俺ガイル ss ギター。 俺ガイル×BanG Dream!

【俺ガイルSS】八幡「なんだ、かわ……川越?」沙希「川崎なんだけど、ぶつよ?」【前編】 1/6

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【購入したときの記事】 「青春とは嘘であり、悪である」 この言葉に出会えたおかげで僕は、もう戻って来ない大切な青春をドブに捨てぼっちをしました。 どうも、メインヒロインのはずなのに一番人気がないゆきのん推しのたゆすとです。 遅くなってすみません。 本当は一週間前に読み終わってたけど、面倒くさくて書いてなかったというのはオフレコで。 ので、以下ひとつひとつの台詞から一字一句、行間に至るまで全て読んだ感想です。 14巻 感想 前半はガハマ成分多め。 ものすごくガハマさんから寂寥感を感じた。 一番馬鹿っぽく見えるけど、一番置かれてる状況や二人の感情を分かっているから、どこか遠慮して行き詰まっていて。 いつもこの関係を壊さまいと繋ぎ止めていたからこそ、どこか弱々しくて、ひたすらに悲しかった。 こういう子がひたすらに損をするんだよなぁ……如何にも負けヒロインっぽく感じた。 それでもめちゃくちゃ可愛かった… あとガハママが可愛かった。 ガハママルートの執筆を強く要求する(必至) そして彼女らだけでなく、読者も待ち焦がれたの決断。 もう何年も前から待ち焦がれた主人公、の選択。 それは実質的に「」を取る選択でした。 やはりというか、1巻とこの14巻の表紙や登場人物の名前の順番から察してたというか。 誰とも結ばれずに最後までぼっちで終わるだとか、三人で友達ENDだとか色々な可能性も想像したけど、まあそりゃここに落ち着きますよね。 思えば、八幡とゆきのんを引き合わせたのも平塚先生でした。 この二人なら…と、奉仕部なる部活を立ち上げ一箇所に纏めた、ある種の仲介役、キューピット。 そこに、当時から好きだった八幡にクッキーを渡すべく、作るのを手伝う相談を奉仕部に持ち掛けたガハマさん。 そこでまさかのまさか、奉仕部に八幡が居たと。 そして何だか奉仕部の空間が居心地良く感じて、その空間に加わったと。 そして関係は拗れて行って、彼らの青春は捻れて行って… それでその偽物の関係に終止符を打つべく、行動に出た八幡のやり方は最後まで捻ねくれていて。 「お前の人生を歪める権利を俺にくれ」「その対価として全部やる」 そして「あんたの人生を、私にください」・・・こんな告白重すぎる…w もしかしてゆきのん重い女? でも平塚先生の言う通り、「好き」の一言では伝わらない、こんな重すぎる告白の言葉でも片付かない感情をお互いに持っていたんだなと思います。 それでも感情を伝えたい相手に伝えるなら言葉を紡ぐしかなく、なるべく簡潔に述べるしかなく出て来たのがこの告白の言葉だったのかなと。 それでも全てが伝わる訳は無かったんだけど、触れたときの熱だけが確かに伝えていた。 なんてサブタイなんだ…!と震え上がっちゃいましたよ。 ほんと毎巻毎章サブタイが秀逸だなと思っていたんだけど、最後だからか今回だけは更に磨きがかかっていた。 「タイトルを付けるなら最後に添えたい一言を付けろ」とかつてどこぞの作家が言った言葉は的を射てるなと思いますた。 妄想では、てっきり「好き」という言葉で告白して、終いにはキスしたり抱き合ったりするのかな?と思ったけど、そんなラブシーン一切無かった。 ラブシーンと言えたこのシーンでもゆきのんが八幡の胸に頭を預けて凭れるだけで。 それでもすごくドキドキキュンキュンしたのは、きっと作者の描写が上手いんだろうな。 いやきっとじゃない。 基本的に主人公の一人称視点で物語は進むから、ヒロインの感情なんて主人公て見ればあまり分かったもんじゃない。 じゃあそれをどう表せばいいのかって、そりゃ無意識的な行動や言動だよねっていう。 それでも補完できない部分は、12巻から「Prelude」や「interlude」としてヒロイン視点からモーグで感情が表現されてたけど。 でも僕は、俺ガイルは主人公の捻くれた一人称視点だからこそ味が出ていると思っていて、あまりヒロイン視点から物語を描いて欲しくなかったから、ヒロインの感情が体の動きに無意識的に出て、それを八幡の一人称視点から文章で表現している方を評価したいと思っている(なんか上からになってるけど決して上から物を言ってるつもりじゃないんですほんとなんです~!) だから、キャターの感情をモーグで表現するだけでなく、特にキャラの感情が行動や言動として出る描写が凄く上手かった。 その後のゆきのんとのイチャイチャも、ゆきのん推しの僕としては大。 特に415Pの挿絵は可愛すぎるだろ。 いつも学校で制服姿しか見かけない同級生の、休日の私服姿って萌えるよね。 完全に尊みが深すぎて語彙力が死んじゃってますねぇ~これは。 その後、タピるシーンでゆきのんの不意打ちインカメツーショットに心をやられ、八幡が結婚式を挙げる会場がここだと誤解する流れに尊く感じ、第9章の最後に直球で愛の告白をし直してくれたシーンにはグッと来て、下のの画像みたいになりました。 これが世界から色が失われた瞬間でもあった。 「爆発しろ!」とか言いつつ、 最後までめちゃくちゃ良い先生だったよ……この先生が居なければ彼ら彼女らは出会わなかったし、奉仕部も存在しなかったし、この物語すらも有り得なかったんだよなぁ。 かわなんとかさんかわわ。 和食麺処サガミじゃなくて相模はまあいいや。 あざと、三大ヒロインなるか?と思ったけど惜しくも二大ヒロインに留まりあました(ファンの数的には三大ヒロイン) 結局は八幡にどんな気持ちを抱いていたのだろう。 少なからず、八幡に色んな感情を抱いていたんだろうと勝手に思っていますw 今巻ではあまりフィーチャーされず、あまりピックアップもされなかったので、もっと出番や八幡との重要シーンみたいなものを増やして欲しかったなと思ったり思わなかったり(どっちなんだよ) 最後まであざとカワイイ後輩でした。 みんなのお米... じゃなくて妹の小町も可愛かったよ(適当) そして一番最後のシーン。 八幡とゆきのんが残った仕事の処理を元奉仕部部室に、なんと小町が奉仕部入部届を提出に。 いやもう奉仕部存在しないんだけど... と思っていたところ、がやって来て、実は彼女が裏で色々とやってくれていて、奉仕部が無くならずにそのまま残ることが明らかに。 早速部活動開始!という所で、第一相談者がやって来る。 勿論その子が挨拶だけでガハマさんだと分かっちゃって。 それで持って来た相談のセリフがこれ。 「あたしの好きな人にね、彼女みたいな感じの人がいるんだけど、それがあたしの一番大事な友達で...。 でも、これからもずっと仲良くしないの。 どうしたらいいかな?」 ・・・これはズルいでしょ。 今まで全然部室にも来なくて、会いもしなくて、出番すら無かった彼女がここで登場。 その彼女が打ち明ける『好きな人』も『好きな人の彼女みたいな感じの人』も間接的な表現に見えて今までと比べたら断然に直接的な表現だからすぐにそれが誰を指しているのかが分かっちゃうし、間接的で直接的に告白されてドギマギしてしまう。 長くなりそうだからどうぞ掛けて、と促すゆきのん。 うん、今日だけじゃ終わんなくてずっと続くと思うから、と肯定するガハマさん。 それに、きっとずっと続くと思うからとなあなあで話をつけるゆきのん。 そして綺麗に最後の一行でタイトル回収。 また見開き1ページをふんだんに使った最後の挿絵もズルいんだよなぁ。 もうこの最後の一行に共感せざるを得ない。 本当に最後も、いや最後まで一貫して、この青春は間違っていたよ。 間違い続きだったよ。 恋愛したら、彼女ができたら、もうそれってアナタの青春ラ間違って無くない?とも思ったけど、存分にアオハル(青春)を楽しんでるくせに、やはりどこか捻くれていて、ず~っと1巻から14巻まで間違いまくりでした。 13巻辺りとか話重かったからなぁ。 賛否両論別れてるけど、僕は好きです。 アニメで人気に火が点いて何百万部と売れたけど、次第にファンが離れて行って、終いには酷いラストを迎えて、残った読者の数はもう...なんていう作品など山ほど見て来ました。 それらに比べたら、本当に全然マシですよ。 妹が好きのみたく、どこか納得行かない終わり方でも無かったし、はが〇いみたいにただでさえ全てが酷いのにラストは目も当てられぬほど酷い... という訳でも無かった。 みんなが肯定的に捉えられる気持ちの良いラストを迎える作品なんてそうそうないし、完結せずに作者が失踪する作品でさえもザラなんだから、それに比べたら本当に良い終わり方だったと思いますよ。 俺ガイルが特別好きな作品だからだとか、自分が好きなヒロインのENDだったからだとか、お気に入りの生徒を贔屓する先生のような個人的な感情は勿論抜きで。 ほんと酷い終わり方だったら、たとえ好きな作品とはいえ本気で叩こうと思ってたからね。 壮観です。 あと埃がえげつない) 1巻から14巻まで、0. 5巻刻みの短編集まで全て読んだ感想としては、徐々に巻数を重ねるごとに話が重く拗れて行き、徐々にから恋愛小説へとシフトして行ったという印象です。 最初はやメイド服イベントなど、ぜってぇ編集に書けって言われて書いただろ!と思うような展開が多かったけれど、TVアニメが放送され一気に固定ファンが増えてから、一気にっぽさを逸脱した渡先生の書きたいものが書かれるようになったかな?と。 それはTVアニメ2期以降の作品の空気感にも出ていると思います。 本当にTVアニメ1期までに消化した話辺りまでは色が、この最終巻からは考えられないくらいに強かった。 まあ他の作品と比べたら当時から少し外れた位置に居たんだけども。 物語が最終章に突入した12巻以降からは、3巻で約二ヶ月間の出来事を描くという弛みさ、TVアニメの原作消費も含めペース配分が間違っていたというのは拭い切れませんが、きちんと完結させなければという熱意から一字一句が丁寧に紡がれており、完結までの話の持って行き方もとにかく丁寧で慎重だなと感じました。 そりゃだって一巻辺り一年ほど練られて書かれてる訳ですから…きっと終わらせ方も相当苦労して考えられたのだなと。 もはや恋愛小説だよ。 主人公が捻くれていて、主な読者層は若年層のオタクだけど。 でも、相変わらず時事ネタやアニメネタが多くて、ヒロインが可愛くて萌えて尊くて、主人公が存分に捻くれていてけれど好感が持てて、読了して「面白かった」と思えるのが、ああ、俺ガイルだなと。 これが俺ガイル節だなと。 にしては文章という外面的な部分も、ストーリーやキャターなどの内容という内面的な部分も完成度が高い作品です。 ただ一つ、気になる点が。 主人公・は、高1の春に車に轢かれそうになった犬を助けたところその車に轢かれて、無事入院する羽目になり高校生活初っ端から出鼻をくじかれたからぼっちになった、という設定があります。 で、八幡を轢いた車は雪ノ下家の車であり、助けた犬はガハマさんの飼い犬だという事が後に明かされるのですが、後者だけ八幡は知りません。 だから、最終巻でガハマさんが「実はあの時助けてくれた犬、実はサブレなの…」と始めて、「高1のあの時からずっと気になってた。 そして高2になって同じクラスになれて嬉しくて…それから奉仕部で関わって行くうちに気が付いたら好きになっちゃってた…」とでも告白すると思ってたんですが、結局最後まで八幡にはその事実を明かされないんでしょうか。 これが負けヒロインの運命(さだめ)なのか!? 絶対これは壮大な伏線だと1巻を読んだ時から勝手に予想を巡らしていたのですが、どうやらガハマさんの告白に繋がるほどのそこまで壮大な伏線では無かったようで。 あとぽんかん先生、1巻から比べて凄まじく絵が上手くなってますね… ホワイトボックス的な作品で仕事をしてキャリアアップしたからかな? えちえちで可愛いヒロインたちの挿絵はどれも神でした。 12巻と14巻の表紙のゆきのんが最高です。 これまでからこれからへ これから、未アニメ化の12巻から14巻の最終章の内容がどうアニメ化されるのか、楽しみで仕方ありません。 あのシーンはどう映像化されるのだろうとか、このシーンは声優さんはどういった演技をされるのだろうとか、プロムのダンスシーンはどうキャラが動くのだろうとか。 本当に色々考えちゃう。 これってもしかして恋? ほんとに、原作は完結したからあとはアニメだけ。 feelさん頼むよ?落ちこぼれフルーツタルトにはならないでよ? まだこの作品とはもう少しだけ付き合いがありそうです。 まあ終わっても、ずっと心に残り続ける、個人的に好きな作品であり続けるんでしょうが... 結局最後まで思ったことや考えたことなど感想が上手く纏まらず、右顧左眄、遅疑逡巡してしまいました。 が、とりあえず何かは書かなければ... と勝手に使命感に囚われ、キーボードをタイピングする指の動きと勢いに任せてさっと書いた結果がこれです。 自分に文才が無いのは百も承知。 約5000文字と絶対自分だったら一語一句隅々まで読まないような長さになってしまいましたが、もうろくに推敲もせず投稿してやるです。 私に残された時間は少ないの... ! それでは、次は「俺ガイル おかえり」でお会いしましょう。 「俺ガイル!!! 」になるかもね。

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【俺ガイルSS】八幡「なんだ、かわ……川越?」沙希「川崎なんだけど、ぶつよ?」【前編】 1/6

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俺は自室でギターを弾きながら、パソコンに書いてある自作した作詞と作曲を弾く 「ふぅ〜なかなかいいな」 フルで歌って弾き、満足感の余韻に浸っている。 別に誰かに披露したりするつもりでやってはいない。 自分の中での娯楽として、作詞作曲をしてみたり、ギターを練習したりと趣味でしている 「てか、これで何曲くらい書いてんだ 俺..... 」 自分のパソコンのファイルを見て苦笑いを浮かべてしまう。 もう十何曲もの曲が保存されている。 まぁ、聴いてもらうのは、小町とか親父たちだしな。 後は材木座と戸塚だな。 あの二人は意外にも趣味で音楽をしていたから、一緒に弾いてもらっている。 ちなみに俺がボーカルとギター、戸塚がギター、材木座はドラムスと意外と形になっている。 いつもどうり俺は数時間ギターを弾き鳴らし、チューニングを合わせて眠りにつく [newpage] 放課後。 最近は依頼のない奉仕部は平和に過ごしていた。 読書をする俺と雪ノ下、携帯をいじる由比ヶ浜、たまに少しの会話をしお互いの好きなことをする。 居心地のよい雰囲気。 あぁ〜なんでこんなに落ち着くんだっけか... なんか一人いないような気がすんなぁ〜.....。 フラグだったかのように、ノックが鳴ることがなくドアが開かれる。 「先輩方!お久しぶりです!!」 「あ、いろはちゃんやっはろー!」 久しぶりの一色が元気よく入ってきた。 まぁもちろん、雪ノ下はいつもどうり 「ノックをしてもらえるかしら、一色 さん?」 「すいません... でも、今日は依頼があっ てきたんですよ!」 一色がすいませんとちゃんと謝ったところで、後から一人の女子が入ってきた 「私と同じクラスの美竹蘭ちゃんで す!!」 「こんにちは..... 」 緊張しているのか、声は大きくない。 ただ声質がなんか..... 「なんか声が一色に似て「ません」」 「いや、似て「ないです」」 「アッ、ハイ」 美竹と一色の謎のプレッシャーで黙ってしまう。 こ、怖いよぉ..... 「はぁ..... それで、美竹さんはどうした のかしら?」 「あ、はいその..... あたし達『Afterglow』っていうバンドをして るんですけど..... その、奉仕部の皆さ んにアドバイスをしてほしくて」 「なぜ私たちなのかしら?別に私たち じゃなくて、しっかりと音楽関係の 人に頼むのではダメなのかしら?」 「あっ、それなんですけど、蘭ちゃん は文化祭の時のライブを見て、教え てほしいそうなんです」 「えへへ..... なんかそう言われるとてれ るね!!ゆきのん!」 「え、ええそうね..... あと、その抱きつ かないでもらえるかしら... 」 また百合百合してるよ... 美竹なんか困ったように見てんぞ 「それなら善は急げね、今からあなた 達のライブを見せてもらえるかし ら?」 「わかりました、第一音楽室でみんな 練習してるので」 「いこう!!ゆきのん」 「わ、わかったのだけれど..... その、歩 きにくいわ..... 」 美竹の後ろを雪ノ下と由比ヶ浜がついて行く、俺はその百合百合をみながらゆっくりとバックを持って帰ることにしよう 「ちょっ!?せんぱい!なんで帰ろう としてるんですか!?行きます よ!!」 「えぇー..... 」 俺も一色と音楽室に向かうことになってしまった。 そして、音楽室のドアをガラガラと開けると明らかに..... 「なんか人が増えてね?」 音楽室に行くとそこには、何故か雪ノ下と由比ヶ浜、一緒に来た一色だけでなく、平塚先生と雪ノ下さん、戸塚と材木座がいた。 「比企谷くん、ひゃっはろー!!」 「こんにちは、八幡!!」 「我参上なり!!」 「こんにちは、雪ノ下さんと戸塚。 材木座何しに来たの?帰る?」 「ちょっ!?我だけ酷くないか!?」 材木座の悲痛の声を無視し、戸塚と談笑だ。 あぁ〜... 癒される。 美竹たちは準備が整ったみたいで、控えめな声で 「あ、あの..... その、そろそろいいです か?」 「すまんな、いいぞ」 俺たちは静かに椅子に座って、真面目に聴くことにする。 「とりあえず自己紹介をしておきま す。 ギター担当が青葉モカ」 「よーろーしーくーでーす」 「ベース担当の上原ひまり」 「よ、よろしくお願いします!」 「ドラム担当の宇田川巴」 「よろしく」 「キーボード担当の羽沢つぐみ」 「よろしくお願いします!」 「最後にあたしがギターとボーカル担 当の美竹蘭です。 それじゃあ聴いてください、 『Y. 』」 [newpage] リズミカルにギターから音が鳴り、曲が始まる。 ほぉーーこれは、オリジナル曲なんだな。 そして、美竹がマイクに向かって歌い出す 『考えたことなかった 外の景色の姿 を』 それを皮切りに、他の面々も自分のパートを歌う 『アタシたちだけの 世界しか知らなくて』 俺は聴いてみた感じイメージとしては、激しいロックに合わせて、若さ溢れるポップなリズムが複合されているっていうのが素直な感想だな。 実際作詞作曲したやつは、よく『Afterglow』のメンバーを理解しているんだろう。 あとなんか美竹のギターの弾き方が似てるような気がするんだが..... ?まぁ、気のせいか 俺も次の作詞作曲は戸塚と仕方なく、仕方なく!材木座のことを考えながら書いてみるかな。 「せんぱぃ..... この曲凄いですね..... 」 「あぁ、そうだな」 一色だけじゃない。 他の人たちもこの曲に乗せられている。 ああいう奴らがこの業界で生きていくんだな...。 しかも、全員楽しそうに弾いてる。 それに圧倒される訳ではなく、楽しくなっている。 恐らくそれが彼女たちの良さなんだろうな 『絶対大丈夫だよ、やれるさ! 絶対大丈夫だよ、やれるさ! 美しき夜空の一番星探しに行こう』 その盛り上がりが衰えることなく、最後まで勢いを保ち曲が終わった [newpage] 拍手を送り最初に声をかけたのは由比ヶ浜だった。 それにつられて雪ノ下も 「蘭ちゃんすっごくかっこよかった よ!!ねっ、ゆきのん!!」 「えぇ..... そうね。 あまりこういう雰囲 気やリズムの音楽は聴かないのだけ れど、すごく良かったわ」 雪ノ下さんと平塚先生も笑顔で 「うんっ!!美竹ちゃんなかなか腕が あるね〜!お姉さんもテンション上 がっちゃったよ」 「あぁ、よく練習に励んでいるんだ な」 戸塚と材木座は少し悔しそうな顔をしていたが、祝福を送る 「美竹さん、ギター上手だね!!」 「うむ、良かったぞ」 そして、全員が俺に目線を送る。 何故か美竹は感想を早く聞きたいと言わんばかりにじっと、真っ直ぐに俺を見つめる 「いい音だったぞ」 俺が素直な感想を言うとAfterglowのメンバー..... というより美竹が表情を緩めた。 なんというか、目がキラキラして、犬だったら尻尾を左右にめっち振る感じ。 そして、由比ヶ浜と雪ノ下は意気込んだように 「よーーし!!ゆきのん!私達も負け ないようにしないとね!!」 「ええそうね、勝負..... とまではいかな いけれどいい演奏を見てもらわない とね」 Afterglowのメンバーは驚きと喜びの顔をして 「えっ!?雪ノ下先輩たちが弾くって ことは..... 文化祭の時のライブをまた 見れるんですか!?」 「えぇ、幸いメンバーも全員いるし、 いいわよね?姉さん」 しかし、そこで雪ノ下さんは雪ノ下をからかうわけでなく、いつもの笑顔で俺たちの顔を見て 「弾くのは私たちじゃなくて、比企谷 くんたち..... 君たちだよ」..... ドウイウコトデスカ..... ? [newpage] 戸塚と材木座、雪ノ下さんあと何故か美竹もだが、それ以外の他のメンバー全員が俺に驚きの目線を送ってくる。 やだっ!!八幡緊張しちゃうっ!いや、まじで... なんでバレてんの? くそっ..... ここは穏便に事を済ませなければ..... 「なんのことですか?俺音楽なんて出 来ませんよ」 「えぇ〜そーんなこというんだー、そ れじゃあ戸塚くんが嘘ついてたこと になるよ〜」 な、なんで戸塚が..... !?まさか... 俺は戸塚に目線を送ると「ごめんね..... 」としょぼんとしていた。 うん!いいよ!八幡許しちゃうよ!雪ノ下さんをチラ見すると、ニヤニヤと「ん?ん?」としてる。 「はぁ..... そうですよ、俺はギターは弾 けます。 けど、俺は美竹たちみたい にガチにしてません、趣味程度です よ」 俺が素直にそう言うと、驚いた声を上げる。 けれど 「今聴きたいのは雪ノ下の演奏です よ、俺の演奏は聴きたいやつなんて いませんよ」 これが失敗だった。 俺の袖をちょこんと摘まれる。 その主は 「美竹..... ?」 「あ、あたしは..... は、っ!..... ひ、比企 谷先輩の演奏..... き、聴きたいで す..... 」 そこで驚きの声と嫉妬の声が飛び交った 「なっ!?ら、蘭ちゃんがデレ た!?」 「う〜そ〜」 「ヒッキー..... 」 「比企谷くん..... 」 「せんぱい..... 」 いけない、これはいけない。 仕方ないここは..... ! 「俺はmyギターじゃないと演奏 は..... !」 「ふっふっふ..... 小町の出番です!」 「小町!?」 ドアが開かれ何故か小町が機材を持って現れた。 俺にギターを、渡してきた 「はいっ!お兄ちゃん!」 「比企谷くん、弾くよね?」 「比企谷先輩..... はぁ〜..... 「わかりました、弾きます。 けど戸塚 と材木座も一緒にやります」 [newpage] 俺たちはAfterglowのメンバーと入れ替わり、とりあえず円になる 「なんで我まで..... 」 「ごめんね..... 僕のせいで」 「いや、あの人のことだ多分わかって たと思うぞ」 「..... ありがと、八幡..... 」 「おう、それで歌は『ヒューマン』に するけどいいか?」 「うん!僕は大丈夫だよ!」 「..... なんで我まで..... 」 「はぁぁぁぁ..... あのな材木座、俺は材 木座、お前の音がいる」 「!!!ハッハッハ!!そうかそう か!!」 「ったく..... んじゃそろそろいくか」 「あっ、待って八幡!!あれやろ!」 「いや、あれって..... 皆見てるじゃん」 「だ、だめ..... ?」 「ダメじゃない、さぁやろう」 俺たちは拳を前に出して、 「んじゃ、気合入れていくぞ」 「うんっ!!」「うむ!!」 一度目を閉じ、一呼吸つく。 そして、俺はゆっくり目を開け 「行くぞ」 三人の拳が当たり、それぞれ楽器に向き合う 一部始終を見ていた者達は 「あ、あれが比企谷くん!?あ、あん なに..... 」 「うそ..... ヒッキー... かっこいい!!」 「先輩大好き先輩大好き先輩大好き先 輩大好き先輩大好き先輩大好き..... 」 「あの比企谷が..... ふふ、これも成長な のか」 「さぁ..... お姉さんをどれだけ驚かせて くれるかな?」 「生で聴ける..... !!八幡先輩の歌 が..... !」 [newpage] 静寂の中、戸塚が静かに音を鳴らし、俺はゆっくりと歌う 『なぁ何処で間違えたんだろう? ゆがみ 元に戻らない 捻れた記憶を解く...... 最後に たぐり寄せ..... 』 八幡の歌声が、この場にいるものを魅了する。 そして、材木座のドラムの力強い音と八幡のベースを弾く音が同時にその場の雰囲気が変わる 「っ!!」 「ひ、ヒッキーかっこいい..... 」 雪ノ下は驚きを隠せずに、由比ヶ浜は見惚れるような目で見ている。 『期待外れの 現実に また煽られ 睨んで目を逸らした なんで望んだ答えはどこ?』 一つ一つの音が、思いが気持ちが伝わる。 音が楽しそうに、その場を明るく照らす 「うそ..... あ、あれが比企谷くん..... ?」 「あの豹変ぶりは..... ギャップは凄い な..... 」 陽乃は今まで見たことのないような驚きの顔を、平塚は驚きと嬉しさを見せた 『まだ......... 』 ダン、ダ、ダ、ダンと言うリズムと共に、八幡は目を見開き、真っ直ぐにいつもの腐った目ではなく、輝きと力のこもった目で 『くたばってたまるか!!』 「やばいです..... やばいです..... あの目 は..... あの歌声は..... 先輩が..... イケメン すぎます..... いつもの優しい顔じゃな くて..... 」 一色は完全に八幡にメロメロになっていた 『終わりの無い道のりに 答えられない事ばかり 遠回り もがいて 大人に 飲み込んだ言葉 階段を飛ばす』 八幡たちのバンドはただ楽しそうに歌っていた。 またその歌は、聴いてる自分たちもその世界に染まっていく。 そして、全員上手い。 戸塚は優しさとともに力強いギター。 材木座は力強く、しかし雑にならないように、その難しいさじ加減をいとも簡単にこなす技術が彼には備わっていた。 しかし、その中でやはり頭一つ抜けているのが比企谷八幡だった。 彼は一音一音の音に色がある。 その音に加えて力強い歌声。 そして、それに負けないギターセンス。 すべてのレベルの高さががちっとハマって歌がハマっている。 例えるならば、八幡が大きな木で、それを彩るの花や幹が材木座と戸塚。 その形が、場を魅了している。 そして......... !!!』 曲が終わる。 その三人は頬に汗が流れる。 疲れているが楽しそうに笑っている三人。 その姿を見ている美竹蘭は、頬を染めて 「比企谷先輩..... やっぱり..... 凄い!!」 美竹蘭は比企谷八幡に憧れと共に恋をしているーーー 続く?続かない?.

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【俺ガイルSS】八幡「なんだ、かわ……川越?」沙希「川崎なんだけど、ぶつよ?」【前編】 1/6

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*Interlude 音楽を始めたきっかけはなんだっただろうか。 音に色が視える。 それが人と違う事なんだと、初めて知った時、幼いながら、怖くなって泣いた記憶がある。 周りと違う。 みんなと違う。 それが、ひどく怖かったのだ。 でも、母は怯える俺に言ってくれた。 なんだか落ち着いて、胸の奥が暖かくなったのだ。 すごく嬉しかった。 けれど、やっぱりどこか、寂しくもあった。 合唱なんかで綺麗な音を出せても、みんなとは喜びをいつも分かち合えなかった。 『ひきがやってへんなこというね』 『おとにいろなんかないのに…へんなのー』 『きみわりー…あっちいけよ』 人と違う俺は、この目と相まって周囲から孤立したのだ。 音を誰とも分かち合えない… 悲しくて、寂しくて、音に色が見えてもただ辛いだけだった。 世界から色が消えていく。 そんな時だ。 初めて『SPACE』に訪れた。 俺はそこで、見た事も無い輝く景色に出会った。 眩しい音と煌めくステージ。 そして、みんなで喜び合えるバンドに出会った。 胸が高鳴り、強く憧れた。 『SPACE』。 そこは始まりの場所。 瞼を閉じれば彼女達の笑顔が思い浮かぶ。 なくなるけど、きっと、なくなりはしない。 思い出を胸に、静かに歩き出す。 陽の満ちる、その暖かい場所へ。 かけがえのない、その居場所へと。 何処までも高く昇る入道雲を教室の窓から眺める。 青い空に明るい白。 まるで子供が絵に描いたような空に目を細めた。 テスト返却後の騒がしい教室。 今日から始まる夏休みに皆がうきうきしているのだ。 俺もぶっちゃけると夏休みが楽しみで仕方がない。 部活に行ったり、足早に教室を出た生徒も多く人は疎らだが、教室はそれでも華やかな喧騒に包まれていた。 「今日も暑いな…」 思わずそんな呟きが漏れると、後ろから声が聞こえてきた。 「ひ、ヒキオ…じゃん…!」 窓際に立っていたので、その付近で駄弁るあーしさんに、どうやら呟きを聞かれたようだ。 髪をくるくるきゅいんきゅいん、そんでもって睨んでくるのは威嚇なのだろうか? まったく、きょーみぶかい生き物だなリア獣は。 こっち見んなよ。 「な、なんだし…挨拶ぐらい返せ…!」 あ、挨拶だったのね? 「うっす」 「う、うん。 それでいいし!」 おい、挨拶返せよ…! 「っべー窓辺のヒキタニくん…いや、ヒキタニさん、まじっべーわ。 絵になるべ…!」 「それな…!」 「だな…!けど、花女に友達多いとか…うらやまけしからん!お、俺だってこの夏は獣神化してリア獣になるんだ…!」 か、風見鶏、声漏れてる。 めっちゃ漏れてるから…。 周りの女子引いてるぞ?教室の風を感じろよ風見鶏。 いま、めっちゃ逆風だからね? あと、獣神化ばかにすんな?ストライクショットぶっ放すぞ。 脳内で号令系SSをだしても、誰も後に続いてくれないところまで想像したところで、今度は赤縁メガネが体をくねらせ始めた。 「あの物憂げな表情!夏本番にイグナイトパスする恋模様…!ヒキタニくんを巡る隼人くんと戸塚くんのイケないとらいあんぐるが夏の大三角形のように…いける!キタコレ!神降臨!ぶっはぁぁぁぁあっ!」 教室が鮮血に染まる。 人衣一体だ…違うか?違うな。 なんか、平塚先生がめっちゃこっち見てるんですけど…。 ったく、声が一緒だからって、アラサーが極制服とか無茶すんじゃねぇよ… …正直グッときちゃったじゃねぇか!いや、きちゃったのかよ…! 俺は頬に飛び散った血を拭った。 「由比ヶ浜。 今日遅れんなよ」 「お、遅れないよ!ばか!」 舌を出して、べぇーっ!ってする由比ヶ浜に苦笑する。 子供かっ…! 「ひ、ヒキオ!」 またしても、三浦に声をかけられるので、思わず肩が跳ねた。 「な、なんだ…」 「き、今日、あーし達もライブ行くからね!頑張るし!」 「ヒキタニ君がんばって!オイシイの期待してるからね〜」 「ヒキタニ君最高のライブ!おなしゃすっ!」 「それな!」 「だな!」 三浦達が手を振って来てくれた。 目を見開く。 「お、おう…!」 び、びっくりしたぁ…! いきなりだから、驚いちゃったよ。 けど、あれだな…ちょっと嬉しいかもしれない…。 ちょっとだけ、だけどな! 少し、きょどりながら踵を返すと、そいつと目が合った。 「……」 「……」 鞄を手に教室を後にする。 付かず離れずの距離で、後ろから付いてくる足音。 それに、俺はポケットの中で静かに小銭を握りしめたのだった。 * * * * * 冷房のきいた教室から廊下、そして外に出ると、むわっとする熱気に包まれる。 夏に生まれた俺とて、これは苦手だ。 風物詩と呼ぶにはいささか、騒がしい蝉の声と、夏の大会に向けた運動部の掛け声を聞きながら俺は後ろを振り返った。 「やぁ!」 そう声を掛けてくるやつに、キンキンに冷えた黄色い缶を投げつける。 「外したか…」 「ど、どこ狙ったんだ。 まったく、随分な扱いじゃないか」 夏の暑さも吹き飛ばす爽やかスマイルを浮かべるイケメン。 そう、みんな大好きフリスキーの葉山隼人だ。 俺は嫌い。 イケメンは嫌いなんだ。 ときめいちゃうけど嫌いなんだよ。 気を抜いたら右手が出るまである。 「い、いきなり殴るな」 「脊髄反射なんだ」 「脊髄から俺を嫌わないでくれないかい?義兄さん」 「おい…暑さで頭ラリってんじゃねぇ…!小町はやらんからな!」 下らないやりとりをしながら、俺たちは自然と足をベストプレイスへと向けた。 いつもの階段に腰掛けると、心地よい夏の風に目を細める。 「今日部活ないのか?」 適当に会話を切り出すと、マッカンのプルタブを小気味好い音で開けた。 「ん?あぁ。 月牙天衝みたいだろ?」 「て、適当かよ。 「キャラ、少しは気にしろよ…」 さりげなく周囲を見渡すけれど、人の姿はなく、相変わらず俺のベストプレイスは静かなものだった。 「たまにはこんなのもいいさ」 そう言って葉山はマッカンを傾けた。 * * * 互いにしばらく、涼しい風吹かれていると。 俺は意を決して口を開く。 「な、なぁ…葉山…」 「ん?なんだい?」 「そ、その…だな。 さ、咲祭の時はさんきゅーな」 目の前の男が驚いた表情を浮かべる。 まるで鳩がonly my railgunを食らったみたいだ…って、うん。 もうそれ焼き鳥だな。 ジャッジメントですのぉぉぉぉお! 「見てくれ」 葉山が腕を見せてくる。 「?」 前に出された腕を見ると、葉山がちょーむかつく笑顔で言った。 「君にお礼なんて言われたから、ゾッとして鳥肌が立っちゃったじゃないか」 こ、こいつ…! や、焼き鳥にすんぞまじで。 肩を抱いてわざとらしくドン引きする彼に吐き捨てる。 「っ!もういいっ!俺がバカだった…!お前に礼なんか言うんじゃなかったよ…!」 「あははは!キモすぎてキモ過ぎるまであるね!」 「い、言い過ぎだろ!」 「あははは!」 顔を背けると葉山は高らかに笑う。 そして、ひとしきり笑ったそいつは俺の肩に手を置いてきた。 「比企谷」 「んだよ…」 「あれは君達と演奏したかったから俺が勝手にしただけで、別に君の為なんかじゃない」 ニヒルな笑顔を浮かべる目の前の男に目を見開く。 そして、彼はそのまま俺の額を小突いてきた。 「いてっ」 「けど、礼は受け取るよ。 借りは今度、そうだな、パスパレのイベントに一緒に行こう。 会いたくて、こころがしゅわしゅわしてるんだ」 い、意味がわからない。 そして返事を返した。 「…分かったよ。 行けばいいんだろ、行けば」 「あぁ」 あれだ。 こいつに借りを作ったままにしておくのは、なんか死ぬほど嫌なんだ。 ニカっと悪戯に、そして少年のように笑う葉山が言葉を続けた。 「それでいい。 君が謝罪なんかしたら気持ち悪すぎる。 俺の前では君は君らしくいてくれ」 優しい友人の言葉に俺はまたもや顔を背ける。 そして、いつもの負け惜しみで言葉を吐き捨てた。 「やっぱ、お前嫌いだわ」 葉山は目をぱちくりとさせるが、次の瞬間、笑い飛ばしながら言った。 「あははっ!言ってるだろ?それはお互い様だって」 互いに笑い合うと、マッカンを飲みきり、静かに立ちがった。 「ライブ見に来いよ」 「あぁ、楽しみにしてるよ」 その言葉に頷き返すと拳を突き出す。 「さんきゅーな、ダチ公」 一瞬、呆気に取られた彼は、やがて、その整った顔に笑顔を浮かべた。 「あぁ。 行ってこいダチ公」 こつんと、互いの拳を突き合わせる。 空き缶をゴミ箱に投げると俺はギターケースを背負い、ベストプレイスを後にしたのだった。 * * * 八幡が去った後のベストプレイス。 そこで葉山隼人はしばらく、一人で風に吹かれていた。 木陰に吹く風は涼やかに彼の金髪を揺らす。 僅かに聞こえる、運動部の掛け声に紛れて彼は呟いた。 「もっとスマートにやれたら良かったのにな…」 彼は静かに瞼を閉じる。 親友の悲しそうな背。 あの文化祭の時とは違う、さっきの彼の背に安堵のため息を漏らす。 そして、昔を懐かしむように閉じた瞼の裏に、幼い黒髪の少女を思い浮かべた。 かつて、救おうとして救えなかったその少女。 そんな思い出の中の少女が向日葵のように微笑んでくれた。 それに、彼も満足気に頷くと、腰を上げる。 「ま、結果オーライかな」 いつもの葉山隼人に戻ると、彼もまたその場を後にしたのだった。 由比ヶ浜達より、先に『SPACE』に着くと、市ヶ谷達の姿があった。 看板の前で写真を撮ってるけど、最近の女性ってなにかと写真撮りたがるよな…あ、男子もだった。 「あぁー!八幡先輩はっけん!」 お、大声を出すな…恥ずかしい…! 走って来る戸山の頭を抑えてわしゃわしゃする。 けれど、絶対に崩れないその髪型に俺はわしゃわしゃするのをやめた。 呆れた笑みが溢れると店の扉が開く。 「騒がしいね」 白髪のキリッとしたおばぁちゃんが杖をついて現れた。 「あ!オーナー!こんにちはーっ!」 都築のばぁちゃんことオーナーに皆も続いて挨拶をする。 挨拶に、にこりと優しく微笑むオーナーは言った。 「出演者は中に入って準備しな」 「はいっ!」 ポピパとチスパが店内に入って行くと、店の前には、俺とオーナーが残された。 アスファルトからじりじりと上がって来る熱気。 鳴り響く蝉の声。 街の喧騒、その全てが遠のいて行くと、懐かしい思い出が呼び起こされた。 『SPACE』を見上げる。 「寂しくなりますね…」 すると、俺の声に目を丸くするオーナーが鼻で笑った。 「はっ…さんざん避けて来たやつが、今更、いったいどの口で言うんだい」 「うぐっ…!」 オブラートを突き破る、はっきりとしたその物言いにぐうの音も出ない。 もし、とか、たらればの話が浮かんでは消えていくのを頬をかいて誤魔化す。 そして、もう一度、陽光に煌めく『SPACE』の看板の文字に俺は目を細めた。 古くなったその看板に、胸が苦しくなる。 オーナーはそんな俺を見て言った。 「私はやりきった。 ここはなくなる。 それに俺も静かに目を閉じた。 「そうかもしれないっすね…」 程なくして、遠のいていた喧騒が戻ってくる。 「静とかはどうしてるんだい?」 「え?あ、あぁ、相変わらず独身っていうか、独り身?未婚のままですよ、あの人」 「そういうことを聞いたんじゃない…まったく、あんたも変わんないね」 「痛い」 頭にげんこつを落とされてしまった。 「や、ちょっとは変わって来てるから…ほら、身長とか伸びましたし…大人の汚い部分とか知ったから!」 「うるさい。 あぁ言えば、こう言う。 あんたは小さい頃のまんまだ」 頭に手を置かれる。 子供のように乱暴に撫で回されると彼女は優しく微笑む。 「けどそれでいい。 変わるものと変わらないもの。 それは、たぶんどっちも大切なんだ」 「もう失くすんじゃないよ」 思わず、息を呑んだ。 ほんと、この人には敵わないな。 胸に込み上げる何かを夏の空を見上げて誤魔化し、震える声で返事を返す。 「…うっす」 情けない返事にも、オーナーは満足気に頷いてくれると、そのまま他の顔馴染みのところへ歩いて行った。 目を拭うと、少し汗ばんだ手を見つめる。 掌に掴んだ、見えないもの。 それは確かにここにある。 手を強く握りしめると、俺は歩いていくオーナーの背に頭を下げた。 「ありがとうございました」 少しばかり、小さくなったように感じる老いた背。 けれど、変わることのないその凛とした歩みは、今も色褪せてはいなかったのだった。 * * * 店内に入ると、冷房の涼しい風に吹かれた。 スマホを開くと、雪ノ下からメールが来ていて、もうじき着くとの事だ。 どういった衣装なのやら… 「任せてと言われたから…任せたものの…あんまり明るめな衣装はやめてくれよ…」 不安に思いながら、控え室まで行くとドアの前で尻込む戸山達がいた。 「何してんだ」 「あ、八幡先輩!な、なんか緊張してきちゃって!」 「は、はちくん助けて〜」 戸山とりみが狼狽え、市ヶ谷がまた無言で袖を摘んでくる…。 「ただの控え室だろ…」 「ただのじゃないです!八幡先輩ぃぃ!」 「はっちゃん!! 山吹におたえまで、変なところで緊張するなよ。 「ほら、行くぞ」 俺は先頭に立ち、軽くノックしてドアを開ける。 すると、目の前に紫色の髪をツインテールした少女が立っていた。 愛らしく幼い顔に、大きな紅の瞳。 しばらく互いに見つめ合うと、その子はポージングをとった。 そして、心象風景を外界に投影し、無限に糖分を内包した世界をつくる。 それが俺に唯一、許された魔術なんだ。 「そこまでになさい、糖尿病予備軍」 「処置します」 ばっと振り返るとジョジョ立ちするクリミアの天使じゃない、紗夜と友希那がいた。 宇田川さんも、あまり変なことはしないでください。 恥ずかしい…」 「う、うわぁー!ごめんなさい友希那さん!紗夜さん!」 くっ!俺の宝具を防ぎやがった! 馬鹿にしやがって!目にもの見せてやる! 「ごめんなさい。 すみませんでした。 もうしませんから許してください」 爆ぜるプライド、弾ける体裁! 我が生涯に勝利などなかった…。 マッカンのみたい。 「は、八幡先輩…」 後ろにいたポピパが、がっかりと肩を落とすが気にしない。 ため息を吐く友希那はポピパに視線を向けた。 「戸山さん。 あなた達もステージに立つのね」 その言葉に、戸山達が力強く言った。 「そう。 いいライブにするわよ」 戸山達が目を見開いた。 そんな彼女達に声をかける。 「何もお前たちだけが、ステージに立つんじゃない。 ここにいるみんなで今日のステージを作るんだよ」 「え…?」 「ここにいるやつら、みんなでライブするんだ」 俺の言葉に、控え室の皆がポピパに微笑みかけた。 「一緒に頑張ろーね!」 「いいライブにしよう!」 「いえーい!」 驚きに戸惑う戸山達の目を見て微笑む。 「控え室に入るのに、緊張なんてしなくていい」 「その男の言う通りよ」 戸山たちの後ろに、凛とした佇まいの少女が立っていた。 美しい黒髪を手で払うと、その後ろから、可愛らしい童顔の少女とあざとい後輩も姿を見せた。 「遅えよ」 「うるさいわ。 黙りなさい。 オーディションの時に、ある程度は知られていたが、ハロアロの再結成はそれなりの話題を持つようだ。 ま、なんにせよだ。 「今日は俺たちもいる。 最高のライブにしようぜ」 未だ驚く5人に俺たちが笑いかけると、彼女達は力強く頷き返してくれた。 「「「「「はいっ!」」」」」 * * * * * * リハーサルも終え、迎えたライブの直前。 控え室に集まる出演者の前にオーナーが立った。 「最後のライブだ」 その言葉に胸が熱くなって、切なくて、苦しくなる。 けどそんな思いを胸に皆が真剣な面持ちでオーナーに視線を向け続けた。 「でも、いつも通り全力でやる。 それがSPACEのライブ。 私から言えるのはひとつだけだ」 「思いっきりやってきな!」 『『『はい!!!』』』 * * * ライブが始まる。 次々とバンドがステージに立っては、次のバンドにバトンを繋いでいった。 みんなで盛り上げていくステージに観客達のボールテージは吹っ切れていた。 グリグリの出番が近づくと、ゆり先輩が俺の横に立った。 「最後なんだね…」 悲しそうにステージを見る彼女に、俺もまたステージを見つめる。 ステージに上がるどのバンドも一生懸命に演奏して、その一秒一瞬を心に刻んでいるように思えた。 俺は言葉を返す。 「そう…っすね」 聞こえる会場の音に目を閉じる。 「けど…」 「けど?」 首を傾げるゆり先輩に俺は言った。 「音楽がある限り、ここにいるみんなとは一緒にいられるんじゃねぇーの?」 「え…?」 目を見開いてこちらを見つめてくるゆり先輩にフヒッと笑う。 「たぶん…知らんけど…」 「えぇ…」 呆れながら瞳に涙を浮かべるゆり先輩。 彼女はやがて、大きく笑うと肩をバシッと叩いてきた。 「何やそれ!」 ほ、本場のツッコミ…さすが関西…。 よろめく俺を他所に涙を拭った先輩が前を向く。 そして…ついに。 チスパのみんなとハイタッチを交わす戸山達。 可愛らしい掛け声の後に彼女達は輝くステージへと駆け出した。 戸山達のステージを見ていると、雪ノ下が隣に立った。 懐かしい感じがした。 互いに言葉はなく、ステージを真っ直ぐに見続ける。 思えば、色んなことがあった。 笑い合い、喧嘩したりもしたけれど… その全てがあったからこそ、今の俺がいる。 逃げ続けてきた俺が今、こうしてこいつと横に立てているのは、あいつらがいたからだ… 出会ったあの日は、ほんと、思いもしなかったよ。 俺たちも精一杯の拍手と歓声を送り、ひまわりを思わせる彼女達の笑顔を胸に刻んだ。 「そろそろ出番だね」 そう言って由比ヶ浜と一色が俺たちに並ぶ。 息を切らし、汗を浮かべる彼女達に言葉を贈る。 「いいライブだった。 控えめにいってさいこーだったぞ」 「えへへ!ありがとうございますっ!」 にこやかに笑う彼女達から視線をステージに向けると、雪ノ下がそっと手を前に出した。 「行くわよ!」 その上に由比ヶ浜が手を重ね、次に一色が重ねた。 「ヒッキー!」 「先輩!」 「比企谷君!」 「あぁ!」 重ねた手の温もり。 1人じゃ奏でられなかった音も、こいつらとなら。 「行こうぜ!」 俺たちは輝く『SPACE』のラストステージへと駆け上っていったのだった。 * * * 『やっはろー!』 由比ヶ浜の馬鹿っぽい挨拶に皆が笑い声を上げた。 そしてギターを持つ俺の姿に、何人かの観客が驚く。 「は、八幡がいる…!」 「も、もどったんだ!」 「やばい、比企谷の衣装ウケる!でも意外に似合ってるかも!まじでウケるんだけど…!」 「か、かおりウケすぎたがら!ウケる!けど以外とありかも!」 「千佳ウケる」 おい。 そこの海浜連中はウケすぎたから… 俺の普段のイメージカラーからは遠く離れた、白を基調とした明るい衣装。 くっ…どうせなら、Roseliaみたいなのが良かったぜ… 「お、王子だ!」 きゃーきゃーと黄色い声援が聞こえるけど、俺はポーカーフェイスを頑張って貫く。 あれ?これもしかして振りかな? やべぇ、にやけそうだ。 「あ、あーしは知ってたし!ヒキオ普段あれだけど、やれば出来る子だって!」 はは…ありがとな、オカン。 あとで普段どう思ってるのか聞かせてもらいたいところだ。 『ええっと、はじめましての人もいるのかな?元々ハロアロいたギタリストのヒッキーだよ!!』 その紹介に渋い顔を浮かべた。 『や、お前さ、ヒッキーじゃみんな分かんないから…引きこもりと勘違いされたらどうすんだよ…』 『あら?引きこもり谷君。 『…ったく、こいつらは…』 『ひ、ヒッキーふぁいと…!』 『ごめんなさいね、比企谷君』 けれど、優しく微笑んでくれる由比ヶ浜と雪ノ下に苦笑を漏らすと、俺はマイクの前に立った。 目の前に広がる星の海。 臆する事なくマイクに言い放つ。 泣く人や、手を挙げて喜ぶ人。 そして静かに微笑む人。 それを見て不敵に笑うと、由比ヶ浜達に視線を送る。 『それじゃあ行くよー!』 * * * * * * 奏でる音はどこまでも響いていく。 揺れるペンライトに眩しいスポットライト。 そして、奏でる音が帯びていく光。 独りぼっちの少年が求めて止まなかった景色がそこにひろがっていた。 一人では決して届かない暖かな場所。 満ちていく陽の光に目を細めた。 盛り上がる会場を見渡していると、ふと、入り口の扉が僅かに開いている事に気づく。 閉め忘れか…? なんて事が頭に過るが、そうではないことがすぐに分かった。 なぜなら、そこには幼い少年と少女の顔を覗かせる姿があったのだ。 思わず、笑みが浮かんだ。 その少年と少女は、まるで、幼い日の俺と雪ノ下のように思えた。 ドキドキしながらこちらを覗き込み、キラキラとした少年と少女に音を届ける。 そうだ。 なくなりはしないんだ。 雪ノ下に視線を向けると、彼女もそれに気がついたのか、俺に微笑みかけてきてくれた。 言葉はなくていい。 それでわかる。 最後のフレーズを互いに背を合わせ、ギターをかき鳴らした。 ラストを最高にかっこよく決めると、鳴り止まない歓声と拍手を一身に浴びる。 煌めく汗を拭い、肩を大きく揺らす。 こみ上げてくる達成感と充足感。 鳴り止まない胸の律動をそのままに肩を抱きあった。 そして、そんな俺たちをキラキラと輝く瞳に映す二人に微笑みかける。 少年達が目を見開き、顔を輝かせながら、扉を開け、その一歩を踏み出した。 夢への扉はいつだって、目の前にある。 そして、その扉を蹴飛ばしたんなら…! さぁ! BanG Dream! 夢を撃ち抜け! 〜FIN〜.

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