてマケドニアとの最終決戦に臨み、自らも「祖国のために戦う市民兵たちの士気を鼓舞する」ため、矛と盾を持つ一兵卒として戦闘に参加する。 しかし一騎駆けで兵を撫で斬りに殺戮していったアレクサンドロスの威容に恐れをなし、武具も放り棄てて戦場から逃走した。 エウメネスと同じく異邦人であり、雇われ外国人としてマケドニアに仕えている。 物腰は粗野だが、請け負った仕事は何があろうと最後までこなすなど律儀で義理堅い面もある。 カイロネイアの戦いにおいてテーベ軍の総指揮官として戦場に臨む。 アレクサンドロスの一騎駆けを契機に狂乱に陥った軍の崩壊を止めることができず、指揮らしい指揮を執る間もなくマケドニア軍の包囲を受けて逃げ場を失い、兵達とともに戦死する。 ペルディッカスやレオンナトスと同様、オレスティス地方の豪族の出身。 しかしマケドニアの併呑によって家が没落し、ペルディッカスの父の世話でペラに移り住み、後にレオンナトスの父の紹介で護衛兵となる。 およそ感情の起伏というものがなく、さながら心を置き忘れて生まれてきたかのような冷徹な男。 ペルディッカスは幼少期を自らの屋敷で共に過ごしたために多少の親しみを見せるが、レオンナトスは色子として父と関係を持っていたことを激しく嫌悪している。 若干年長であるが、その面相はアレクサンドロスに酷似しており、王宮の人間たちを驚かせた。 しかしフィリッポスの獅子狩りに同行した際に獅子に襲われ、以来顔の下半分を覆う禍々しいほどの爪痕を負った。 作品解説 [ ] インターネット・ミーム [ ] 「第8話 スキタイ流」においてエウメネスがの将軍について語る場面がある。 理不尽な形で国王に殺された息子の仇を討つため、忠臣を演じながら何年間も復讐の機会を伺っていたハルパゴスが、メディア王国に反旗を翻す瞬間を描いた箇所(単行本第1巻、184ページ)は、感情の動きを読み取れず読者を惑わせるコマが続いた後に衝撃的な台詞が続く印象的な場面となっており 、インターネット上においてさまざまな画像()やがされ、有名となった。 インターネット上ではこの場面の他にも、本作における印象的な場面の台詞が本来の文脈から離れて(すなわちとして)引用されることがある。 インターネット・ミームとして引用されるハルパゴスの場面は、大ゴマとして描かれる台詞の場面が1コマだけ抜き出されることが多いものの 、漫画研究家の中田健太郎と野田謙介は、この場面はハルパゴスが視線をさまよわせる直前の2コマを含めて1つの塊となっており、前後の文脈を踏まえてこそ味わい深いと評している。 類似の表現は同じくインターネット・ミームとなっている、第3巻で主人公エウメネスが自身の出生の秘密を知らされ絶叫する場面にも見られる。 「ば~~~っかじゃねえの!?」• 「文化がちが~う!」 ……など 書誌情報 [ ]• 『ヒストリエ』 〈アフタヌーンKC〉、既刊11巻(2019年7月23日現在)• 2004年10月22日発売、• 2004年10月22日発売、• 2005年11月22日発売、• 2007年7月23日発売、• 2009年2月23日発売、• 2010年5月21日発売、• 2011年11月22日発売、• 限定版• 2013年8月23日発売、• 2015年5月22日発売、• 2017年3月23日発売、• 2019年7月23日発売、 脚注 [ ] []• 文化庁メディア芸術プラザ. 2011年12月11日閲覧。 朝日新聞社インフォメーション. 2014年2月23日閲覧。 MANTANWEB. 2014年2月23日閲覧。 コミックナタリー. 2014年2月23日閲覧。 GIGAZINE 2011年2月4日. 2012年2月26日閲覧。 注釈 [ ]• 関連項目 [ ]• - 岩明が同じ古代地中海世界を取材し、中のを舞台にして描かれた作品。 外部リンク [ ]•

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