そんじょそこらの料理漫画よりも食事シーンが美味しそうだと有名なバキシリーズだが、今回はその中でも選りすぐりの食事シーンを厳選してみた。 バキシリーズで食事シーンと言うと「肉」のイメージが圧倒的に強いが、なるべく肉以外の料理が出ているシーンも選んでみた。 【その1】 刃牙宅での親子飯 第三部『範馬刃牙』での一幕。 勇次郎が初めて息子である刃牙の家を訪れ、親子水入らずで食事をした。 刃牙の手料理ということで品目こそ質素なものだったが、肉、魚、味噌汁、ご飯などが全て揃っており、豪華ではないが庶民的で実に美味しそうだった。 この食事シーンで勇次郎の名言「毒も喰らう栄養も喰らう」が飛び出した。 【その2】 史上最強の親子対決での食事シーン バキシリーズのクライマックス。 親子対決の際に勇次郎が作ったエアーで味噌汁があまりにも美味しそうだった。 実在こそしないがその完璧な包丁さばきはあたかも味噌汁が実在しているかのような錯覚を与え、その場に集まっていた野次馬たちも思わずよだれを垂らしていた。 ただし息子の刃牙は味噌汁の味付けを「しょっぱい」と評していた。 【その3】 ビスケットオリバが食べていた肉とワイン アリゾナ州立刑務所の囚人でありながら一人だけスイートルームで超豪華な生活を送っているビスケット・オリバだが、そこの食事で出てくる肉とワインがマッチし過ぎていた。 今までステーキとワインを一緒に食べたことの無い人でもあのシーンを見たら俄然興味が湧いてくるはず。 【その4】 郭海皇、愚地独歩、烈海王の三人で行った中華料理 愚地克巳に真のマッハ突きを伝授すべく来日した郭海皇のために愚地独歩が中華料理店へ行き、中華料理のフルコースをご馳走していた。 愚地克巳が教わった打撃を身に付けるべく修行をしている間、三人は談笑しながら中華料理に舌鼓を打っていた。
次のビーフシチュー。 皿の中央にすね肉がドンと置かれており、それ以外の具はなに一つ無い。 まさに肉が主役。 多くを語らず味を一本化しているのだろう。 乗せたフォークが沈むくらい柔らかく、ホロホロに煮込まれたのが伝わってくる。 力を入れずともスーっとナイフが入り、抑圧された肉汁が開放されんとばかりに溢れ出してきた。 動物性タンパク質が湯気に混じり鼻孔を刺激する。 一口サイズとなったビーフを口元へ運び、噛み切ることなく丸ごと頬ほおばった。 一噛み、また一噛みと咀嚼そしゃくするたびに口中を肉汁が広がってくる。 ワインの香りが漂ただよい、軽く空気を吸うだけで体中に伝わってくるのが実感できる。 何度も噛み締め、口いっぱいに肉の旨味を堪能したら、名残惜しいがゴクリと飲み込んだ。 広がっていた肉とスパイスが一箇所に集まり、再びビーフシチューとなった。 喉を通過するそれは、さながら大砲だ。 食道という筒を真っすぐに落下し、全身に肉の爆弾を打ち放ったのだ。 余韻が残る中、パンに手を伸ばした。 穂の香に温かさが残るふかふかのパンをひとつまみ千切り、断面をシチューに突撃だ。 繊維が広がるパンの隙間に、じわーっと染み込んだエキスを確認すると、一直線に口へ運んだ。 噛むたびにバターの香りとビーフシチューの芳醇な味わいが口腔を駆け巡り、濃厚な空間を再現している。 じっくりと味わい、最後に喉越しを堪能した。 さて、ここで再び肉といきたいところだが、それは愚行に過ぎない。 口に広がった残響。 ここは心を鬼にして水を口に含んだ。 口をリセットすることで、再びビーフシチューの味わいを最初から楽しめるのだ。 肉、パン、水のローテーション。 最後は浚さらえるように皿に広がったシチューをかき集め、パンを頬ばった。 「ごちそうさまでした」 再び食材に、そして作ってくれた人々に感謝の気持ちを込めて挨拶をした。
次の皆さん、 「バキ飯」って知ってます? 「グラップラー刃牙」第1話、主人公・範馬刃牙の登場シーン。 「バキコラ」でおなじみの例のページに登場する食事です。 特大タッパのおじや• バナナ• 炭酸抜きコーラ• 梅干し これらが揃うと「 即効性のエネルギー食」になるらしく、「 栄養バランスもいい」とのこと。 オイオイオイ、ほんとかよオイ。 即効性のエネルギー食はともかく、栄養バランスはあきらかに悪いでしょう。 そこで今回は「バキ飯」が本当にメガネ君の言うとおり、エネルギー効率・栄養バランスが共に優れたメニューなのか調べてみることにしました。 しかし、デニッシュ系のパン、天ぷらうどんなどの脂肪分を多く含むものは控えましょう。 より引用 おじや、つまり 炭水化物は消化してエネルギーに変わるまで2~3時間、 バナナ、つまり 果物は消化に30分~1時間かかるのだそう。 炭酸抜きコーラ、は糖分そのものなので即エネルギーになります。 エネルギー満タン状態で試合を開始するために、 アスリートは消化速度を考えて食べているんですね~。 しかし刃牙の場合、 出典:『グラップラー刃牙』第1巻22p 試合10分前にこれらの「バキ飯」を全部胃袋にかきこんでいる。 本来ならば数時間前に食べておかなかれば消化できない、 「おじや」「バナナ」を試合直前にドカ食いしているのだ。 まさに超人的な消化力というほかはない。 さきに述べたように、そもそも試合直前は、消化が速い炭水化物や糖分しかエネルギーになりません。 野菜・脂肪・タンパク質などは消化に時間がかかるからです。 なのに なぜメガネ君は 「栄養バランスもいい」などと的外れなことを言ったのでしょうか? きっとメガネ君の意図は別の所にあったのではないか、と僕はにらみました。 梅干しに含まれるクエン酸効果で「食い合わせがいい」 梅干しはクエン酸を多く含み、疲労の原因である乳酸を減少させる効果がある、と考えられてきました。 が、最近は「乳酸は疲労物質ではない」という研究結果もあり、クエン酸による疲労回復効果は疑問視されるようになりました。 しかし他にもクエン酸にはアスリートにとって重要なメリットがあるのです。 さて上記2例の実験結果からクエン酸の効果は以下のことが言えます。 あんまり頭の痛くなるようなことは書きたくないので詳しい部分は省きますが、クエン酸を使用しエネルギーを生み出す回路のようなものが存在します。 そのためラットの運動持続時間が伸びたわけですね。 またマラソン中のドリンクに クエン酸を混ぜれば素早くエネルギーを補給することが可能です。 より引用 つまり刃牙は、梅干しを食べることで、 運動の持続力向上と、おじややバナナで摂取した グリコーゲンを素早くエネルギー変換することを実現しているわけですね。 梅干しを添えることは、エネルギーを補給するという点において、 「食い合わせのバランスがいい」と言えるのではないでしょうか。 メガネ君はそれを知りつつも、 言葉選びを盛大にミスり 「栄養バランスもいい」と言ってしまっただけなのです。 多分 表現したい言葉が出てこないことは僕もよくあるので、彼を責めることはできません。 まとめッッッ!!• 「バキ飯」は即効性のあるエネルギー食である• おじやは2時間前、バナナは30分前、炭酸抜きコーラは直前に飲むと良い• だから「食い合わせのバランスがいい」•
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