暗闇であなたの背をなぞった。 Aメロ・Bメロ・サビはどこ?それぞれの意味を楽曲を例に解説!

米津玄師の昔の彼女が死んだ噂。理由はTwitterでの歌詞解読

暗闇であなたの背をなぞった

米津玄師さん自身初となるドラマ書き下ろしの主題歌がlemonです。 ちなみに、lemonが収録されているシングルのlemonの表紙のイラストは米津さん自身が描いているそうです。 曲も作れて、歌えて、絵も上手で本当にセンスしか感じません。 "アンナチュラル"とは 出典: lemonが主題歌にもなっているドラマ「アンナチュラル」はどんな物語なのかも先に触れていきます。 の恋人・をはじめ、複数の女性を殺害した疑いのある高瀬(尾上寛之)が警察に出頭。 しかし、遺体損壊は認めたものの肝心の殺害については否定する。 殺人を立証できる証拠もなく、たちは歯がゆさを感じながらも、高瀬を殺人罪で裁くため検証を続ける。 参照: ドラマでは、 「不自然な死」を究明することで今を生きている人の未来を救おうとする主人公の姿が描かれています。 米津玄師のlemonとはどのような繋がりがあるのか 「死」「未来」といったワードで繋がってくるんじゃないでしょうか? 米津玄師が"lemon"にかけた想い Youtubeの動画でlemonの制作秘話が載っていました! 曲自体の解釈・解説を始める前に米津さんがどんな想いでlemonを制作したのかかいつまんでご説明します。 「傷ついた人達を優しく包み込むような曲」をイメージして作られた曲でしたが、作って行くにつれて 「あなたが死んで悲しいです。 という自分の気持ちをひたすら吐露する4分間になってしまった」と米津さんはコメントしていました。 米津さん自身の実体験に基づいた曲がlemonだと解釈できます。 米津さんがツアーをこなす中でlemonの楽曲制作中に、米津さんの祖父が亡くなりました。 "lemon"は亡くなったお祖父さんに向けたレクイエムなのかもしれません。 参照: "lemon"歌詞・MV解釈 lemonの解釈を進めて行く上で、私ごときが解釈をするのが恐れ多くなるぐらいに米津さんのlemonは 深く美しすぎる世界観が広がっているように感じました。 米津さんの取材で見つけた解釈の意味と私が lemonのMVや歌詞に対して感じた意味を書いていきます。 "lemon"の意味 出典: レモン 檸檬 を示す花言葉には"誠実な愛"という意味が込められています。 歌詞やMVを見ている人も "誠実な愛"の印象は伝わってくると思います。 また、レモンは有名な絵画の "最後の晩餐"にも描かれています。 キリストと弟子達が食事をする後ろのレモンの木は、レモンの効能の一つである解毒の効果を 「救済」として意味しています。 他にも有名な絵画の"パーンの神話"でも、レモンの木が愛の象徴として森の精の 「悲哀」を描いています。 「誠実な愛」「救済」「悲哀」 この意味を見ても分かるように、米津さん自身の愛する人への想いや悲しみ、誠実さが表現されていて、lemon以上にこの曲にあうタイトルはないように感じました。 失ったヒトへの想いが溢れる歌 「夢ならばどれほどよかったでしょう」と現実を受け入れられない様子が描かれていて、 「あなたのことを夢にみる」「忘れた物」「古びた思い出」にあるように、 誰か大切な人を失ったことを嘆いていることが解釈できます。 大切な人を失って夢にその人が現れたり、思い出を回想しています。 そのシーンが女性が一人の部屋で踊っている様子なんじゃないかと思います。 米津玄師を主人公として、失った女性への想いを歌やMVで描いています。 もう伝えることが出来ない過去 「戻らない幸せがあることを最後にあなたが教えてくれた」 彼女が亡くなって初めて もう戻ることができない幸せだった日々に気づけたことを表現しています。 歌詞の中で 「暗い」ではなく「昏い」の漢字は当てられています。 「昏い」は「暗い」とは違い、全く光がない状況ではなく 日が暮れて明かりが少なくなってきたことを示します。 他にも 「物がはっきりと見えづらい状態」などを意味しています。 彼女に言えないかった"もやもやした過去"が言えないままでお別れをしてしまった。 だから、伝えたかった事を言えないままでもう伝えることはできないともういない彼女に向けて言っているんじゃないでしょうか。 ハイヒールに隠された意味 そしてこのシーンのMVでは 米津さんがハイヒールを履いている印象的なシーンがあります。 私はこのシーンをみて 「忘れられない彼女を側で感じるため」彼女が愛用していた靴を履いているのかな?と解釈していました。 男性がハイヒールを履いていれば好奇の目で見られますが、周りの目を気にせずに貴方の事を全部愛しています。 ハイヒールは二人にしか分からない共通項になています。 「もう会えないけれど貴方との思い出を大切に生きている」そんなメッセージが込められています。 参照: 異質に感じるMV 「あの日の苦しみ」が示すのは大切なヒトを失った日や悲しみに溺れた日々だと解釈できます。 「あなたとともに」の歌詞があることからも、 見えないけれど貴方はずっと私の心の中にいる。 だから「今でもあなたはわたしの光」なんじゃないかと考えられます。 またMVでは米津さんの周りにいる人は、外国の方で視線が米津さんと異なっていて何か違和感を覚えます。 それは、 米津さん自身が感じている自身の異質さだったり、見ているものや支えになっている物が違う事を印象的に表現していると感じました。 綴られた暗闇の日々 「暗闇であなたの背をなぞったその輪郭を鮮明に覚えている」 覚えているというのは過去のことを示していることから、大切なヒトを失って真っ暗になっていたときのことを表現しています。 「もう会えない。 触れられない。 貴女の笑顔が見れない」そんな現実を突きつけられるたびに涙が溢れてしまうそんな過去の心境だと解釈できます。 MVの中でも、人々が円になって座っている中で女性の後ろ姿が「他とは違う何か」を感じされられます。 女性はもうこの世にはいないことが印象付けられます。 貴女のことを私は見ることができないけど、 「私が知らない 見えない 貴女は今何をして何を見ているの?」 そんなメッセージが歌詞から読み取れます。 私のことをどうか忘れて欲しい。 貴女が私のように会えなくなって寂しさの中に生きているなら、辛い思いをしているなら私のことを忘れて欲しい。 もう会えなくても大切なヒトを忘れられないで、米津さん自身が大切に思っていることが描かれているように感じます。 MVでは、女性の動きは悲しそうに激しく動いています。 また一瞬逆ピースのようなポーズをとります。 普通ピースは手のひら側が見えますが、手の甲側のピースが映っています。 そういう風に逆にすることはこの世にいないことを示すそうです。 「私も哀しいけれど大丈夫だよ」そんなメッセージが入っているんじゃないかと思いました。 息苦しさ 貴女と別れることで、 自分が思っていたよりも愛していたことに気づいた。 ずっと一緒だったのに今こうして一人になったことが信じられない。 貴女がいなくて息苦しい。 そんな想いが綴られているんじゃないかと思います。 切り分けた果実の片方の様 *歌詞が同じ部分の解釈は割愛させていただきます。 最後の歌詞の中で違うのは 「切り分けた果実の片方の様に今でもあなたはわたしの光」の部分です。 果実は二つに切っても元は一緒で別のものと考えられることはありません。 そんな風に、貴女と私も切っても切れないものでこれからもずっと貴女との思い出を大切にします。 そんな思いを檸檬に例えていると解釈しました。 解説まとめ 大切なヒトを失ってしまった苦しみ 苦味 と共に、大切なヒトとの思い出は道しるべともなるんですね。 「貴女のことが本当に大切でした」 そんな大切な人を失った悲しみと感謝を伝えるレクイエムに感じました。 最後まで読んでいただきありがとうございます。

次の

米津玄師 Lemon

暗闇であなたの背をなぞった

カテゴリ• 夢ならばどれほどよかったでしょう 未だにあなたのことを夢にみる 忘れた物を取りに帰るように 古びた思い出の埃を払う 戻らない幸せがあることを 最後にあなたが教えてくれた 言えずに隠してた昏い過去も あなたがいなきゃ永遠に昏いまま きっともうこれ以上 傷つくことなど ありはしないとわかっている あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた あなたとともに 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 今でもあなたはわたしの光 暗闇であなたの背をなぞった その輪郭を鮮明に覚えている 受け止めきれないものと出会うたび 溢れてやまないのは涙だけ 何をしていたの 何を見ていたの わたしの知らない横顔で どこかであなたが今 わたしと同じ様な 涙にくれ 淋しさの中にいるなら わたしのことなどどうか 忘れてください そんなことを心から願うほどに 今でもあなたはわたしの光 自分が思うより 恋をしていたあなたに あれから思うように 息ができない あんなに側にいたのに まるで嘘みたい とても忘れられない それだけが確か あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた あなたとともに 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 切り分けた果実の片方の様に 今でもあなたはわたしの光 目次• 米津玄師『Lemon』の概要 米津玄師さんの楽曲 『Lemon』は 2018年3月14日にリリースされたメジャー8枚目のシングルです。 歌詞中の「レモン」という謎めいたフレーズが印象的です。 今回はそんな謎多き『Lemon』の歌詞を考察していきましょう。 『Lemon』の意味とは 『Lemon』とはサビに登場するメインフレーズで、日常生活でも馴染みのある果物「レモン」のことです。 「なぜオレンジではなくレモンをタイトルに選んだのか」という 視点で考えることで幾らかのヒントが得られます。 オレンジのような「甘さ」はなく 「痛みを伴う強い刺激」を 印象づけるレモンが選ばれたのだと読み解きます。 また英語の 「lemon」には 「出来損ない」や 「欠陥品」という意味もあります。 歌詞中の主人公は自分を人格面で欠陥のあるものとして見ています。 大切な人に支えられてようやく一人前であることも認めています。 まさに主人公を表現するのに『Lemon』は適切なのです。 曲調が暗いテイストになっているのは、ドラマ 『アンナチュラル』主題歌として書き下ろされた点と関連があるように思えます。 ドラマの詳細については下記のサイトで扱っていますので合わせてご覧下さい。 「 人の死」を扱った歌詞に合わせて『Lemon』のMVも教会で撮影されています。 歌詞の中で 「悲しみ」や 「苦しみ」といった表現が多いこともドラマ題材を強く 意識したと考えられます。 加えて歌詞に大きな影響を与えることになった一つの出来事がありました。 作曲中に米津玄師さんは 大好きなおじいさんを亡くしてしまったのです。 当初、米津玄師さんは 「傷ついた人への優しさ」をテーマに曲を作成しようと考えていたものの、作曲中に身内の死を経験し 「愛する人を悼む曲」へと変更したようです。 ですから曲全体にマイナー調が多く暗いテイストになっているのも頷けます。 米津玄師さん自身 「自分は死にまつわるようなことをずっと歌ってきた人間だか らそれを音楽にするというのは言ってみればなじみの深いものだったんです」と 語っています。 死をテーマにした『Lemon』はまさにレクイエムと言えるでしょう。 ここで 「あなた」という二人称が登場します。 主人公にとって最愛の人物であったことを歌詞から理解できます。 歌詞の前半で主人公は 「夢ならばどれほどよかったでしょう」と語っています。 このフレーズから「あなた」で表わされている愛する人が 手の届かない場所へ行ってしまったことを示唆しているようです。 「忘れた物を取りに帰るように」とは、主人公がいなくなった愛する人を思い出してしまう様子を伝えています。 「古びた思い出の埃を払う」ように昔の断片的な記憶を鮮明にしようと日々黙想しているようです。 戻らない幸せという言葉が 「愛する人との距離が遠く離れている」ことを連想させます。 暗いではなく 「昏い」と表現している点にも注目できます。 「昏い」は 日が暮れてあたりがぼんやりとはっきりしない状態を表わします。 これは希望のない日々を過ごしてきた主人公が、 愛する人を人生の道しるべにしていたこと、そうした存在を失ったことでまた 希望を失ったことを意味しています。 まっすぐな愛の強さ 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 今でもあなたはわたしの光 ここでの 「苦いレモンの匂い」という比喩表現は、 愛する人との死別が残した痛みを伴う刺激や苦い思いを伝えています。 ここでは甘さのような温かい感情はなく重々しい悲嘆めいた感情が吐露されています。 また英語の lemon が意味するように主人公は 「自分はあなたがいないと出来損ない」だと自覚しています。 続く部分では 「雨が降る止むまでは帰れない」という謎めいたフレーズが挿入されています。 これは文字通りの雨というより 「視界が悪く身動きしずらい状況」の比喩 と理解するほうが適切でしょう。 傘を持たない人が雨宿りをしている場合、雨が降り止むという状況改善が見られなければ帰れません。 同じように愛する人を亡くした悲しみが癒えるまでもとの生活には戻れないということを伝えているように思えます。 注目したいのはこの部分の歌詞で主人公は自分を一人称の 「わたし」と表現しています。 主人公は「あなた」を鮮明に心に描き続けることで希望という光にし、一人で強く生きていくこと決意したのでしょう。 主人公が 一個人として自分を認めたことを「わたし」は伝えているように感じます。 暗中模索の日々 暗闇であなたの背をなぞった その輪郭を鮮明に覚えている 受け止めきれないものと出会うたび 溢れてやまないのは涙だけ 主人公は死別の悲しみから抜け出せず 「暗闇」の中に身を潜めます。 「なぞった」という表現から愛する人の面影を思い出しています。 「背をなぞった」のは愛する人がいつも 自分の先を行って導いてくれてたことを示しています。 「輪郭を鮮明に覚えている」というフレーズからも、愛する人の表情1つ1つが忘れられないことが理解できます。 愛する人との死別後に 「受け止めきれない」出来事がたくさん生じたものと思われます。 その都度、主人公は 「あの人が居てくれたら助けてくれたし話を聞いてくれただろう」と思って涙が溢れてきたのでしょう。 観点の変化 何をしていたの 何を見ていたの わたしの知らない横顔で どこかであなたが今 わたしと同じ様な 涙にくれ 淋しさの中にいるなら わたしのことなどどうか 忘れてください そんなことを心から願うほどに 今でもあなたはわたしの光 この部分の歌詞はとても興味深い点があります。 それは前述までの 「わたし」と「あなた」が入れ替わる点です。 前述での「わたし」は愛する人を失った主人公で「あなた」は亡くなった人でした。 しかしここでは入れ替わって歌詞が綴られています。 亡くなった人からの観点でフレーズが構成されています。 「何をしていたの」「何を見ていたの」という問いかけを生きている「あなた」に投げかけているようです。 そして「もう居ない私を探したり思い見ようとしないよう」に述べています。 「わたし」である人は、自分のせいで主人公が「淋しさの中」にいて囚われているのなら、自分を忘れて楽になって欲しいと告げています。 歌詞中でお互いを 「光」としている点からこれまで支え合い希望にしていたことが読み取れます。 自分と正直に向き合う 自分が思うより 恋をしていたあなたに あれから思うように 息ができない あんなに側にいたのに まるで嘘みたい とても忘れられない それだけが確か この段階で初めて 「自分」という一人称が現れます。 愛する人を亡くした「わたし」が 自分という人間をより強く自覚するようになったのでしょう。 「わたし」のときに感じていた以上に恋しく思っていたと実感します。 主人公に強い感情が芽生えたと同時に、喪失感が全身を襲い 「息ができない」状態に陥っています。 主人公は愛する人が側にいたときの距離と、他界して遠く離れたことを比較しています。 愛する人が自分からあまりにも離れた場所にいると感じ 「まるで嘘」つまり存在しないかのように思えてしまいます。 さらには愛する人がいないという事実が 「嘘」であって欲しいという切実な願いも読み取れます。 愛する人が遠くに行ってしまったという事実は認められません。 しかし自分に希望をもたらしていた日々の思い出が今も拭いきれず心に残留します。 思いの決別 あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた あなたとともに 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 切り分けた果実の片方の様に 今でもあなたはわたしの光 ここでは愛する人に先立たれた側が抱く気持ちを再び強調しています。 これだけ長い時間をかけても記憶が色あせないのは 「すべてを愛してたあなた」と共に過ごしたからです。 忘れようとしても思いの中で辛さや痛みを伴う苦い気持ちを「レモンの匂い」のようだと歌っています。 しかし最後のフレーズで主人公は自分の気持ちに区切りをつけています。 「切り分けた果実の片方」と述べて、自分たちが確かに物理的に分かたれていることを認めています。 もう逢えないという事実を甘受したのかもしれません。 それでもすべてを忘れることは出来ません。 「今でもあなたはわたしの光」と述べて、生きる上での希望としていくことを明らかにしています。 まとめ いかがでしょうか。 一人称の「わたし」と二人称の「あなた」の入れ替わりや 新たに表現される「自分」という一人称に 米津玄師さんのリリックセンスを感じました。 『Lemon』が印象付ける「痛みを伴う刺激や苦い思い」を歌詞から考察することができました。 今後の米津玄師さんの活動と次回作にも注目していきたいと思います。

次の

米津玄師【lemon】歌詞解釈・ただ失った人を想う歌ではない。|UTAOU

暗闇であなたの背をなぞった

カテゴリ• 夢ならばどれほどよかったでしょう 未だにあなたのことを夢にみる 忘れた物を取りに帰るように 古びた思い出の埃を払う 戻らない幸せがあることを 最後にあなたが教えてくれた 言えずに隠してた昏い過去も あなたがいなきゃ永遠に昏いまま きっともうこれ以上 傷つくことなど ありはしないとわかっている あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた あなたとともに 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 今でもあなたはわたしの光 暗闇であなたの背をなぞった その輪郭を鮮明に覚えている 受け止めきれないものと出会うたび 溢れてやまないのは涙だけ 何をしていたの 何を見ていたの わたしの知らない横顔で どこかであなたが今 わたしと同じ様な 涙にくれ 淋しさの中にいるなら わたしのことなどどうか 忘れてください そんなことを心から願うほどに 今でもあなたはわたしの光 自分が思うより 恋をしていたあなたに あれから思うように 息ができない あんなに側にいたのに まるで嘘みたい とても忘れられない それだけが確か あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた あなたとともに 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 切り分けた果実の片方の様に 今でもあなたはわたしの光 目次• 米津玄師『Lemon』の概要 米津玄師さんの楽曲 『Lemon』は 2018年3月14日にリリースされたメジャー8枚目のシングルです。 歌詞中の「レモン」という謎めいたフレーズが印象的です。 今回はそんな謎多き『Lemon』の歌詞を考察していきましょう。 『Lemon』の意味とは 『Lemon』とはサビに登場するメインフレーズで、日常生活でも馴染みのある果物「レモン」のことです。 「なぜオレンジではなくレモンをタイトルに選んだのか」という 視点で考えることで幾らかのヒントが得られます。 オレンジのような「甘さ」はなく 「痛みを伴う強い刺激」を 印象づけるレモンが選ばれたのだと読み解きます。 また英語の 「lemon」には 「出来損ない」や 「欠陥品」という意味もあります。 歌詞中の主人公は自分を人格面で欠陥のあるものとして見ています。 大切な人に支えられてようやく一人前であることも認めています。 まさに主人公を表現するのに『Lemon』は適切なのです。 曲調が暗いテイストになっているのは、ドラマ 『アンナチュラル』主題歌として書き下ろされた点と関連があるように思えます。 ドラマの詳細については下記のサイトで扱っていますので合わせてご覧下さい。 「 人の死」を扱った歌詞に合わせて『Lemon』のMVも教会で撮影されています。 歌詞の中で 「悲しみ」や 「苦しみ」といった表現が多いこともドラマ題材を強く 意識したと考えられます。 加えて歌詞に大きな影響を与えることになった一つの出来事がありました。 作曲中に米津玄師さんは 大好きなおじいさんを亡くしてしまったのです。 当初、米津玄師さんは 「傷ついた人への優しさ」をテーマに曲を作成しようと考えていたものの、作曲中に身内の死を経験し 「愛する人を悼む曲」へと変更したようです。 ですから曲全体にマイナー調が多く暗いテイストになっているのも頷けます。 米津玄師さん自身 「自分は死にまつわるようなことをずっと歌ってきた人間だか らそれを音楽にするというのは言ってみればなじみの深いものだったんです」と 語っています。 死をテーマにした『Lemon』はまさにレクイエムと言えるでしょう。 ここで 「あなた」という二人称が登場します。 主人公にとって最愛の人物であったことを歌詞から理解できます。 歌詞の前半で主人公は 「夢ならばどれほどよかったでしょう」と語っています。 このフレーズから「あなた」で表わされている愛する人が 手の届かない場所へ行ってしまったことを示唆しているようです。 「忘れた物を取りに帰るように」とは、主人公がいなくなった愛する人を思い出してしまう様子を伝えています。 「古びた思い出の埃を払う」ように昔の断片的な記憶を鮮明にしようと日々黙想しているようです。 戻らない幸せという言葉が 「愛する人との距離が遠く離れている」ことを連想させます。 暗いではなく 「昏い」と表現している点にも注目できます。 「昏い」は 日が暮れてあたりがぼんやりとはっきりしない状態を表わします。 これは希望のない日々を過ごしてきた主人公が、 愛する人を人生の道しるべにしていたこと、そうした存在を失ったことでまた 希望を失ったことを意味しています。 まっすぐな愛の強さ 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 今でもあなたはわたしの光 ここでの 「苦いレモンの匂い」という比喩表現は、 愛する人との死別が残した痛みを伴う刺激や苦い思いを伝えています。 ここでは甘さのような温かい感情はなく重々しい悲嘆めいた感情が吐露されています。 また英語の lemon が意味するように主人公は 「自分はあなたがいないと出来損ない」だと自覚しています。 続く部分では 「雨が降る止むまでは帰れない」という謎めいたフレーズが挿入されています。 これは文字通りの雨というより 「視界が悪く身動きしずらい状況」の比喩 と理解するほうが適切でしょう。 傘を持たない人が雨宿りをしている場合、雨が降り止むという状況改善が見られなければ帰れません。 同じように愛する人を亡くした悲しみが癒えるまでもとの生活には戻れないということを伝えているように思えます。 注目したいのはこの部分の歌詞で主人公は自分を一人称の 「わたし」と表現しています。 主人公は「あなた」を鮮明に心に描き続けることで希望という光にし、一人で強く生きていくこと決意したのでしょう。 主人公が 一個人として自分を認めたことを「わたし」は伝えているように感じます。 暗中模索の日々 暗闇であなたの背をなぞった その輪郭を鮮明に覚えている 受け止めきれないものと出会うたび 溢れてやまないのは涙だけ 主人公は死別の悲しみから抜け出せず 「暗闇」の中に身を潜めます。 「なぞった」という表現から愛する人の面影を思い出しています。 「背をなぞった」のは愛する人がいつも 自分の先を行って導いてくれてたことを示しています。 「輪郭を鮮明に覚えている」というフレーズからも、愛する人の表情1つ1つが忘れられないことが理解できます。 愛する人との死別後に 「受け止めきれない」出来事がたくさん生じたものと思われます。 その都度、主人公は 「あの人が居てくれたら助けてくれたし話を聞いてくれただろう」と思って涙が溢れてきたのでしょう。 観点の変化 何をしていたの 何を見ていたの わたしの知らない横顔で どこかであなたが今 わたしと同じ様な 涙にくれ 淋しさの中にいるなら わたしのことなどどうか 忘れてください そんなことを心から願うほどに 今でもあなたはわたしの光 この部分の歌詞はとても興味深い点があります。 それは前述までの 「わたし」と「あなた」が入れ替わる点です。 前述での「わたし」は愛する人を失った主人公で「あなた」は亡くなった人でした。 しかしここでは入れ替わって歌詞が綴られています。 亡くなった人からの観点でフレーズが構成されています。 「何をしていたの」「何を見ていたの」という問いかけを生きている「あなた」に投げかけているようです。 そして「もう居ない私を探したり思い見ようとしないよう」に述べています。 「わたし」である人は、自分のせいで主人公が「淋しさの中」にいて囚われているのなら、自分を忘れて楽になって欲しいと告げています。 歌詞中でお互いを 「光」としている点からこれまで支え合い希望にしていたことが読み取れます。 自分と正直に向き合う 自分が思うより 恋をしていたあなたに あれから思うように 息ができない あんなに側にいたのに まるで嘘みたい とても忘れられない それだけが確か この段階で初めて 「自分」という一人称が現れます。 愛する人を亡くした「わたし」が 自分という人間をより強く自覚するようになったのでしょう。 「わたし」のときに感じていた以上に恋しく思っていたと実感します。 主人公に強い感情が芽生えたと同時に、喪失感が全身を襲い 「息ができない」状態に陥っています。 主人公は愛する人が側にいたときの距離と、他界して遠く離れたことを比較しています。 愛する人が自分からあまりにも離れた場所にいると感じ 「まるで嘘」つまり存在しないかのように思えてしまいます。 さらには愛する人がいないという事実が 「嘘」であって欲しいという切実な願いも読み取れます。 愛する人が遠くに行ってしまったという事実は認められません。 しかし自分に希望をもたらしていた日々の思い出が今も拭いきれず心に残留します。 思いの決別 あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた あなたとともに 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 切り分けた果実の片方の様に 今でもあなたはわたしの光 ここでは愛する人に先立たれた側が抱く気持ちを再び強調しています。 これだけ長い時間をかけても記憶が色あせないのは 「すべてを愛してたあなた」と共に過ごしたからです。 忘れようとしても思いの中で辛さや痛みを伴う苦い気持ちを「レモンの匂い」のようだと歌っています。 しかし最後のフレーズで主人公は自分の気持ちに区切りをつけています。 「切り分けた果実の片方」と述べて、自分たちが確かに物理的に分かたれていることを認めています。 もう逢えないという事実を甘受したのかもしれません。 それでもすべてを忘れることは出来ません。 「今でもあなたはわたしの光」と述べて、生きる上での希望としていくことを明らかにしています。 まとめ いかがでしょうか。 一人称の「わたし」と二人称の「あなた」の入れ替わりや 新たに表現される「自分」という一人称に 米津玄師さんのリリックセンスを感じました。 『Lemon』が印象付ける「痛みを伴う刺激や苦い思い」を歌詞から考察することができました。 今後の米津玄師さんの活動と次回作にも注目していきたいと思います。

次の